ブランド広告とは?ダイレクトレスポンス広告との違いや費用相場・成功事例を詳しく解説!

ブランド広告の目的はブランドの情報をユーザーに認知させ、好意的なイメージを定着させることです。

ブランドサイトを作り、新商品や新サービスの発売に合わせブランド広告を出稿することも大切ですが、広告を作ることのみが目的ではありません。

この記事では、ブランド広告の基本的な内容やダイレクトレスポンス広告との違いを詳しく解説していきます。

ブランド広告を出稿する前に、ブランド広告の目的や最適な広告手法について、しっかりと確認しましょう。

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ブランド広告(ブランディング広告)とは?

ブランド広告とは、企業やサービスのブランド向上を目的とした広告のことです。

テレビCMや新聞、雑誌などを中心にブランド広告施策実施することがほとんどでしたが、昨今ではWebやSNSを用いたブランド広告手法も注目を浴びています。

ここではブランド広告の基本的な内容について、詳しく解説していきます。

ブランド広告の定義

企業や商品など、ブランドの情報をユーザーに伝えて認知させ、好意的なイメージを定着させることを「ブランディング」といいます。

「ブランド広告」とは、ブランディングを実現するために使用する広告の手法です。

ブランド広告には、3つのタイプがあります。

  1. ブランドの認知拡大や理解度を深めるための広告
  2. 好意的なイメージを定着させ、実態のない付加価値を与える広告
  3. 商品やサービスが自然と売れる流れを作る広告

ブランド広告は、ダイレクトに購入へと繋げるための広告ではありません。

ブランドに関する情報をユーザーに伝え、「◯◯といえばここのブランド」と共通のイメージ(第一想起)を定着させることを目的とした広告です。

ブランド広告の役割

ブランド広告には、「企業側」「ユーザー側」のそれぞれに大きな役割があります。

企業にとっての役割ユーザーにとっての役割
  • 競合他社の商品やサービスと差別化する
  • 顧客ロイヤルティにより、長期的な売り上げを確保する
  • プレミアム価格で商品やサービスを販売し、利益を向上させる
  • 商品やサービス購入時に時間やコストを節減する
  • 粗悪品を手にするリスクを回避して「安心」「安全」に商品やサービスを購入する
  • ブランドイメージの高いものを身につけると、自己評価が高まる

ブランド広告の役割は、商品やサービスの素晴らしさを多くのユーザーに知ってもらうことです。

ブランディングの観点から、自社商品やサービスの魅力が最もよく伝わるブランド広告を検討してみましょう。

ブランド広告とダイレクトレスポンス広告の違い

ブランド広告と混同されやすい広告手法に、ダイレクトレスポンス広告が挙げられます。

ここでは、以下の点について詳しく解説します。

  • 目的の違い
  • メディアの違い

ブランド広告とダイレクトレスポンス広告と違いについて、詳しくみていきましょう。

ダイレクトレスポンス広告とは

ダイレクトレスポンス広告とは、商品やサービスを購入するユーザーの獲得を目的とした広告のことです。

ダイレクトレスポンス広告には、3つのメリットがあります。

  • 費用対効果を数値化できる
  • 広告のテストができる
  • 少ない費用から始められる

PRしたい商品が決まっている場合、ダイレクトレスポンス広告は効果的です。

目的の違い

ブランド広告とダイレクトレスポンス広告の目的はまったく異なります。

ブランド広告ダイレクトレスポンス広告
  • ブランドの認知拡大
  • イメージの向上
  • 購買力のある顧客の獲得
  • 即時的な利益

ブランド広告の目的は、企業やサービスのブランド向上です。

効果を実感するまでに時間がかかりますが、長期的スパンでみると企業にとってプラスになります。

コストと即効性を考慮して、どちらの広告手法がふさわしいか見極めましょう。

メディアの違い

ブランド広告とダイレクトレスポンス広告は、掲載メディアにも違いがあります。

ブランド広告ダイレクトレスポンス広告
  • TVCM
  • 新聞
  • 雑誌
  • ラジオ など
  • リスティング
  • バナー
  • ダイレクトメール
  • SNS など

