近年、雑誌の広告費は減り続けています。
2017年は2,023億円、2018年は1,841億円、そして2019年は1,675億円にまで減少。
※出典:電通 2019年日本の広告費
マスコミ四媒体(新聞・雑誌・ラジオ・テレビ)の中で最も低い数字となっています。
「雑誌広告は本当に効果があるのか?」と疑問に感じる方も少なくないでしょう。
しかし、雑誌広告には多くの広告効果と独自の魅力を兼ね備えています。
この記事では、雑誌広告のメリットデメリットや効果について解説していきます。
また弊社では、雑誌広告の種類や効果、おすすめの雑誌を業種別に紹介しています。
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雑誌広告における3つのメリット
雑誌広告には、主に3つのメリットがあります。
- ターゲット層が明確
- 反復効果が高い
- 信頼度が高い
一つずつ見ていきましょう。
➀ターゲット層が明確
雑誌広告における最大の特徴は、ターゲット層が明確であること。
例えば新聞やテレビは、ほとんどターゲットを絞れません。
新聞は地域を絞ることはできるものの、性別や年齢層などでターゲッティングすることはできません。
新聞ごとに読者層の大きな違いがあまりないからです。
テレビは一部の年齢層をターゲットにした番組も存在しますが、基本的には少数派。
様々な年齢層が視聴する番組がほとんどなため、「20代~30代の女性だけにアプローチしたい」というのは難しいでしょう。
その点、雑誌は趣味趣向によってかなり細分化されています。
- 30代~50代男性読者が多いビジネス誌
- 20代女性向けのファッション誌
- とある趣味に特化した雑誌など…
どれも読者層が明確なものばかり。
雑誌なら広告を無駄なくターゲットに届けることが可能になります。
②反復効果が高い
長期間にわたって、繰り返し見てもらえる点も、雑誌広告の大きな魅力です。
テレビCMは録画だとすぐに飛ばされてしまいます。
時事性の高い新聞を保存して、また読もうと思う人は少数でしょう。
インターネット広告は一度表示されるだけです。
多くの広告媒体では、同じ広告を何度も目にすることは基本的にありません。
しかし雑誌の場合、同じ広告に目が触れることが多いという特性を持ちます。
趣味に関する雑誌であれば、保存して繰り返し読まれることは珍しくありません。
最近では雑誌読み放題サービスなども充実し、月額1,000円以下で数100種類の雑誌が好きなだけ読むことができます。
人気がある雑誌の再販や雑誌の読み放題サービスを利用して、バックナンバーを読む人も増えてきています。
スマホが1台あれば気に入った雑誌をいくらでも読めるため、圧倒的にバックナンバーを読みやすい時代になったと言えるでしょう。
雑誌に掲載した広告を繰り返し見てもらえることから、掲載する雑誌によっては高い費用対効果を得られます。
③信頼度が高い
ユーザーの雑誌に対する信頼度が高い点も雑誌広告の特性です。
雑誌広告は審査が厳しく、タイアップ広告などはそのコンテンツの多くを編集部が作成します。
そのため、雑誌のコンセプトとかけ離れた広告はあまり掲載されません。
雑誌コンテンツの一部のようなイメージで、広告が掲載されています。
このような広告に対する姿勢は、雑誌が読者から信頼を獲得することに大きく貢献しています。
また、雑誌は信頼度だけでなく、広告で宣伝されている商品やサービスへの購買意欲も高い傾向にあります。
理由は雑誌をお金をだして手に入れているため。
無料で情報を得られるインターネットなどと異なり、有料でも情報を得たいと考えるユーザーは、雑誌広告に掲載されている商品を購入する傾向にあります。
タイアップ広告をはじめとして、購買動機を刺激するコンテンツが生まれている点も影響しているでしょう。
長年にわたって読者と信頼関係を築いてきた雑誌に掲載するからこそ、信頼され、広告を掲載した商品の購買にもつながりやすいのです。
雑誌広告における2つのデメリット
雑誌広告のデメリットは主に以下の2つが考えられます。
- 発信までに時間がかかる
- 効果測定ができない
➀発信までに時間がかかる
原稿の作成から広告を掲載するまでに、時間がかかる点は雑誌広告のデメリットとなります。
例えばWEB広告は、原稿があれば即日に掲載することも難しくありません。
雑誌広告の場合、掲載までに多くの工程が必要となるため、かなりの時間が必要となります。
特に、編集部とのタイアップ広告ともなれば、原稿の作成にも多くの時間がかかります。
目安として1カ月半~3カ月ほどはかかると考えておいた方が良いでしょう。
②効果測定ができない
広告効果の測定ができない点もデメリットです。
どれほどの読者が広告を読んだのか、広告を読んだ読者がどのようなアクションを起こしたのか、基本的に確認する方法はありません。
発行部数に関しても、発行されている分が全て読まれているのかはわかりません。
雑誌広告は具体的に、「今回の雑誌広告によってこれだけの効果が得られた」など、数値化することができない広告媒体です。
