同梱広告とは?媒体の種類や効果を上げる4つのポイントを解説

「同梱広告って何?」
「メリットやデメリットはあるの?」

折込チラシや新聞広告など紙媒体の中でも、高い到着率・開封率を得やすいのが同梱広告です。

とはいえ、同梱広告について詳しくは知らない・逆にデメリットはないのか気になっている方もいるのではないでしょうか。

今回は、同梱広告の特徴やメリットデメリット、効果を出すためのコツなどを解説します。

出稿までの流れや効果測定の方法もあわせて紹介するため、ぜひ最後までご覧ください。

また弊社では、雑誌広告の種類や効果、おすすめの雑誌を業種別に紹介しています。

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同梱広告とは?

同梱広告とは、商品と一緒に梱包して送る広告のことです。

通販・通信教育・美容・エステ・ファッション・自動車販売・不動産販売などの業界でよく使われています。

ユーザーへ送る商品と一緒にチラシ・サンプル・DMなどを入れれば、ユーザーへ確実に広告を届けられ、高い開封率が期待できます。

また、「●●エリアに住んでいる人には△△のチラシ」など細かくセグメントも可能です。

今の時代、Amazonや楽天などECサイトで買い物をするのはもはや当たり前になっています。

コロナ禍に入り店舗に来てもらうことや対面での接客が難しくなったことで、さらにネット通販のニーズは高まり、企業にとってはユーザーとコミュニケーションを取る手段となっていました。

自宅や会社宛てに荷物が届くことが増えたため、発送する荷物を使って自社の宣伝をするという同梱広告の需要は高まっています。

同梱広告の媒体4つとターゲット

同梱広告によく使用されている媒体の例としては、以下があります。

  • 通販カタログ
  • 商品同梱
  • クレジットカードの明細
  • 会員誌・会報誌

それぞれのターゲットもあわせて解説します。

通販カタログ

通販カタログは、実際に通販を利用しているユーザーが自ら請求するものです。
ユーザーが欲しいと思って請求するため、同梱した広告の開封率も高いといえます。

また、通販カタログの種類によってターゲットのセグメントがおこなえる点もメリットです。

通販カタログはシニア層やママ世代など、すでに顧客セグメントが決まっていることが多く、年齢のセグメントができる媒体もあります。

ターゲットとしては、通販の利用が多い30代~60代以上の女性が多いです。

なお、カタログ広告については以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

根強い人気のある「カタログ広告」紙媒体でマーケティングをする方法とは?

商品同梱

商品の梱包内に入れるのが商品同梱で、同梱広告のなかでもよく使われる手法です。

購入した商品や購入者の住む地域に沿ってターゲティングができます。

また、商品は新規・既存関係なく、日々ユーザーに届くものです。
定期購入の場合は定期的に届くうえ、ユーザーが購入した商品に同梱されるため開封率の高さが期待できます。

通販を利用することが多い若い世代や主婦、シニア層などにあった手法といえるでしょう。

クレジットカードの明細

クレジットカードの明細書にチラシなどを入れる手法です。

今月いくらお金を使ったか気になって確認する人は多いため、高い開封率が期待できます。
また、定期的にユーザーのもとに届くため、継続してユーザーの目に触れさせることが可能です。

さらに、クレジットカードの利用歴から、どういったことに興味があるのかなどユーザーの属性もわかります。
属性に沿ってチラシなどを入れれば、より高い効果が望めるでしょう。

家計をチェックする一人暮らしや主婦などにあっていますが、年会費などが必要なゴールドカードやプレミアムカードであれば、富裕層にも訴求できます。

会員誌・会報誌

会員誌・会報誌は、組織や協会、ファンクラブなどの会員に対して発行されるものです。

定期的にユーザーのもとに届くため、継続して見てもらえます。

また、雑誌や新聞は読者層が幅広いですが、会員誌・会報誌は会員の人数分しか発行しません。
発行部数が少なく読者層も狭いため、特定のユーザーに向けて訴求できます。

ターゲットは、旅行会員誌・カード会員・特定のコスメの定期購入会員など、会員誌の種類によってさまざまです。

同封広告との違い

同封広告と同梱広告とでは、そもそも封入する物が違います。

同梱広告は、厚めのカタログや雑誌、大きめのサンプルなど封筒には入れられないものが多いです。

一方で同封広告は、クーポン券や折ることも可能なチラシなど、文字通り「同じ封筒」に入るほどの大きさのものしか入れられません。

かかる総費用はどちらも送るときによりますが、同梱広告は重さも大きさもあります。
単に運賃・送付料だけで考えると、同梱広告のほうが高くなる可能性があるでしょう。

同梱広告のメリット4つ

同梱広告のメリットは主に以下4つです。

  • 開封されやすい
  • 全世代に訴求できる
  • 低コストである
  • 購買・利用などのアクションを起こしてもらいやすい

詳しく解説します。

開封されやすい

同梱広告は、ユーザーに開封されやすいです。

同梱広告には通販カタログや会員誌などさまざまな媒体がありますが、どれもユーザーが自ら希望したからこそ届いています。
よって、ポスティングや折込チラシなどに比べると、広告を見てもらえる確率が高いです。

