ソーシャルメディア広告とは?6大広告の特徴や成功事例を解説

スマートフォンが普及した2010年代以降、同じタイミングでソーシャルメディアもユーザーを大きく増やし、メディアとして強大な影響力を持つようになりました。

広告を展開して成果を上げる事例が次々に現れ、広告媒体として軽視できない存在となっています。

これからソーシャルメディア広告に広告を出したいと思いながら、新しい分野のためどのように取り組めばよいのかわからない方も多いのではないでしょうか。

本記事では、ソーシャルメディア広告の概要やメリット、広告で成果を上げるためのポイントなどを具体的に解説します。

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ソーシャルメディア広告とは

ソーシャルメディアとはどのようなものか、始まりから今日までの歴史や、SNSとの違いについて説明します。

ソーシャルメディアとは

ソーシャルメディアとは、個人や企業が情報を発信・共有・拡散することで作られる、インターネットを通じた情報交流サービスの総称です。

従来のメディアは、マスコミのように情報の発信者と受信者が分かれていて、一方的に情報が送られていました。

対して、ソーシャルメディアは、不特定多数が個々に発信し、それを共有・拡散することで広められるという特徴があります。

ソーシャルメディアが一躍注目されるようになったきっかけは、2010年ごろからスマートフォンが普及したことです。

同じころに日本でサービスを開始したX(旧Twitter)Facebookなどが、スマートフォンの普及とともに爆発的にユーザーを増やしていきました。

その後、さまざまなソーシャルメディアの形態が現れ、テキスト中心から画像や動画を活用した情報発信として広まりました。

現在では、日本国内におけるSNSの普及率は80%をこえています。

参考:ICT総研「2022年度SNS利用動向に関する調査」

SNSとソーシャルメディアの違い

ソーシャルメディアというと、SNSと同じ意味だと思っている方も多いかもしれません。

実は、SNSはソーシャルメディアの1つであり、従来ある電子掲示板・ブログ・投稿サイト・情報共有サイトなどもソーシャルメディアに含まれます。

SNSは、利用者同士が交流できるWebサイト上の会員制サービスとして、猛烈な勢いでユーザーを獲得しています。

なくてならない情報メディアとなっていることから「ソーシャルメディア=SNS」のイメージが強くなっているのではないでしょうか。

似たような意味を持つ言葉ですが、ソーシャルメディアのうちの1つがSNSである点を押さえておきましょう。

ソーシャルメディア広告のメリット5つ

国民の多くが利用するようになったソーシャルメディアで広告を出稿するメリットは、次の5つです。

  • 少額からでも出稿できる
  • 潜在顧客にもリーチ可能
  • 細かいターゲティングができる
  • ユーザーに受け入れられやすい
  • 検索されない商品やサービスにも活用できる