雑誌広告の効果は大きい
どれほどの読者が雑誌広告を見ているのか、雑誌広告がどれほどの効果をもたらすのか、はっきりとした雑誌広告の効果測定はありません。
しかし、目安となる資料である雑誌広告効果測定調査が存在します。
この資料を上手く活用すれば、広告効果をある程度は予測することが可能です。
早速見ていきましょう。
※出典:第6回 雑誌広告効果測定調査
雑誌広告を目にしている読者(広告接触率)は約70%、「確かに見た」人(広告注目率)は約46%となっています。
※出典:第6回 雑誌広告効果測定調査
広告を「確かに見た」層のうち、約67%が広告対象に「とても/やや興味を持った」(広告精読者比率)と回答。
広告対象を「とても/やや購入・利用してみたい」(購入・利用意向度2)と回答した人は51%にものぼります。
また、雑誌広告を見てからの実際の行動として、「公式サイトで調べた」は約8%、「購入・利用を実際に検討した」が約4%でした。
雑誌広告効果測定調査によって、ある程度のデータがわかります。
純広告とタイアップ広告の効果の違い
主な雑誌広告の種類として、自由度の高い「純広告」と、編集部と連動した「タイアップ広告(記事広告)」があります。
それぞれの種類別に効果を見てみましょう。
※出典:第6回 雑誌広告効果測定調査
純広告とタイアップ広告を目にする読者はほぼ同じくらい。
読者の「購⼊・利⽤意向」では、ややタイアップ広告が上回る結果となっています。
※出典:第6回 雑誌広告効果測定調査
それぞれの広告から受ける感想では、純広告は
- 高級感を感じる
- 写真・イラストが印象的
- センスを感じる
- 質の高さを感じる
が多くなっています。
一方、タイアップ広告では
- 機能・性能がよくわかる
- 生活に役立ちそう
- 利用シーンが想像できる
- 親しみを感じる
が多い結果に。
ブランディングの向上などでは純広告が、商品を理解してもらいたいならタイアップ広告が、それぞれ有効だと考えられます。
雑誌ジャンルによる効果の違い
※出典:第6回 雑誌広告効果測定調査
続いて、雑誌ジャンルによって広告効果に違いはあるのかを見ていきましょう。
広告を目にする読者が多いのは「モノ・トレンド情報誌」。
「週刊誌」や「ビューティ・コスメ誌」では広告への注目が少ないことがわかります。
また、広告を目にした読者のうち、広告の購入・利用意向が高かったのは「モノ・トレンド情報誌」や「生活実用情報誌」など。
「週刊誌」はやや低く、「ビジネス・マネー誌」はさらに低い結果となっています。
効果測定ができないと言われる雑誌広告ですが、調査結果を分析することにより、広告効果をある程度予測することが可能です。
雑誌広告と他の広告媒体をかけあわせて効果アップ
雑誌広告だけを利用するのではなく、複数の広告媒体を併用することにより、さらなる広告効果が見込めます。
複数の広告を展開することをクロスメディアと呼ぶことも。
いくつか例をご紹介していきます。
雑誌広告×WEB広告
雑誌広告を掲載すると、多くの人がネットで検索し、公式ホームページや口コミなどを調査します。
納得すると、最終的に購買や来店へとつながります。
もしも読者がネット検索した際に、「ホームページが古臭い」「ネット上での評判があまり良くない」といった状況だと、成果に結びつかないかもしれません。
ホームページの改善、リスティング広告の出稿など、WEB広告も同時に展開することで、雑誌広告の効果をより一層得ることが可能となります。
雑誌広告×テレビCM
テレビCMが放送されると、多くの人の目に留まるため知名度が大きく上がります。
テレビCMと一緒のタイミングで雑誌広告を出稿することにより、さらなる認知度の向上を見込めるでしょう。
さらに、商品の詳細を伝えることが難しいテレビCMのデメリットを補うため、雑誌にてタイアップ広告を掲載する手法は有効です。
認知度やブランディングの向上だけでなく、商品の魅力も伝えることができます。
雑誌広告だけでなく、複数の広告媒体を併用することで、より大きな広告効果を見込むことが可能です。
自社の商品やサービスに適した媒体を選定しましょう。
まとめ:雑誌広告は使い方によって大きな効果を発揮する媒体
雑誌広告の効果について、メリットデメリット、複数の広告媒体を活用する方法などについて解説していきました。
簡単に概要をまとめます。
- 雑誌広告のメリットは、ターゲット層が明確、反復効果が高い、信頼度が高いの3つ
- 雑誌広告のデメリットは、発信までに時間がかかる、効果測定ができないの2つ
- 雑誌広告は、読者の約70%が目にするなど、大きな効果を持つ
- 雑誌広告だけでなく、WEBやテレビなど、他の広告媒体とかけあわせることでさらなる広告効果を得られる
雑誌広告を掲載する前に、期待する効果が得れるかどうか確認しておきましょう。
雑誌広告への掲載を検討している担当者の方は是非参考にしてみて下さい。
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