近年では、Youtubeをはじめとする動画コンテンツのネット視聴が一般的になりました。
視聴スタイルも、以前はパソコンがメインであったところから、スマートフォン・タブレット端末と広がり、最近はインターネットに接続したテレビでもネット配信の動画を視聴するケースが増えています。
こうした状況の変化にともない、Youtube広告など動画広告が著しい成長を見せており、これまで広告業界をリードしてきたテレビ広告に取って代わるほどになってきました。
本記事では、テレビ広告とYoutube広告を比較し、それぞれの違いやどちらが効果的なのかを詳しく解説します。
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目次
テレビ広告とYoutube広告の現状
インターネット広告はテレビ広告を上回る売上となるほどの規模まで拡大していますが、その中でもYoutubeなどの動画広告が近年大きく成長しています。
ここでは、テレビ広告とYoutube広告の現状と、Youtube広告が成長した理由を解説します。
売上状況
電通グループの「2022年 日本の広告費」によると、2022年の地上波テレビの広告費は、前年比97.6%の1兆6768億円でした。
これに対してインターネット広告は、前年比15.0%増の2兆4801億円となっています。
そして、インターネット広告のうち、Youtube広告の売上は579億円でした。
2017年のYoutube市場規模は219億円だったので、5年間で市場規模は2.6倍にまで急成長を遂げています。
2022年の動画広告全体の市場は、昨対比133.2%の5,601億円でしたが、2023年には7,209億円、2026年には1兆2,451億円に達する見込みです。
今後数年の間に倍増する勢いで成長を続けています。
Youtube広告成長の理由
Youtube広告市場がこれほど成長した背景には、スマートフォンの普及が大きく影響しています。
日本国内のスマートフォンの普及率は95%を超えており、ほぼ1人につき1台を所有している状況です。
スマートフォン自体の性能も格段に上がり、ほとんどパソコンレベルといっても過言ではありません。
また、5Gによる通信速度も向上していることから、いつでも手軽にストレスなく動画コンテンツを視聴できるようになりました。
投稿されるコンテンツも豊富になり、自分好みのコンテンツがそろってきたこともあって、Youtubeは多くの人にとってなくてはならないメディアとなりました。
2022年の発表では、日本国内のYoutube利用者数は月間7000万人を超えています。
テレビ広告とYoutube広告の違い
Youtube広告にはテレビ広告とは違った特徴があります。
ここでは、テレビ広告とYoutube広告の違いを様々な面から考えてみましょう。
視聴者層
テレビ広告は、老若男女の幅広い視聴者に向けた広告が多いのが特徴です。
ただし近年では若者のテレビ離れが起きているといわれており、視聴者の中心は高齢者層になりつつあります。
一方、Youtube広告は、10代~30代の若い人がメイン層です。
しかし、視聴者の年齢層は次第に上がってきており、ある程度広い年代向けに発信できるようになってきています。
広告費用
テレビ広告を流すには、広告制作費と放送料がかかります。
広告制作費は作り方によって安く抑えることが可能ですが、放送料はまとまった金額の予算が必要になります。
Youtube広告には広告制作費と掲載料がかかりますが、テレビ広告と異なり小額から実施可能で手軽にスタートできます。
もちろん大きな予算を投入して一挙に広めることも可能です。
Youtube広告では、少額でテストを繰り返して成功パターンを見つけ出し、大きな予算をかけて展開するのが一般的なやり方です。
見せ方
テレビ広告は、番組を見ている人に最後まで見てもらえることを前提として作成しています。
テレビ広告ではブランドや商品のイメージアップにつながるような見せ方をしているものが多いのが特徴です。
一方Youtube広告では、興味がない場合にはスキップされるため、冒頭の5秒間で興味を引くようなインパクトのある広告が主流となっています。
効果検証
テレビ広告ではどのような人がどれだけ広告に興味を持ち反応したのか、という効果測定を正確に行うことはできません。
大まかな反応をもとに効果検証をしています。
これに対しYoutube広告では、どれだけ見られたのか、どんな年代の人が興味を持ったのか、どれほど興味をもったのか、といった効果を数字で把握できます。
このデータをもとに改善し効果を高めていけるのが、Youtube広告の大きなメリットです。
配信目的
テレビ広告は、一斉に多くの人に届けられるため、ブランディングに役立ちます。
そのため、テレビ広告の多くはイメージアップの目的で配信されています。
Youtube広告では、見た人に次の行動を促すことを目的としているものが多いです。