①少額からでも出稿できる

ソーシャルメディア広告は、少額から手軽に出稿できます。

例えば、LINE広告は1クリック24円から、Facebook広告・Instagram広告は1クリックあたり100円から出稿できます。

X(旧Twitter)広告では、最低出稿金額が定められていないため、理屈上は1円からでも出稿が可能です。

ソーシャルメディア広告は、低額からスタートできることから、企業規模に関わらず取り組めることが大きなメリットとなっています。

②潜在顧客にもリーチ可能

自社の商品のことを知らない潜在顧客にもリーチできます。

ソーシャルメディアでは、自社商品に似た商品に興味関心を持っているユーザーに、自社の商品を広告表示可能です。

自社商品のことを知ってもらったり、優位性をアピールしたりするのに適しています。

③細かいターゲティングができる

ソーシャルメディアを利用するにはユーザー登録をしますが、その際には年齢・性別・居住地などの個人情報を入力が求められます。

広告を出稿する場合には、個人情報をもとにした「年齢別」「居住地別」といった細かなターゲット設定が可能です。

ソーシャルメディアを利用した際の「いいね」「シェア」「フォロー」といった行動のデータに基づき、ターゲットとできます。

同じような嗜好を持ったユーザーに容易にリーチできるのがポイントです。

④ユーザーに受け入れられやすい

ソーシャルメディア広告は、タイムライン上に通常記事と同じように表示されるものが主流です。

ユーザーに違和感なく見てもらえ、押し付けられる感じがないので広告は受け入れやすくなります。

⑤検索されない商品やサービスにも活用できる

ソーシャルメディア広告では、ユーザーの興味や関心に合わせて表示できるので、検索ボリュームが少なく認知度も低い商品であっても利用できます

検索連動型の広告では、認知度が低い商品は表示される回数が少なく、効果があがりません。

ソーシャルメディア広告のほうが適しています。

他の広告メディアについては「メディアとは?広告媒体3分類の特徴や活用方法を紹介」の記事を参照してください。

広告を出稿できるソーシャルメディア6つの特徴

広告を出稿できるソーシャルメディアについて、それぞれの特徴を解説します。

  • Facebook
  • Instagram
  • X(旧:Twitter)
  • LINE
  • YouTube
  • TikTok

特徴や違いを押さえ、商材に最適なメディアを見極めましょう。

Facebook

参考:Facebook

国内ユーザー数2,600万人
ユーザー層40代中心 50代男性の48%が利用
メディアの特徴実名登録制
広告の形態年齢・性別・居住地・趣味・関心・使用デバイス・過去のアクションなどで細かくターゲティングが可能

Facebookは実名登録制なのが特徴で、実際のつながりがある友人や関係者に関連する情報が表示されやすいです。

ユーザーは40代~50代の男性が中心で、ビジネス系の発信も多く掲載されています。

Facebook広告の特徴は下記の通りです。

Facebook広告の費用

主な料金形態は、CPMとCPCの2種類があります。

課金方式概要
CPM表示されると課金される方式で1000回表示に100円程度が目安
CPCクリックされると課金される方式のことで1クリック100円〜300円程度が目安

表示回数による課金とクリックごとの課金があります。

Facebook広告の種類

Facebook広告には、下記のような種類があります。

広告の種類概要
画像広告1枚の画像とテキストで制作された広告
動画広告1つの動画とテキストを用いた広告
スライドショー広告画像・動画・音声・テキストを組み合わせて3~10枚程度の画像をスライド形式で表示する広告
カルーセル広告画像や動画を組み合わせて制作し投稿形式で横にスワイプして見るスタイルの広告
インスタントエクスペリエンス広告商品やブランドなどを1つのページで訴求する広告
コレクション広告クリックすると商品の詳細ページが表示される広告
リード獲得広告広告をクリックするとすぐにフォーム表示され情報を入力できる仕組みの広告
ダイナミック広告ユーザーの興味に合わせた広告が自動生成されユーザーと関連度の高い情報を画像つきで配信できる広告
クーポン広告ユーザーのニュースフィードにクーポンを流す広告
イベント広告イベントに関心が高いユーザーに向けてイベント参加を促す告知ができる広告

他のソーシャルメディアと比べて多くの種類の広告が用意されています

Facebook広告の出稿場所

Facebook広告を出稿できる場所は、下記の通りです。

広告の出稿場所概要
Facebookニュースフィード友人や関係者などの投稿が表示される配信面
Facebook Marketplace個人間で商品を売買できる場所
Facebook動画フィードユーザーのタイムライン上に配信される動画広告
Facebookの右側広告枠右側の広告枠はPC専用の配信面
Facebookストーリーズ投稿が24時間で自動的に消える仕組みの配信面
Facebookインストリーム動画Facebookで投稿された動画を閲覧する際に途中や前後で15秒以内で流れる動画広告
Facebookの検索結果Facebookで検索した結果画面の横に検索キーワードに関連した広告を表示
Facebookインスタント記事パブリッシャー向けに開発されたモバイル用フォーマット

Facebookでは他のソーシャルメディアと比べて多くの出稿場所があります。

Facebook広告の主なターゲット

Facebook広告では大きく3つのターゲット設定が可能です。

ターゲット設定名概要
カスタムオーディエンスサイト訪問者や類似ユーザーなどをターゲットに設定
デモグラフィック居住地域、年齢、性別などの属性によるターゲット設定
詳細ターゲット興味関心・利用者データ・Facebook内の行動などによるターゲット設定

