ニッセン広告の特徴は?メリット・デメリットと活用事例2選

ニッセンは60年以上続くカタログ販売の老舗企業です。

30代以上の女性を中心に、アパレルや家具、生活雑貨など幅広く販売し、多くの顧客から支持を受けています。

その他、長年のカタログ販売で積み重ねた顧客データとノウハウを活用して、通販ビジネスをサポートする事業も展開しています。

本記事では、ニッセンが行っている広告事業について紹介し、メリット・デメリットや活用事例などを解説

通販の顧客拡大で悩んでいる方は、ぜひ最後までお読みください。

また弊社では、通販事業の方向けに紙で広告を出すための展開パターンや、出稿までの流れ・準備について紹介しています。

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ニッセンとは

ニッセンは、カタログ販売の老舗企業として知られています。

ここでは、ニッセンがどのような企業なのかを詳しく確認しましょう。

企業概要

ニッセンの前身は、1957年に京都市で設立された京友禅の機械染め加工を行う「東洋機械染工有限会社」です。

1970年に日本捺染の商事部が独立し、カタログ販売を手がける「株式会社日本染芸」が設立されました。

1974年に「株式会社ニッセン」に商号を変更し、婦人服や家庭用品などを扱う総合カタログ『ニッセン』を発行し、通信販売を本格化しました。

現在は、株式会社ニッセンホールディングスがグループ全体を統括し、保険・金融業・アパレル・広告業など多岐にわたる事業を展開しています。

主な業務内容

ニッセンは、通信販売を中心とした幅広い事業を展開しています。

主力であるカタログ通販では、婦人服をはじめ、インテリア・家庭用品・化粧品など多彩な商品を取り扱い、利用者の多様なニーズに応えています。

特に婦人服においては、多種多様なサイズ展開に注力しており、幅広いラインアップを提供しているのが特徴です。

また、ビジネスサポート業務も行っており、企業向けの広告やクレジットサービスなど、販売促進や業務効率化をサポートするサービスを提供しています。

長年の通信販売の経験で培ったネットワークとノウハウを活用して、幅広い分野で顧客の生活や事業活動を支えています。

ニッセンの顧客層

ニッセンは会員数3000万人以上を誇り、その約8割が女性という特徴があります。

特に30代以上の主婦層が中心で、衣料品やインテリア用品を通販で便利に購入するニーズを持った層が多いです。

また、会員はもともと通販利用に積極的で購入意欲が高いため、ニッセンの会員基盤を活用して効果的な商品プロモーションが可能です。

こうした顧客層のニーズを採り入れて、自社やクライアント企業の事業拡大を進めています。

なお、主婦層向けのマーケティングについては下記の記事もご参照ください。

主婦層・ママ向けマーケティングにおすすめの手法7選と成功のコツ

ニッセンの広告事業5選

ニッセンのビジネスサポートでは、下記の5つの広告事業を展開しています。

  • 同封・同梱広告
  • テレマーケティング
  • インターネット広告
  • ダイレクトメール
  • その他

これらの広告事業について、詳しく解説します。

同封・同梱広告

ニッセンでは、商品やカタログの配送時に企業のチラシや小冊子を一緒に届ける同封・同梱広告サービスを提供しています。

このサービスは、配布コストを抑えながらも高い注目率と接触率を実現できる、効率的な広告手法です。

同梱広告については下記の記事もご参照ください。

同梱広告とは?媒体の種類や効果を上げる4つのポイントを解説

カタログ同送サービス

ニッセンが季節ごとに発行しているカタログに、企業のチラシや小冊子を同封する広告サービスです。

ニッセンのカタログは購買意欲の高い顧客に直接届くため、広告内容がしっかり目に留まります。

カタログは年8回発行されているので、季節に合わせた広告配信が可能です。

商品同梱サービス

ニッセンの商品を発送する際に、企業の広告物を同梱するサービスです。

商品を受け取る顧客が必ず広告物に触れるので、到達率・開封率ともにほぼ100%を実現できます。

さらに、広告物だけでなくサンプル品も同梱できるため、実際に商品を手に取ってもらうことで、購買意欲をさらに高められます。

テレマーケティング

ニッセンは、40年以上のコールセンター運用の経験を活かしたテレマーケティングサービスを、クライアントに合わせて提供しています。