実際に商品を購入してもらうだけでなく、資料請求やサンプル請求などの行動につなげる手法がよく用いられています。
ターゲット設定
テレビ広告では、広告を出す番組の視聴者層を想定する程度のターゲット設定しかできませんが、Youtube広告では、居住地・嗜好性・性別・年齢など細かいターゲット設定が可能です。
これまでのデータから、反響を取りやすいターゲットに絞って広告を配信すると非常に効果的です。
テレビ広告とYoutube広告のどちらが効果的か
長年に渡って、テレビ広告が最も広い範囲に早くリーチできる効果的な手法と考えられていました。
このことを確認するために、2019年Google社のMedia Labチームがテレビ広告とYoutube広告のどちらが効果的なのかを調べる大掛かりな実証事件を行い、結果が公表されています。
Google社が行ったテスト
テストは2019年の下半期、1週目にテレビ広告を流し2週目に同規模のYoutube広告を出す、という形で合計4回実施されました。
出稿エリアは、関東・関西・中京地区とし、Youtube広告は、1回目2回目は18~34歳、3回目は25~44歳、4回目は18~49歳と年齢層のターゲットを変えて実施しました。
リーチの範囲
リーチの範囲としては、Youtube広告がテレビ広告の1.1~1.4倍のリーチを獲得するという結果になりました。
Youtube広告は、ターゲットに対して 65.5% から 77.8% のリーチを獲得できたとのことです。
リーチの早さ
リーチの早さでもYoutube広告がテレビ広告を上回りました。
広告をスタートした1日目からYoutube広告のほうが多くのリーチを獲得しています。
Youtube広告が勝った理由
このテストの結果、Youtube広告がテレビ広告よりも、リーチの範囲・リーチの早さのどちらともに上回ることがわかりました。
このテストではYoutube広告の様々なタイプの広告メニューを用いることによって、予算の中でより効果的にリーチするようプランを作れたのが成果につながったとしています。
Youtube広告で発信するコンテンツが爆発的に増え、ユーザーにアクセスする枠が大幅に拡大したことも大きな要因といえるでしょう。
テレビ広告とYoutube広告のメリット・デメリット
テレビ広告とYoutube広告は、それぞれ違う効果がある広告と考えるといいようです。
ここではテレビ広告とYoutube広告のメリット・デメリットを比較して確認しましょう。
テレビ広告のメリット
テレビの視聴者は老若男女の非常に幅広い層になっています。
テレビ広告はこうした不特定多数に一斉に認知させるのに適しています。
テレビに対して高い信頼感を持つ人が多いことや、提供番組に対するイメージと合わせて、ブランディングに効果的な広告だといえるでしょう。
Youtube広告のメリット
Youtube広告の最大のメリットは、ターゲットの設定が可能でデータが取得できることです。
年齢・性別・趣味嗜好・居住地域・興味対象などで絞って広告の配信できるため、ある程度の傾向がわかれば効率的に広告の効果を得られます。
また、アクセスしたユーザーのデータが取得できるので、そのデータをもとに改善を繰り返し広告運用の効率をブラッシュアップできます。
広告単価があらかじめわかるので広告運用の予算管理がしやすく、無駄打ちが少ないのもYoutube広告のメリットといえるでしょう。
テレビ広告のデメリット
効果をあげるためには、テレビ広告にはある程度まとまった金額を投入しなければならず、思った以上に費用がかかる傾向があります。
また誰が広告を見たのかという正確なデータが取れないので、見てほしい視聴者層が本当に見たのかの検証がしにくいです。
そのため、広告の改善には、これまでの傾向や長年の経験から考える必要があります。
近年では、若い層を中心としてテレビ離れが進んでいることも懸念材料でしょう。
テレビの視聴者層は、しだいに高齢者が中心になりつつあります。
Youtube広告のデメリット
Youtube広告には6種類の配信方法がありますが、中心となるのは5秒でスキップできるタイプのインストリーム広告です。
こうしたタイプの広告では、興味を引けない場合はすぐにスキップされる可能性があるため、工夫した作り込みが必要になります。
また視聴者の中心となる年代層は10代~30代に偏りがあるため、Youtube広告に向かない商品があるのも確かです。
高齢のユーザーは年々増えていますが、まだこれからといえるでしょう。
テレビ広告の種類
テレビ広告には「タイムCM」「スポットCM」「ミニ番組」「インフォマーシャル」の4種類があります。
それぞれの特徴などを解説していきましょう。
なお、テレビ広告の費用については「テレビ広告の費用はどれくらい?制作費と放送料金の目安を解説」で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