属性や興味関心によって絞り込んで配信ができます。

Instagram

参考:Instagram

国内ユーザー数6,600万人
ユーザー層30代女性が中心
メディアの特徴写真や動画の掲載が中心
広告の形態ビジュアルによる訴求がメインとなる

注意を引くような写真や動画を活用したクリエイティブが有効

ファッション・化粧品・美容グッズなどと相性がよい

Instagramは、見た目がきれいな写真などをメインとしていて、若い女性を中心にユーザーが広がりました。

Facebookと同様にメタ社が運営しており、Inastagram広告はFacebook広告と同じツールで出稿できます。

Instagram広告の費用

Instaram広告の料金形態はFacebook広告と同じくCPMとCPCの2種類があります。

課金方式概要
CPM表示されると課金される方式で1000回表示に100円程度が目安
CPCクリックされると課金される方式のことで1クリック100円〜300円程度が目安

表示回数による課金とクリックごとの課金があります。

Instagram広告の種類

Instagram広告には、下記の4種類があります。

広告の種類概要
画像広告1枚の静止画と125文字以内のテキストで制作された広告
動画広告1つの動画と125文字以内のテキストによる広告
カルーセル広告1つの広告に最大10件の画像や動画とテキストを使った広告を表示
コレクション広告カタログ形式で表示され商品画像をタップすると直接購入できる広告

モバイルでの広告表示が中心となっています。

Instagram広告の出稿場所

Instagram広告は下記の3か所に出稿できます。

広告の出稿場所概要
Instagramフィード友人や知り合いなどが投稿した写真などが表示される配信面
InstagramストーリーズInstagramのストーリーズでストーリーを3回再生された後に広告が1回配信
Instagram発見タブユーザーが検索する際に検索されたキーワードに関連した広告を表示

Instagramでは目立った場所ではなく、さりげないところに広告が表示されます。

Instagram広告の主なターゲット

Instagram広告では大きく3つのターゲット設定が可能です。

ターゲット設定名ターゲット項目
カスタムオーディエンスサイト訪問者や類似ユーザーなどをターゲットに設定
デモグラフィック居住地域・年齢・性別などの属性によるターゲット設定
詳細ターゲット興味関心・利用者データ・Facebook内の行動などによるターゲット設定

Facebookと同じターゲティングができる仕様になっています。

X(旧Twitter)

参考:X(旧Twitter)

国内ユーザー数4,500万人
ユーザー層20代男性を中心に幅広く
メディアの特徴ユーザーの趣味や関心を軸に拡散効果が高い
広告の形態自社ユーザーに近い人をフォローしているユーザーや特定のキーワード検索しているユーザーに広告を届けられるため広くリーチできる

幅広い年代が利用していて拡散力が強いXは、ビジネスに活用されるケースも多く見られます。

X広告の特徴は下記の通りです。

X広告の費用

X広告には出稿費用の最低額がなく、下記の3つのタイプの入札で単価が決定します。

課金方式概要
自動入札最適な費用で最大限の効果が得られるように自動で入札金額を決定する
上限入札単価アクションごとに上限の単価を設定してその範囲内で運用する方式
目標入札単価フォロワー獲得やコンバージョンなどの目標に近づくように入札される方式

X広告に最低金額はありませんが、成果を出すためには最低10万円程度の予算を用意する必要があります。

X広告の種類

X広告には、下記の6種類があります。

広告の種類概要
プロモ広告一般的なツイートと同形式で画像や動画を使ってアピールできる広告
ダイナミック商品広告タイムラインや検索タブの上部に独占的に掲示できる広告
コレクション広告メイン画像1枚と複数の商品画像のコレクションを掲載できる広告
Xテイクオーバータイムラインや検索タブの上部に独占的に掲載できる広告
Twitter Amplify自社の広告と関連性の高い動画コンテンツを連動して表示させる広告
Twitter ライブ広告主がライブ形式でプロモーションを行う広告スタイル

広告の種類によって利用できるビジュアルのサイズなどが異なります。

X広告の出稿場所

X広告は下記の3か所に出稿できます。

広告の出稿場所概要
タイムライン通常のツイート同じような形式でタイムライン上に表示される
検索結果検索結果の画面に、検索されたキーワードに関連する広告を表示
おすすめフィード「おすすめ(For You)」のフィードに表示され、外部サイトに誘導