また、同梱広告を見ることは、心待ちにしていた荷物を開けることと同時です。

ユーザーにとってと非常に嬉しい瞬間であるため見てもらいやすく、レスポンスも期待できます。

全世代に訴求できる

同梱広告は紙媒体でダイレクトに郵送するため、世代を問わず訴求可能です。

最近特に多いWeb広告は、若い世代にはいいですがシニア層には届けにくいため、紙媒体である同梱広告であれば、シニア層にも手に取ってもらえます。

また、近年はさまざまな世代がインターネットで買い物をします。
商品同梱などを使えば、ファミリー層や学生など若い世代にも訴求可能です。

低コストである

DM単体で送るより低コストである点も、同梱広告のメリットといえます。

DM送付は50円~100円ほどですが、同梱広告の相場は5円~25円ほどで、他社商品との同梱であってもDM単体より安いです。

同梱広告は開封率も高いため、高い費用対効果が期待できます。

購買・利用などのアクションを起こしてもらいやすい

同梱広告が届くのは、商品がユーザーの手元に届いたときと同じタイミングです。

ユーザーとしては待っていた商品が届いたことで喜びやワクワクがある中で広告を見るため、購買・利用など次のアクションを起こしてもらいやすいといえます。

また、サイトや通販で購入するアクティブユーザーに訴求可能です。

さらに、ユーザーには「自分が買った商品を販売する企業が入れている広告」と思われ、安心感を持たせられます。

同梱広告のデメリット4つ

同梱広告は、メリットも多くある中で、デメリットも以下の通りあります。

  • 広告出稿のタイミングを自由に決められない
  • 審査に落ちることもある
  • 一気に大量配布ができない
  • 効果測定がしにくい

詳しく解説します。

広告出稿のタイミングを自由に決められない

同梱広告は、広告を出稿するタイミングを自由に決められません。

例えば会員誌は3ヶ月に一回、カタログなら月に一回など、同梱する媒体ごとにユーザーに発送されるタイミングが決まっています。

決められたタイミングで広告を出稿する必要があるため、広告主が細かく出稿日をコントロールできないのです。

また、随時発送の商品同梱であっても、一気に多くの広告を送れないこともあります。

「短期的なキャンペーンだから集中的に広告を打ちたい」「新商品発売の●日に必ず広告を出したい」など、ピンポイントな出稿を考える場合は、他の広告媒体を検討したほうが良いでしょう。

審査に落ちることもある

媒体側の審査によって掲載できないこともあるのが、同梱広告のデメリットです。

同送広告の媒体は数多くありますが、それぞれ異なる審査基準があります。

「自社のブランドイメージを保てるか」「自社の売上を落としてしまうような内容ではないか」など、広告出稿する商材や表現に独自の規定があります。

基準を満たさないものや、媒体社側が扱っている商材とバッティングしてしまうものは出稿できません。

大手企業や、ブランドイメージを大切にしている企業ほど審査が厳しい傾向があります。
同梱広告の出稿を考えるなら、審査基準なども調べておくことが重要です。

一気に大量配布ができない

同梱広告は、一気に多くの量を配布できません。

ポスティングや折込チラシの場合は、人手を確保さえできれば、短期間で大量配布ができます。
Web広告でも、媒体や費用によりますが、短期間で多くの人の目に触れさせることが可能です。

しかし同梱広告の場合は、商品の発送数に応じて量が決まります。
短時間で一気に大量配布ができません。

短期間で多く配布したい場合は、他の方法を検討したほうが良いでしょう。

効果測定がしにくい

同梱広告は開封率が高い一方で、どれだけ開封されたのかなど、効果測定が難しいです。

ただし、例えば同梱広告にQRコードをつける、来店クーポンや割引券など来店して使えるものをつけるなど、工夫をすれば測定はできます。

時間はかかりますが、数をこなしていけば自社と相性のいい媒体がわかり、効果も出やすいです。

うまく掛け合わせられれば広告規模の拡大も可能なため、地道に施策を進めていく必要があります。

同梱広告で効果を上げるための重要ポイント4つ

同梱広告で効果をあげるには、以下のポイントを押さえることが重要です。

  • ターゲットを絞り、マッチする媒体を選ぶ
  • 掲載する情報を多くしない
  • ユーザーの興味をひく広告をつくる
  • マーケティングから同梱作業まで対応できる業者に依頼する

詳しく解説します。

ターゲットを絞り、マッチする媒体を選ぶ

ターゲットを決め、ターゲットにあった媒体を選ぶことは、効果を得るうえで非常に重要です。

媒体社は、年齢・性別・住んでいる地域・職業など、自社ユーザーの属性を公開しています。

例えば、絞ったターゲットが40代以上の主婦であれば、通販カタログが最適です。
美容に興味がある20代の女性であれば、サンプルの化粧品を同梱すれば効果が期待できます。