商品の購入を目的としたダイレクトレスポンス広告の方が、ターゲットを絞りやすい傾向があります。

広告を出稿する目的の観点から、ブランド広告とダイレクトレスポンス広告の両者をもう一度見直してみましょう。

ブランド広告のメリット5つ

ブランド広告には、5つのメリットがあります。

  1. 競合他社と差別化できる
  2. 自社商品やサービスの単価が上がる
  3. 顧客ロイヤルティによりリピート率が向上する
  4. 目に見えない価値が生まれ利益率が上がる
  5. アウトバウンド営業からインバウンド営業へ移行できる

企業が得られるメリットについて、詳しくみていきましょう。

①競合他社と差別化できる

ブランド広告による認知の拡大は、競合他社の商品やサービスとの差別化に繋がります。

ユーザーが商品やサービスを購入する際、他社とは違う価値を見出す「目印」となるのです。

ここでいう差別化とは、自社目線で自慢できるポイントをアピールすることではありません。

同じ業界や市場を入念にリサーチして、競合他社の商品とは違った魅力を伝えることが大切です。

②自社商品やサービスの単価が上がる

商品やサービスの認知が拡大すると、商品やサービスそのものに付加価値が生まれます。

品質やデザインが同程度の商品やサービスでも、ブランド力のある企業の方がよく売れるのは付加価値があるからです。

付加価値が生じることで、商品やサービスの単価も自然と上がります。

③顧客ロイヤルティによりリピート率が向上する

ユーザーが企業やサービスに対して、信頼や愛着を感じることを顧客ロイヤルティといいます。

顧客ロイヤルティが高まると、商品やサービスに対する以下の3点が向上します。

  1. 購入頻度
  2. リピート率
  3. 口コミの数

ユーザーが同じ商品やサービスを利用し続けることで顧客ロイヤリティが高まり、長期的に安定した売り上げが期待できます。

④目に見えない価値が生まれ利益率が上がる

ブランド広告によって目に見えない価値を築き上げることで、競合他社にはないポジションを確立することができます。

目に見えない価値とは、金銭に換算することができない3つの価値です。

  1. ブランドに対する信頼
  2. 競合他社にはない魅力
  3. ユーザー自身の価値を高めるプラスイメージ

商品やサービスの価値が向上すると高価なものでも売れやすいため、利益率が上がります。

⑤アウトバウンド営業からインバウンド営業へ移行できる

ブランドの認知が拡大し、ターゲット領域におけるポジションが確立すると、顧客獲得へ向けたアウトバウンド営業をしなくても商品やサービスが売れるようになります。

商品やサービスに関する有益な情報を発信するインバウンド営業へ移行することで、営業生産性が高くなるでしょう。

ブランドを確立するまでは広告費が必要ですが、ユーザーに指名してもらえるようになると、最小限の広告費でのブランディングが可能です。

ブランド広告のデメリット3つ

顧客獲得に多くのメリットがあるブランド広告ですが、3つのデメリットも念頭に置いておかなければなりません。

  1. 初期コストがかかる
  2. 効果を実感するまで時間がかかる
  3. 競合他社がいるとブランド確立が難しい

詳しくチェックしていきましょう。

①初期コストがかかる

ブランド広告は、ブランディングが実現するまでコストがかかります。

4大マスメディアの広告出稿における費用順は、以下の通りです。

新聞>雑誌>TVCM>ラジオ

購読者数は落ちていますが、もっとも信頼度の高いメディアである「新聞」は広告費用が高く設定されています。

また読者の年齢層や興味関心など、ターゲットを絞りやすい「雑誌」は媒体によって費用は異なりますが、新聞に続いて高い傾向があります。