アウトバウンド

ニッセンの会員に対して直接電話をかけ、クライアント企業の商品やサービスを案内します。

3000万件に及ぶ膨大なデータからターゲットを絞り込むことで、効率的なキャンペーンが展開できます。

ニッセン独自のリストに加え、他社の通販リストも取り扱えるため、幅広いターゲット層へのアプローチも可能です。

インバウンド

通販における電話での注文受付や、マス媒体広告を見た顧客からの資料請求や申込み、問い合わせ対応などを行います。

この業務には、通販業務に精通した経験豊富なオペレーターが対応するため、受注時における営業機会を最大限活用し、能動的な提案が可能です。

インターネット広告

自社運営のECサイト「ニッセンオンライン」やメールマガジンを活用し、企業の商品やサービスを効果的に訴求する広告手段です。

これらのサービスは、購買意欲の高いユーザー層に直接アプローチできます。

なお、Web広告については、下記の記事もぜひご覧ください。

Webメディア広告とは?広告の種類から運用時のポイントまで解説

ソーシャルメディア広告とは?6大広告の特徴や成功事例を解説

バナー広告

ニッセンオンライン内にバナー広告を掲載し、企業のWebサイトやキャンペーンページへ誘導するサービスです。

ニッセンオンラインは、会員数1300万人以上を誇るECサイトで、特に30~50代の女性を中心としたアクティブなユーザーが特徴です。

ユーザーの約80%は女性で、購買意欲が旺盛な層にアピールできます。

メルマガ広告

ニッセンのメール会員向けに、クライアント企業単独のPR用メールマガジンを配信するサービスです。

1配信あたり約45万通を送信し、週1回の頻度で実施されます。

このメルマガは1社単独形式のため、他の広告に埋もれることなく、企業の商品やサービスを存分にアピールできます。

その他の広告手段

ニッセンは、他にも次のようなオンライン広告サービスを展開しています。

  • YouTuberやインフルエンサーとのタイアップ
  • 他社媒体へのバナー掲載
  • メールマガジン配信
  • ASPアフィリエイト

これらを組み合わせることで、さらに広範なターゲットへのアプローチが可能です。

ダイレクトメール

ニッセンのダイレクトメールサービスは、企業の広告物をニッセン会員に直接届ける効果的な広告手法です。

宛名印字や封入、投函といった発送業務をすべて代行して企業の負担を軽減し、ターゲット顧客に確実にリーチできます。

ニッセンでは、最新の状態に保たれた信頼性の高い顧客データリストを使用しています。

そのため、DMの注目率や開封率が高く、効果的な訴求が期待できるでしょう。

さらに、次のように詳細なセグメント設定が可能です。

  • エリア
  • 年齢・性別
  • カタログ種別
  • 購入履歴
  • ネット会員登録状況

これにより、ターゲットを絞ってアプローチできます。

ダイレクトメールについては、下記記事も参考にしてください。

ダイレクトメールとは?特性やレスポンス率向上の方法を解説!

その他

ニッセンでは、この他にも下記の広告サービスを提供しています。

店舗設置代行

全国の次のような店舗に、日本最大級の配布ルートを活用して企業の小冊子や広告物を設置するサービスです。

  • 書店
  • スーパー
  • コンビニ
  • ドラッグストア
  • 100円ショップ
  • レンタルショップ

全国規模で展開されるため、地域を問わず多くの潜在顧客にアプローチできます。

催事販売

ニッセンが持つ豊富な店舗網を活用し、商業施設や郵便局店頭などで対面型のセールスを行います。

大型ショッピングモールをはじめ、全国の商業施設や書店店頭などで年間3000か所以上の開催実績があります。

テレビ・コールセンター連携

テレビPRやキャンペーン実施時に、コールセンターを活用して顧客からの問い合わせ対応やカスタマーサポートを行います。

インバウンド・アウトバウンドの双方に対応可能で、PR活動を支える重要な役割を果たします。

ニッセンの広告活用のメリット4選

ニッセンの広告サービスの活用には、下記の4つのメリットがあります。

  • 自社データベースを活用している
  • ターゲットに合わせたセグメントが可能
  • コストパフォーマンスが高い
  • 代理店機能がありクリエイティブが制作可能