タイムCM
タイムCMとは、特定の番組のスポンサーとなって放送するCMのことで、出稿したい番組と秒数を決めて枠を購入します。
広告秒数は30秒・60秒・90秒のいずれかで、番組の始めか終わりに「この番組の提供は〇〇です」といった形で紹介されます。
提供番組の視聴者層に合わせて、自社の商品やブランドのイメージアップを狙った広告を出すことが多いのが特徴です。
番組の評判によって広告の反響も変動します。
契約期間は最低6か月となっており、まとまった金額の予算を用意しておく必要があります。
スポットCM
スポットCMは、番組の指定ができず、テレビ局が定める時間に挿入されるCMのことです。
契約期間の縛りがなく、短期間でも出稿可能です。
タイムCMのように特定の視聴者層を狙った配信はできませんが、契約の仕方によって幅広い層にアピールでき、期間や地域を限定した情報などにも使えます。
スポットCMについては「TVのスポットCMとは?タイムCMとの違いやメリット・デメリットを解説」で詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
ミニ番組
番組と番組の間にある数分の番組のことです。
通常は1社提供で長期間放送され、番組独自の世界観を作ることでブランディングやイメージアップに用いられます。
ゴールデンタイムの枠で放送すれば、知名度アップにも大きく貢献します。
インフォマーシャル
インフォマーシャルとは、インフォメーション(Information)とコマーシャル(Commercial)を組み合わせた言葉で、商品やサービスに関する情報をテレビで紹介する広告のことです。
テレビショッピングでよく使われており、短いものは60秒から、長いもの29分まであります。
健康食品から便利グッズまで、様々な商品の紹介で用いられています。
インフォマーシャルについて詳しくは「インフォマーシャルとは?事例やメリット・費用を解説!」で解説しているので、あわせて参考にしてください。
Youtube広告の種類
Youtube広告には6種類の広告メニューが用意されています。
それぞれの広告について特徴などを紹介していきます。
Webメディア広告については「Webメディア広告とは?広告の種類やおすすめの手法を解説」に詳しく解説しているので、こちらもご覧ください。
スキップ可能なインストリーム広告
動画の再生前後、再生中に表示されるYouTube広告です。
再生開始から5秒経過すると、ユーザーは広告をスキップできます。
ユーザーが動画を30秒間視聴した場合、もしくは30秒経つ前に動画を操作した場合に料金が発生します。
動画の長さには制限はありません。
スキップ不可のインストリーム広告
動画の再生前後、再生中に表示されるYouTube広告です。
この広告はスキップができず、15秒以下の広告動画が再生されます。
広告の再生回数によって料金がかかります。
動画の長さは6秒~15秒になります。
インフィード動画広告
関連動画欄や検索結果、YouTubeモバイルページなどに表示される広告のことです。
動画のサムネイル画像とテキストで、他のコンテンツと馴染んだ形で表示されます。
ユーザーがクリックした回数によって料金がかかるようになっています。
バンパー広告
動画の再生前後あるいは再生中に6秒以内で再生されるYouTube広告で、ユーザーはスキップできないタイプの広告です。
広告の表示回数によって料金が発生します。
動画の長さは6秒以内となっています。
アウトストリーム広告
音声がない状態で再生が開始され、ユーザーがタップするとミュートが解除される広告です。
モバイル専用の広告で、Google動画パートナー上のウェブサイトやアプリにのみ表示されます。
動画が2秒以上再生された場合に料金がかかります。
マストヘッド広告
YouTubeのホーム画面の上部で最大30秒間、音声なしで自動再生される広告です。
多くのユーザーが閲覧するホーム画面で表示されるため、短期間で大規模なリーチが可能です。
動画の表示回数によって料金がかかります。
テレビ広告とYouTube広告の制作費用の相場
広告制作の費用は作り方によって大きく変動します。
ここでは、テレビ広告とYoutube広告の動画制作費用の相場について解説します。
テレビ広告の制作費用の相場
写真をスライドショーのようにした動画にBGMとナレーションをつけて編集すれば、テレビ広告として使用可能です。
手元に素材となる画像があれば、企画と編集の費用だけなので、30万円もあれば制作できるでしょう。
スタジオを借りて高級機材を用いたハイクオリティーの動画を撮影した場合には、300万円~600万円、有名タレントを起用した場合には500万円から数千万円となることもあります。
Youtube広告の制作費用の相場
Youtube広告用の動画は、6秒程度の尺が短いものであれば10万円程から制作可能です。
制作費を抑えられるので、効果を見ながら様々なパターンを試せます。