およそ15秒のPRですが、広範囲に情報を届けることのできる「TVCM」は、新聞や雑誌に比べると費用は控えめです。

音声のみの広告のため、制作に手間がかからず、もっとも低コストでブランド広告が打てるのは「ラジオ」です。

ただし、ブランドイメージが定着してリピーターが増えると、広告の費用を最小限に抑えることができます。

②効果を実感するまで時間がかかる

ブランド広告の目的は、ダイレクトに購買へつなげることではありません。

商品やサービスに関する情報をユーザーに伝えて、「この商品よさそうだな」と好意的なイメージを定着させることです。

しかし、ブランドイメージ定着までの流れが確立するまでの時間は未知数です。

ブランドイメージが定着するまで、根気よく続けましょう。

③競合他社がいるとブランド確立が難しい

これから売り出そうとしている商品やサービスに関してすでに強力なブランド力を持っている競合他社がいる場合、ブランド確立が難しい傾向があります。

効果的なブランド広告を出稿するポイントは2つです。

  1. 今までにない商品やサービスを創造する
  2. 専門性の高い商品やサービスを提供する

ユーザーが求めている商品やサービスであることが正確に伝えることが、ブランド確立への近道です。

ブランド広告を成功へと導くため、できるだけ敵の少ないフィールドや特定のユーザーをターゲットにしましょう。

ブランド広告に用いられる広告の種類

ブランド広告には、目的やターゲットに応じて多様な手法があります。

主な広告の種類と特徴を下記の表にまとめました。

広告の種類主な媒体特徴・メリット
マス広告テレビ・新聞・雑誌・ラジオ幅広い層への認知拡大に最適。信頼性が高く、ブランドの社会的地位向上に役立つ
ディスプレイ広告Webサイト・アプリのバナーや動画広告潜在層にもリーチでき、ブランドイメージを印象づけやすい。柔軟なターゲティングが可能
SNS広告X(旧Twitter)・Instagram・LINE・YouTube・TikTokなど拡散性が高く、ユーザーとの双方向コミュニケーションを促進。若年層との接点づくりに効果的
屋外・交通広告看板・デジタルサイネージ・タクシー広告など街中での高い視認性があり、反復的な接触により記憶に残りやすい
インフルエンサー広告SNS投稿・タイアップ動画など個人の信頼を通じてブランドメッセージを自然に届けられ、共感を生みやすい

それぞれの特徴を理解し、組み合わせて活用することで、認知拡大からイメージ形成まで効果的なブランド戦略を展開できます。

ブランド広告の費用相場

ブランド広告の費用相場には、媒体や形式、規模によって大きな幅があります。

以下で主な媒体別の相場感とポイントを整理しました。

媒体・形式相場感ポイント・補足
テレビCM(全国枠)数千万円〜数億円放送時間、頻度、スポット枠か連続枠かで大きく変動
新聞広告(全国紙一面カラー)約2,000万〜4,000万円程度地方紙やタブロイド紙では100万円〜1,000万円台も多い
雑誌広告(ファッション・ライフスタイル誌)数百万円〜1,500万円程度掲載ページ、色、位置(表紙裏・見開きなど)で費用が大きく変わる
Web/ディスプレイ広告CPM型:数百円〜千円台/1,000インプレッションあたり表示回数/視認率で単価が変動
リスティング広告(検索連動型)月額20万円〜50万円程度が一般的な目安1クリックあたり数十円〜数百円。キーワードの競合度によって上振れあり
動画広告(インストリーム等)1回あたり再生:2円〜25円程度

1,000回表示あたり(スキップ不可型):400〜600円程度

広告形式(スキップ可・不可、長さなど)やターゲティングで変動
屋外・交通広告数十万円〜数百万円、または数千万円規模掲出場所(駅、商業施設、タクシー、デジタルサイネージなど)で価格幅が大きい

