単品通販は、扱う商品が少ないため低コストで参入できるビジネスモデルです。
しかし新規顧客の獲得や、売り上げを安定させるための戦略は難易度が高いといわれています。
「一度購入してもらえてもなかなかリピーターにならない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
この記事では、単品通販を成功させるためのマーケティング戦略について、顧客獲得ステージを3つにわけて解説します。
- 新規獲得ステージ
- リピーター獲得ステージ
- 年商10億円ステージ
単品通販の先を見すえて戦略をねりたいとお考えの方は、ぜひ読みすすめてみてください。
なお弊社では、通販事業の方向けに紙で広告を出すための展開パターンや、出稿までの流れ・準備について紹介しています。
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目次
単品通販は「新規顧客の獲得」「リピーター獲得」が重要
単品通販は、「単品リピート通販」と呼ばれることからもわかるように、リピーターの獲得が重要だといわれています。
単品通販は新規顧客の獲得時点では赤字であり、リピート購入により利益を回収するビジネスモデルであるためです。
また、パレートの法則あるいは「2:8の法則」では、顧客全体の2割にあたるリピーター(優良顧客)が売り上げの8割を占めていると示しています。
つまり、リピーターの獲得ができないと売り上げは安定しません。
新規顧客の獲得にコストと労力を費やし続けることになり、ビジネス縮小の危機におちいることもあるのです。
しかし、リピーターは時間の経過とともに「顧客離れ」が起こることもあります。
先を見すえた利益のためには、リピーターの獲得に重点を置きつつ、常に新規顧客へアプローチすることも忘れてはなりません。
単品通販に関しては、こちらの記事でも紹介しています。
関連記事はこちら>>単品通販とは何?広告を活用してリピート購入の獲得が成功の秘訣!
単品通販における新規獲得ステージのマーケティング施策
新規顧客の獲得ステージにおいて、必要なマーケティング施策はどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは代表的な手法3つについてご説明します。
①SEO対策
SEO(Search Engine Optimization)対策とは、GoogleやYahoo!など検索エンジンで自社ページを上位に表示させるための対策のことです。
新規の顧客を得るには、まずは自社サイトの存在を知ってもらわなけれなりません。
そのためには、キーワード検索をかけて表示されるページの1ページ目に載る必要があります。
株式会社プラストが全国の20〜50代男女1,067人を対象におこなったアンケート調査「コロナ禍のインターネットでの情報収集」の抜粋結果をご覧ください。
出典:【リスティング広告にはアクセスしない!?】20代~50代男女1,067人に調査して見えてきた消費者のインターネットでの行動パターンとは…?(PR TIMES)
約8割が検索結果ページは「1ページ目に表示されたものを見ている」と回答しています。
アンケート結果からも、自社ページが上位に表示されるために、顧客の意図をくんだキーワードの選定やコンテンツの作成をすることが重要です。
②ネット広告
テレビ離れが進みネット利用者が増えている近年では、ネット広告を活用することも単品通販の顧客獲得には有効です。
リスティング広告やバナー広告などネット広告はさまざまな種類があります。
しかし、運用にはWebマーケティングの知識が必要になります。
正しくターゲット設定し、扱う商材との相性を考えて配信方法を選ぶことが大切です。
③SNSマーケティング
SNSマーケティングとは、InstagramやTwitterなどSNSを利用して企業や商品の認知を高め、ブランディングをおこない購買につなげていく手法です。
また、購入後のサポートやコミュニケーションをとる場としても使われます。
単品通販でSNSマーケティングをおこなう際には、商品や企業の宣伝ばかりせず、興味をもってくれる人たちと良好な関係をきづくことに意識を向けましょう。
単品通販の初回購入にはツーステップマーケティング
単品通販の初回購入に導く方法としては、ツーステップマーケティングという手法をおすすめします。
ツーステップマーケティングの手順は次のとおりです。
- 低価格のお試しセットや無料サンプルを試してもらう
- 気に入ってもらえたら本商品の購入や定期購入の契約をしてもらう
ツーステップマーケティングのメリットは、「いきなり本商品を購入するのは怖い」と思っている消費者の、心理的ハードルを下げられることです。
また初回価格で商品を入手し、フリマアプリなどで販売する「転売」のターゲットになりにくいのも利点です。
単品通販におけるリピーター獲得ステージのマーケティング施策
一度商品を購入してもらえたら、リピート購入してもらうための施策を実施しましょう。
リピーターの存在は売り上げを支え、口コミを通じて新たな顧客を呼び寄せることもあるほど貴重です。
ぜひ重点を置いて取り組みましょう。
①割引制度・クーポン
初回購入の時点で、次回から使えるクーポンの配布や割引制度の適用などを取り入れていきましょう。
2回目を購入してもらえるかどうかは初回リピートの壁です。
初回購入で商品のメリットを感じてもらえている前提で、割引・クーポンの施策が後押しとなれば、その後リピーターとして定着する確率が上がります。
②メルマガ
商品を購入してくれた顧客との連絡手段としてメールは不可欠なので、ぜひメルマガを活用していきましょう。
株式会社アースダンボールが全国20~50代の男女1,034人を対象に実施した「メルマガに関する意識調査」の結果をご覧ください。
■思わず目を惹かれたメルマガやDMはどのような内容でしたか?