X広告の出稿場所はタイムライン上が主流になっています。

X広告の主なターゲット

X広告では大きく3つのターゲット設定が可能です。

ターゲット設定名ターゲット項目
属性性別・年齢・場所・言語・端末などユーザー自身の属性や利用している端末などでターゲティング
趣味や嗜好ユーザーが反応した記事から判断される趣味や嗜好に基づいたターゲティング
ツイートする言葉ユーザーがツイートした言葉によるターゲティング
フォロワーの傾向特定のユーザーに似ているフォロワーに絞ったターゲティング

Xは、ユーザーのリツイート・クリック・ツイートした内容など、さまざまな行動に基づいて表示させる広告を判断しています。

LINE

参考:LINE

国内ユーザー数9,600万人
ユーザー層全人口のおよそ80%が利用

幅広い層のユーザー

メディアの特徴友人や家族との連絡ツールとして活用
広告の形態幅広いサービス・商品の訴求ができる

企業LINE公式アカウントを活用した取り組むための仕組みを作れる

日本国内でユーザー数が最多のソーシャルメディアであるLINEでは、さまざま関連アプリを展開しており、幅広い形式の広告が利用できます。

LINE広告の特徴は下記の通りです。

LINE広告の費用

X広告では、下記の3つのタイプの入札で単価が決定します。

課金方式概要
クリック課金(CPC)1クリックごとに24円~200円
インプレッション課金(CPM)1000回表示ごとに100円~1200円
友だち追加ごとに課金(CPF)1人50円~75円
動画視聴ごとに課金(CPV)動画の100%再生数:2円~ 3秒再生数:1円~

LINE広告では、広告のクリック数や表示回数だけでなく、友だちの増加数や視聴時間に応じた課金方式があります。

LINE広告の種類

LINE広告には、下記の3種類があります。

広告の種類概要
WEB AD外部サイトへ誘導する広告
APP ADアプリのダウンロードを促す広告
VIDEO AD動画によるブランディング広告

広告の目的に合わせた広告を選ぶ必要があります。

LINE広告の出稿場所

LINE広告は全部でLINE上の画面の他、関連するサービス17か所に掲載できます。

そのうち代表的なものが下記の6か所です。

広告の出稿場所概要
トークリストもっともよく見られるLINEのトークリスト最上部の枠に広告表示
LINE NEWSニュース記事が掲載されるLINEアプリ内に広告表示
LINE VOOM動画やフォロー中のコンテンツが表示されるLINEアプリ内に広告表示
ウォレット「LINE Pay」など送金・決済のサービスが利用できるアプリ内に広告表示
LINEマンガモバイル向け電子コミックサービスに広告表示
LINE BLOGLINEが提供しているブログサービスに広告表示

LINE広告の出稿場所は、サービスとの相性を考えて決定するのがおすすめです。

LINE広告の主なターゲット

LINE広告では大きく3つのターゲット設定が可能です。

ターゲット設定名ターゲット項目
デモグラフィック配信ユーザーの性別や年齢・地域のほか使用しているOSでの配信指定が可能
詳細ターゲティング配信LINEアプリ内でのユーザーの興味や関心・行動に基づくターゲティング
オーディエンス配信ユーザーの行動データや顧客情報・友だち情報をもとにしたターゲティング

LINE広告では興味関心や行動などから、自社商品に合ったターゲティングができます。

YouTube

参考:YouTube

国内ユーザー数7,120万人
ユーザー層20代男性を中心にスマートフォン所有者の7割近くの人が利用している
メディアの特徴さまざまな動画の配信
広告の形態ターゲットを細かく設定して動画広告を届けられる

急激に利用者が増えたYouTubeでは、さまざまな業種の広告が出稿されています。

YouTube広告の特徴は下記の通りです。

YouTube広告の費用

YouTube広告は広告の課金方式は下記の通りです。

課金方式概要
インストリーム広告CPV(動画視聴ごとに課金)入札単価2円〜25円
ディスカバリー広告CPC(広告リンクをクリックするごとに課金)入札単価3円~20円
バンパー広告CPM(1000回表示ごとに課金)400円~600円
マストヘッド広告CPMとCPD(日ごとの固定単価)1日数百万円になることも