Youtube広告なら、反響が取れる広告のパターンを見つけるまで、それほど負担なくテストが続けられます。
テレビCMなどの素材をYoutube用に編集しなおす場合では、企画と編集にかかる費用で30万円~100万円程度です。
テレビ広告とYouTube広告の放送料・広告掲載料の相場
広告の放送料・掲載料がどのくらいかかるのかは気になるところでしょう。
ここではテレビ広告とYoutube広告の放送料・広告掲載料の相場について解説します。
テレビ広告の放送料の相場
放映料金は、出稿するテレビ局や番組の視聴率によって変動します。
タイムCMの放送料は、視聴率・放送エリア・提供表示の有無によって1か月の単価が決定され、放送期間の長さによってトータルの金額が決定する仕組みです。
スポットCMは、放送パターン・時間帯・放送局・放送の長さ・放送の時期によって変動します。
全国ネットのテレビ局であればCM15秒1本あたり30万~100万円、地方のテレビ局であれば2.5万円~4万円程度が目安になります。
Youtube広告の広告掲載料の相場
Youtube広告では6種類の広告メニューがあり、広告の種類によって表示回数かクリック回数によって課金される仕組みになっています。
表示回数で課金される場合の広告の平均表示単価は 400~500円です。
クリック回数によって課金される広告メニューでは、平均クリック単価は70円、平均クリック率は0.65%となっています。
テレビ広告とYoutube広告の併用の効果
テレビ広告とYoutube広告には違った特徴があり、二つの広告を併用することでそれぞれの良さを活かせます。
テレビ広告とYoutube広告を併用する場合の効果について考えましょう。
テレビを観ない層にリーチできる
テレビ広告とYoutube広告を併用する大きなメリットは、テレビを観ない層にリーチできることです。
近年、若者のテレビ離れが話題になっていますが、NHKによる「国民生活時間調査2020」によると10代~20代では20%も減少しています。
また、10代~20代は、テレビを見るよりもインターネットの利用者率のほうが高くなっている、という調査結果も出ています。
こうしたテレビを観ない年齢層へのリーチを補完するために、インターネット広告は有効です。
とりわけYoutubeは50代以下の利用率が80%以上であることから、テレビと併用してYoutube広告の出稿先として適しています。
テレビCMの素材を流用できる
YouTube広告では、テレビCMの素材を流用できます。
テレビCMの制作に大きな予算を投入しているケースも多く、非常に高いクオリティの素材が作られています。
この素材をYoutube広告にも流用することで、制作コストを抑えると同時に広告イメージをテレビとインターネットで共有できるのです。
近年では、インターネットに接続できるテレビが増えており、Youtubeをテレビで見る人も急増しています。
上記のような方には、テレビ広告をそのまま使っても違和感なく見てもらえるでしょう。
細かいターゲティングができる
テレビ広告とYouTube広告を併用すると、細かいターゲティングが可能です。
テレビ広告では幅広い層に一斉発信できるのが強みですが、ターゲットを絞ってアプローチすることができません。
これに対して、Youtube広告では細かいターゲティングができるのが強みです。
年代・居住エリア・興味関心などのターゲットを狙って発信することによって、さらにリーチを広げ、興味を持たせることが可能になります。
効果を分析できる
テレビ広告では視聴者のデータを取得できませんが、Youtube広告では詳細なデータの取得が可能です。
ユーザーの年代や趣味嗜好以外にも、広告動画が再生された平均時間や離脱した場所など細かく見られるようになります。
Youtube広告で取得したデータを分析した結果を、テレビ広告や他の広告の制作にも活かしていけば更に高い効果につながります。
テレビ広告をYoutube広告に転用する際の注意点
テレビ広告の素材をYoutube広告に転用する場合には、出稿する広告メニューによってYoutube用にアレンジが必要になります。
Youtube広告に転用する際の注意点について解説します。
つかみが重要
YouTube広告は、つかみが非常に重要です。
Youtube広告では、はじめの5秒間で視聴者の興味を引かなければスキップされる可能性があります。
頭の数秒でピークに持っていく動画構成や演出を考えることが重要です。
スキップされないタイプの広告の場合も、はじめに興味を引くことが次のアクションにつながります。
動画のはじまりの数秒に最も力を入れて作るとよいでしょう。
ユーザー行動につなげる
テレビ広告ではイメージアップやブランディングが中心になりますが、Youtube広告ではユーザーを次の行動に向かわせる手法を取ると効果的です。