・「商品のおすすめはあったが、売らんかな姿勢ではなく、スキンケアについてのアドバイスや商品の使い方のレクチャーなど、役立つ内容が多かった」(40代/会社員/神奈川県)
・「商品使用体験レポートは実際の使用感が分かるので参考になる」(40代/無職/東京都)「メルマガの配信停止や解約をしてしまうタイミングはどのような時ですか?」と質問したところ、『配信頻度が高すぎる時(32.6%)』という回答が最も多い。
出典:【メルマガの開封率に伸び悩みを感じている企業担当必見!】自発的に読まれているメルマガについて調査しました!(PR TIMES)
回答をまとめると、購入者の役に立つ内容であることがメルマガを読んでもらう必須条件です。
また、配信頻度が高すぎると解約につながりやすくなってしまいます。
理想的な配信頻度は人やメルマガの種類により異なるので、メルマガ解約率などを参考に最適な頻度を設定しましょう。
③定期購入コース導入
リピーター獲得のためのマーケティング施策として、定期購入コースの導入は必須です。
株式会社ジャストシステムが20歳以上の男女556人を対象に実施した「化粧品・サプリメントの通販購入調査」の内容を抜粋しましたのでご参照ください。
定期配送サービスを利用する理由は「料金が割引されるから」は53.9%。次いで「気に入っているため、長く続けたいから」(47.4%)、「うっかり、切らしてしまうのが不安だから」(25.0%)。
出典:化粧品、健食の通販利用者の男性4割、女性3割が定期購入を利用中。ジャストシステム調査(株式会社 インプレス)
料金が割り引かれたり、再注文の手間をはぶけたりすることをメリットに感じる顧客が一定数いることがわかります。
定期購入の契約を獲得すると、定期的な売り上げを確保できるので導入を検討しましょう。
④同梱物
初回購入の商品に、次のようなものを同梱して送りリピート購入につなげていきましょう。
- 手書き風サンクスレター
- 商品の効果的な使い方説明
- 関連商品のサンプル
手書き風サンクスレターは手にとって読んでもらいやすく、はじめて使う商品の説明が丁寧に書かれていれば好印象をもってもらえます。
また、関連商品のサンプルを同梱することで、クロスセル・アップセルのアプローチが可能です。
⑤カスタマーサポートの丁寧な応対
購入商品に問題があった際、カスタマーサポートの応対によってその後のリピート率は大きく変わります。
トランスコスモスによる「消費者と企業のコミュニケーション実態調査2018」の抜粋をご覧ください。
出典:消費者と企業のコミュニケーション実態調査2018(トランスコスモス)
商品に問題があった際、カスタマーサポートの応対に満足した場合リピート率は75%以上と高い数値を保っています。
ところが応対に満足できなかった場合、その後のリピート率は17.6%と不満を伝えなかった場合よりも下がってしまいます。
調査結果からわかるように、問題が発生してもカスタマーサポートが丁寧に応対することが大切です。
単品通販は年商10億円ステージで紙媒体への投資
単品通販では、年商10億円の壁といわれ新規顧客の獲得に伸び悩むステージがあります。
そのため、新たなターゲット層獲得のために紙媒体を取り入れたマーケティング戦略を考えていきましょう。
紙媒体の広告は、Webになじみの少ないシニア層に好まれます。
シニア層は気に入った商品を長く使い続ける傾向があるので、紙媒体を使って新規顧客とリピーターの獲得を目指しましょう。
関連記事>>紙媒体はマーケティングに使える?広告との違いも解説
単品通販における年商規模ごとのマーケティング戦略
企業の年商規模が大きくなるにつれて、広告媒体は変化します。
一般的な傾向として、以下のような順になることが多いといわれます。
- ネット広告
- 紙媒体広告
- 電波広告
最終的には、広告媒体を横断的に駆使したクロスメディア戦略の展開へつなげましょう。
関連記事>>クロスメディア戦略のメリットや重要性は?具体的な成功事例も紹介
企業の年商規模によるマーケティング戦略について、表にまとめましたのでご覧ください。
年商10億円未満 | ネット広告・ラジオ広告など低コストな手法で、CPA(顧客獲得単価)を重視した広告。 |
年商10〜50億円 | 新規顧客の獲得に伸び悩む時期。紙媒体をはじめさまざまなオフライン広告とあわせて運用する。 |
年商50〜100億円 | ネット広告・紙媒体広告・テレビCMなどさまざまな媒体を活用し、クロスメディア戦略を展開する。既存顧客へのアップセル・クロスセル施策も強化。 |
単品通販は顧客獲得ステージに適したマーケティング戦略をねろう
単品通販は、以下のようにステージをわけてマーケティング戦略をねりましょう。
- 新規獲得ステージ
- リピーター獲得ステージ
- 年商10億円ステージ
単品通販では、リピーターの獲得に重点を置きつつも、常に新規顧客へのアプローチを忘れず取り組むことが大切です。
低コストではじめられる単品通販ですが、先を見すえた戦略をねりマーケティング施策を実施して大きく育てていきましょう。
なお弊社では、通販事業の方向けに紙で広告を出すための展開パターンや、出稿までの流れ・準備について紹介しています。
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