それぞれについて解説します。

自社データベースを活用している

ニッセンの広告サービスの大きな特徴は、自社が保有する会員数3000万人以上の膨大なデータベースを活用している点です。

このデータベースには、独自の与信審査を通過した顧客情報が含まれており、通販に対する高い関心を持つ層に絞ってアプローチが可能です。

そのため、広告への反応率やコンバージョン率が高く、投資対効果の向上が期待できます。

ターゲットに合わせたセグメントが可能

ターゲットに合わせて柔軟かつ詳細なセグメントが可能な点も大きなメリットです。

年齢を1歳単位でセグメントできるため、特定の年齢層に訴求したい場合でもピンポイントでターゲットを絞り込めます。

また、エリアについても都道府県単位での相談が可能で、地域ごとの特性に応じた広告展開が可能です。

さらに、年齢やエリアだけにとどまらず、購買履歴や購入金額、性別や興味のある商品カテゴリなど、多様な切り口でターゲットを絞り込むことも可能。

こうした詳細なセグメント設計により、広告主は顧客のニーズに応じた最適なプロモーションを実現できます。

コストパフォーマンスが高い

ニッセンの広告サービスは、低コストで高い効果を期待できる点が大きな魅力です。

ニッセン独自のリソースを活用して、広告物を確実にターゲットに届ける仕組みを実現しています。

例えば、商品発送時の同梱広告では、広告物やサンプルを購入者に直接届けられるため、確実なリーチが可能です。

実際に商品を手に取ってもらうことで、顧客の興味を引き、購買意欲を高められます。

また、既存の配送ネットワークや会員データベースを活用して無駄なコストを抑えつつ、購買意欲の高い顧客層に的確にアプローチできます。

代理店機能がありクリエイティブが制作可能

ニッセンの広告サービスは、単なる広告配信にとどまらず代理店機能を兼ね備えています。

長年の経験と実績から、多様なメディアプランニングやクリエイティブ制作を提供できる点が大きな強みです。

広告主のニーズに合わせて最適な広告戦略を提案し、効果的なプロモーションを実現します。

また、クリエイティブ制作のサポートも充実しており、広告物のデザインやコピーライティング、動画制作など、幅広い制作ニーズに対応可能です。

こうしたサービスを活用して、広告主の商品の魅力を最大限に引き出す質の高い広告を展開できます。

ニッセンの広告活用のデメリット2選

多様な強みがあるニッセンの広告ですが、下記の2つのデメリットがあります。

  • 他社商品と比較されやすい
  • 広告内容の制限がある

それぞれの内容を確認しましょう。

他社商品と比較されやすい

ニッセンの広告サービスのデメリットとして、他社商品と比較されやすい点が挙げられます。

ニッセンの利用者は、過去にカタログ通販やインターネット通販での購入経験が豊富購買意欲が高い一方、通販慣れしているため商品の品質やサービスに対して厳しいです。

他社の通販サイトや広告と比較したうえで購買判断を行うことも多いため、商品やサービスが競合と差別化できていない場合、選ばれないリスクがあることを頭に入れておく必要があります。

広告内容の制限がある

ニッセンの広告サービスでは、顧客層の特性を考慮した内容が求められるため、商品やサービスによっては広告表現に制約が生じる場合があります。

顧客の信頼を損なわないよう、広告内容には一定の倫理基準や表現のルールが設定されています。

例えば、過剰な誇張表現や誤解を招く表現は避けなければなりません。

そのため、場合によっては広告主の自由な表現が制限される可能性があることを認識しておく必要があります。

ニッセンの広告活用事例2選

ニッセンの広告サービスを活用した事例として、下記の2社を紹介します。

  • 通信教育講座ユーキャン
  • やずやグループ 九州自然館

それぞれ確認しましょう。

通信教育講座ユーキャン

参考:株式会社ユーキャン

通信教育講座で知られる株式会社ユーキャンは、新規会員獲得や紙メディアの縮小への対応、さらには広告クリエイティブの改善が必要な課題に直面していました。

このような状況の中、同社はニッセンの広告サービスを活用して解決の糸口を見出します。

課題と背景

ユーキャンは長年、紙メディアを通じて資料請求を促進し、多くの会員を獲得してきました。

しかし、近年では新聞部数の大幅な減少やチラシ配布機会の制約により、紙メディアの規模縮小が深刻な問題となっていました。

また、広告のクリエイティブがターゲット層に効果的に届いているかについても、課題意識を持っていたのです。

ニッセンのアプローチ

そこでニッセンは、同封同梱という強みを活かした広告手法を提案しました。

購買意欲が高い顧客層に直接アプローチできるため、新規顧客開拓に大きな効果をあげています。

さらに、ニッセンのデータを基に広告効果を検証し、ターゲット層に響く内容を作り込むことでクリエイティブを改善できました。

やずやグループ 九州自然館

参考:やずやグループ 九州自然館

やずやグループの九州自然館は、健康食品を中心とした通信販売を行っています。

同社が販売する「カラダよろこぶ酵素」などの商品はアクティブシニア層に高い支持を受けていますが、課題として定期コースへの引き上げと顧客育成に取り組む必要がありました。

課題と背景

九州自然館では、新規顧客が商品を一度購入した後、定期コースに引き上げる段階での離脱が大きな問題です。

初回購入後に複数のフォロー施策を実施していましたが、時間やコストの負荷が高く、既存のCRM施策では限界があると判断していました。

ニッセンのアプローチ

こうした課題に対し、ニッセンはテレマーケティングを提案しました。

電話を通じて顧客と直接コミュニケーションを図ることで、初回購入の段階から定期コースの魅力を訴求できます。

特にワンステップで定期コースに誘導できる点が評価され、効率的な顧客アプローチが実現しました。

また、コールセンターの質の高いコミュニケーションにより、既存顧客へのアプローチでも顧客満足度を維持しつつ、休眠顧客を再活性化する成果も得られています。

ニッセンの広告サービスの特徴を活かして自社マーケティングに活用しよう

ここまで、ニッセンの広告サービスについて解説しました。

ニッセンの広告サービスは、自社の膨大なデータベースや多様な媒体を活用し、ターゲットに効率的かつ確実にアプローチできる点が大きな特徴です。

詳細なセグメント設定に基づいた精度の高いターゲティングと、顧客層やニーズに応じた柔軟なプロモーション手法を活用して成果につなげられます。

こうした特徴を踏まえて自社のマーケティングに採り入れることで、新規顧客の獲得や既存顧客の育成につながる効果的なプロモーションを展開できるでしょう。

なお弊社では、通販事業の方向けに紙で広告を出すための展開パターンや、出稿までの流れ・準備について紹介しています。

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