次の行動としては、購入だけでなく資料請求、無料サンプル請求、お試し購入、メールマガジン申し込みといったことも含まれます。
広告制作時には、次の行動に向かうことの特典をわかりやすく表示し、行動を促す強い文言や目立つボタンを設置するなどの工夫が大切です。
ターゲットに合わせて作り変える
YouTube広告は、ターゲットに合わせて柔軟に作り変えましょう。
ターゲットごとのニーズが明確にわかっていれば、それぞれのターゲットの訴求のポイントに合わせた動画を数パターン作っておき、Youtube広告のターゲティング機能で広告を出し分けることで更に効果を高められます。
何度かテストを行って精度を高めていくとよいでしょう。
予算配分を考える
Youtube広告では手軽にテストを実施できます。
テレビ広告からYoutube広告に振り分ける際には、いっぺんに大きな予算を投入するのではなく、何度かテストを行いながら段階的に予算をかけていくとよいでしょう。
また、Youtube広告では視聴者の反応がデータとして現れるのが大きなメリットです。
テストを繰り返してデータを集め、その結果を分析しながら改善を進めて勝ちパターンを見つけることが成功につながります。
今後のテレビ広告とYoutube広告についての予想
広告業界の中でインターネット広告の占める割合が年々大きくなってきています。
特にYoutube広告を含めた動画広告の成長は著しいです。
今後、テレビ広告とYoutube広告を含めた動画広告がどうなっていくのか、予想してみましょう。
テレビ広告の今後
近年では若者のテレビ離れが進んでおり、テレビ広告の将来が厳しいという見方も少なくありません。
実際に20代以下ではテレビよりもYoutubeなどの動画を視聴するほうが多くなっており、今後も視聴者層の高齢化は進むと思われます。
ただし、ネット広告の影響を大きく受けているのは新聞・雑誌・ラジオの広告で、この20年で半分にまで落ち込んでいますが、テレビ広告への影響はそれほど大きくありません。
特に地方では未だにテレビ広告の効果は高く、幅広い商品認知や購買の意思決定に大きな役割を果たしています。
今後は、Youtube広告と棲み分けながら、共存していく方向で進んでいくのではないかと思われます。
Youtube広告の今後
コロナ禍の時期に自宅で過ごすことが増え、動画配信サービスを利用する人が急増しました。
モバイル向けの5Gのサービスもはじまり、ネット環境が整備されてストレスなく動画視聴が見られるようになったことで、動画広告の市場も大きく成長しています。
今後もこの傾向は続き、テレビの視聴とインターネットでの動画視聴でユーザーを分け合うような形になるのではないでしょうか。
コネクテッドTVの広告
PC・スマートフォン・タブレットに続く動画視聴のデバイスとして注目されているのがテレビです。
最近のテレビではインターネットに接続するのが当たり前の仕様になっていて、こうしたインターネットに接続したテレビをコネクテッドTVといいます。
NetflixやAmazonPrimeなどの動画配信サービスが充実してきたこともあって、テレビで動画を視聴する人は急激に増えています。
Google社によると、コネクテッドTVでのYoutube視聴は、2022年5月時点で月間3,500万人となっているようです(参考:YouTube BrandCast 2022)。
テレビ画面でYoutubeを視聴する場合、モバイルやデスクトップPCでの視聴と比較して、平均視聴時間は2倍以上長く見ているという調査結果が出ています。
すでにリビングルームの大画面のテレビでYoutube動画を視聴するというライフスタイルが定着しつつあるといえるでしょう。
Youtube広告のメニューにも新たに視聴デバイスをテレビと指定できるようになり、通常のテレビを視聴するようにYoutubeを見ている人向けの発信サービスを提供し始めています。
今後もコネクテッドTVを通じたYoutube視聴者数は増加が予想されており、Youtube広告のあり方もそれに合わせて変わっていくでしょう。
テレビ広告とYoutube広告は互いの強みを活かし効果を高めよう!
ここまでテレビ広告とYoutube広告の特徴や効果の違いについて解説しました。
コロナ禍の在宅時間の増大によって、Youtubeをはじめとする動画配信が大きく成長し、今日では私たちの生活に欠かせないメディアとなりました。
それに伴い、動画広告の市場も急成長を遂げています。
テレビ広告は幅広い層に認知させる強みがあり、信頼性の高さからイメージアップやブランディング効果が高い広告手法としての強みを持っています。
若者のテレビ離れもあり、テレビ広告はYoutube広告に押されているように見えますが、テレビ広告とYoutube広告の両者の良さを活かした広告展開をすることで、大きな効果を得られるでしょう。
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