ターゲットに効率的にメッセージを届けられる媒体を選び、無駄な広告を減らしましょう。

ブランド広告の効果測定と指標

ブランド広告は商品の購買を目的としないため、広告のクリック率やコンバージョン率では効果測定ができません。

そこでここからは、ブランド広告の効果測定に向いた指標を2つ紹介します。

ブランドリフト

ブランドリフトとは、ブランド広告に接触した人と接触していない人にグループ分けして、ブランドに対するイメージの違いを測定する方法です。

調査はアンケート形式で行われ、以下の項目で調べます。

  • ブランドの認知
  • 購買意欲
  • 好感度
  • イメージなど

ブランド広告に接触した人が、接触していない人より「良いイメージ」を持っていれば、ブランド広告の効果があったということになります。

サーチリフト

サーチリフトとは、ブランド広告により特定のキーワードの自然検索数がどれほど上昇したかを測定する方法です。

アンケートではなく、オーガニック検索のデータをもとに測定します。

測定する項目は、以下の通りです。

  • ブランド名や商品名の検索数の増加
  • ブランド広告に接触したユーザーの検索行動の変化

サーチリフトのデータを分析することで、今後もブランド広告の方向性を定めることができます。

ブランド広告の成功事例と成功のコツ

ブランド広告は、商品やサービスの認知度を高めるだけでなく、企業の価値観や世界観を伝える手段として大きな効果を発揮します。

ここでは、実際の企業の事例をもとに、成果を上げるためのポイントを解説します。

ユニクロ

参照:ユニクロ

ユニクロ「LifeWear」というブランドメッセージを掲げ、国や文化の違いを超えて共感を集める広告戦略を展開しました。

日常生活に自然に溶け込む服という価値をストーリー性のある映像で伝えることで、単なる衣料ブランドではなく「暮らしを支える存在」としての地位を確立しています。

結果として、海外市場でも認知度と信頼が大きく向上し、グローバルブランドとしての影響力を高めることに成功しました。

スターバックス

参照:スターバックス コーヒー ジャパン

スターバックス環境問題や多様性といった社会課題に向き合う広告を通じて、企業姿勢を明確に示しました。

特に「Race Together」キャンペーンでは、人種問題についての対話を促す取り組みが注目を集め、単なる飲食ブランドを超えた社会的存在へと進化させています。

顧客との価値観の共有を深め、ブランドへの信頼や好感度を着実に高めています。

ナイキ

参照:ナイキ

ナイキ「Just Do It」という象徴的なメッセージのもと、挑戦する人々の姿を描いた広告で強い共感を生み出しました。

社会的メッセージと個人のストーリーを融合させる表現が、多くの人々の心を動かし、ブランドの世界観をより深く浸透させています。

単なるスポーツ用品メーカーの枠を超え、「挑戦を後押しする存在」としてファン層の拡大にもつながりました。

ブランド広告で企業のイメージ向上を目指そう!

企業やサービスのブランド向上を目的とするブランド広告は、企業の中長期的な成長に欠かせません。

ブランド広告の目的を果たし、企業イメージを向上させることで商品やサービスが自然と売れる流れを確立できます。

効果を実感するまで時間がかかることもありますが、ブランドイメージが定着してリピーターが増えると、広告の費用を最小限に抑えることが可能です。

弊社では、紙媒体の広告を出稿をご検討の方に「紙媒体広告の戦略本」を紹介しています。

詳しく知りたい方はぜひバナーをクリックして、資料をダウンロードしてください。

ペーパーアド編集部
当サイトを運営するPAPER AD編集部です。 PAPER ADを運営する株式会社ジェイアンドユーでは50年以上にわたり、通販企業を中心に300社以上との取り組みを続けてきました。 紙媒体ならではの届ける力と、デジタルの利便性を武器に、クライアントの課題解決に取り組んでいます。 全国の拡販誌、新聞本誌、雑誌・会報誌、同梱広告などでの実績があり、中でも拡販誌(新聞社が発行配布する主婦向け生活情報誌)は発行当初より扱っており全国シェアNo.1を誇ります。

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