媒体社が公開している情報を参考にし、自社のターゲットと合うユーザーを持っている媒体社を選びましょう。

掲載する情報を多くしない

同梱広告に掲載する情報は、多すぎると逆効果となりかねません。

広告を出す際、どうしても載せたい情報が溢れるものです。

しかし、ユーザーに商品を届ける理由、情報を伝える理由、商品から得られる利益・メリットについて考えれば、情報は案外絞り込めます。

同梱広告の中には、情報量が多すぎて結局何が良いのか、何を伝えたいのかわからないものもあります。

伝えたいことが伝わらなければ、広告を出す意味がありません。
広告費も無駄になってしまうため、情報は多くしすぎず絞ることが重要です。

ユーザーの興味をひく広告をつくる

同梱広告で効果を得るには、ユーザーの興味をひくようなものをつくらなくてはなりません。

開いたら飛び出す絵本のような仕組みになっている、角度によって見え方が変わるなど、五感を刺激するようなデザインならユーザーの興味をひけて、購入や利用などにつながります。

効果が期待できる広告のデザインについては、ぜひ以下の記事もご参照ください。

広告クリエイティブのデザイン8つのコツ!参考サイトも紹介

マーケティングから同梱作業まで対応できる業者に依頼する

マーケティングから同梱作業まですべて対応できる業者に依頼することも、効果を出すうえで重要です。

同梱広告を効果的に運用するには、マーケティング・デザイン・印刷・同梱作業などのフローを適切に進めなくてはなりません。

しかし、すべてのフローを自社だけでおこなうのは難しいため、同梱広告の運用は可能であれば専門業者や広告代理店などに依頼するのがおすすめです。

専門家であれば、より効果の出るマーケティングを実施してくれます。

広告主から、商品の価値や思い・広告を出す背景・ユーザーにとっての便利さを専門家に伝えることで、高いレスポンス率が得られるような広告を制作してもらえるでしょう。

同梱広告の出稿の流れ

いざ同梱広告を出稿すると決めた場合、気になるのが出稿までの流れです。

  1. 発注
  2. 広告制作・審査
  3. 印刷・配布

ひとつずつ詳しく解説します。

1.発注

予算・媒体社などが決まったら、媒体社に連絡をして発注をします。
媒体によりますが、2週間ほどは仮で枠が押さえられるでしょう。

反響が出やすい枠・人気の枠はすぐにうまってしまうため、早めにおさえたほうが無難です。

また、媒体によっては1商材1広告制にしているところもあるため、自社が似たような商品・サービスであれば出稿できません。

競合に取られないよう、枠は早めに押さえるべきです。

なお、仮押さえはキャンセルしてもキャンセル料がかからない可能性がありますが、念のため確認しておきましょう。

2.広告制作・審査

枠押さえ、サイズなど確認できたら広告制作です。
作成後はデータを媒体社に送って審査になります。

審査期間の目安は2週間ほどです。
広告内容が適切かどうかを審査します。

他社と契約をして同梱広告を入れる場合は、ブランドイメージとの整合性が取れていない・商品とバッティングしているなど、先方にとって都合の悪い広告だと審査に落ちてしまうこともあります。

3.印刷・配布

審査をパスできたら、印刷・配布です。

印刷にかかる期間は1週間ほどで、納品後は媒体社が封入作業をおこない、出稿となります。
印刷物納品~配布までは、約2~3営業日が一般的です。

配布の際は、キャンペーン期間などの締め切りを確認しましょう。
広告の中に期間限定の割引クーポンがある・セールをおこなう期間の記載などがある場合、すでに終わっているのに送ってしまっては意味がありません。

さらに、同じ時期に同じようなキャンペーンをしている場合も、チラシの入れ間違いに注意が必要です。

同梱広告で高い開封率と全世代への訴求を実現させよう

同梱広告は、商品やカタログ、会報誌などに広告物を同梱して自社商材をPRする手法です。

媒体はカタログやクレジットカードの明細などさまざまあり、より親和性の高い広告物を同梱すれば、関心が高い層に直接訴求できます。

通販カタログなどであれば顧客自身が請求する媒体のため、高い到着率・開封率を実現できるでしょう。

ただし、同梱広告を効果的に運用するには、効果の出やすいデザインにしたり適切なマーケティングをおこなったりなど、専門的なノウハウが必要になります。

自社にそうしたノウハウがない場合は、外注するのもひとつの手です。
顧客セグメンテーションをおこない、高い到達率や開封率を実現したいと考えるなら、ぜひ同梱広告の活用を検討ください。

なお弊社では、雑誌広告の種類や効果、おすすめの雑誌を業種別に紹介しています。

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