YouTube広告は広告の種類により課金方式が異なります。

YouTube広告の種類

YouTube広告には、下記の4種類があります。

広告の種類概要
インストリーム広告動画再生の前後もしくは動画途中で再生される広告/開始5秒でスキップ可能
バンパー広告再生時間が6秒以内の動画広告/スキップ不可
ディスカバリー広告検索結果上や関連動画上に表示される広告
マストヘッド広告YouTubeホーム画面上トップに表示される広告

インストリーム広告やバンパー広告を中心に、目的に合わせた広告を選ぶ必要があります。

YouTube広告の出稿場所

YouTube広告を出稿できるのは下記の4か所です。

広告の出稿場所概要
動画の前後あるいは動画再生途中動画視聴中に表示される一番ポピュラーな動画広告
YouTubeの検索結果画面検索画面に検索キーワードと関連して表示される静止画の広告
関連動画の横関連動画と同様な形式で表示される静止画の広告
モバイル版YouTubeのトップページ目にする機会が多くブランディングに効果がある広告

動画視聴中に表示される広告がもっとも目に留まりやすいものの、スキップされやすいので反響につなげるには工夫が必要です。

YouTube広告の主なターゲット

YouTube広告では主に2つのターゲット設定ができます。

ターゲット設定名ターゲット項目
オーディエンスターゲティングユーザーの属性により絞り込む
コンテンツターゲティング配信するチャンネルやキーワード・トピックなどで絞り込む

ユーザーの属性か視聴傾向のどちらかでターゲットの絞り込みが可能です。

TikTok

参考:TikTok

国内ユーザー数1,700万人
ユーザー層若年層を中心にユーザーが拡大中
メディアの特徴ショート動画の配信
広告の形態10代〜20代前半の若年層に向けた広告施策に適している

若い人向けのトレンド商品の発信の場となっているTikTokでは、10代~20代の興味を引く面白いショート動画を作れるかが重要です。

TikTok広告の特徴は下記の通りです。

TikTok広告の費用

TikTok広告は広告の課金方式は下記の通りです。

課金方式概要
クリック課金型1クリック30~100円
インプレッション課金型1000インプレッション100~1000円
再生課金型1再生5~60円 など
期間契約型1日42万円~

TikTok広告は広告の種類により課金方式が異なります。

TikTok広告の種類

TikTok広告は、3種類の純広告と運用型広告があります。

広告の種類概要
起動画面広告(純広告)アプリを起動した際に表示される広告(インプレッション課金)
インフィード広告(純広告)通常の投稿と投稿との間に表示される広告(期間契約型課金)
ハッシュタグチャレンジ(純広告)ユーザー参加型のタイアップ広告(契約期間型課金)
運用型広告予算や広告コンテンツを自分で管理する広告で、おすすめのページ内に配信(クリック課金・インプレッション課金・再生課金)

TikTok広告の純広告は高額になるため、運用ノウハウを身につけて運用型広告で効果的に配信していくのがおすすめです。

TikTok広告の出稿場所

TikTok広告を出稿できるのは下記の3か所です。

広告の出稿場所概要
TikTokTikTokのフィードやおすすめのページに配信
BuzzVideo話題のトピックやニュースのまとめアプリに配信
Pangle広告プラットフォームに掲示

TikTokのフィードやおすすめページの広告は一般の投稿と同様の形式で配信されるため、広告という先入観なく見てもらえます。

TikTok広告の主なターゲット

TikTok広告では主に2つのターゲット設定が可能です。

ターゲット設定名ターゲット項目
カスタム配信対象ユーザー属性・興味関心・カスタムオーディエンスなどで設定
自動配信対象全自動でターゲットを設定

運用ノウハウが少ないうちは自動配信で経験を重ねていき、狙うべきターゲットがわかってから、カスタム配信で細かく絞り込んでいくとよいでしょう。

他のメディアとのメディアミックスについては「メディアミックスとは?主な媒体とメリットを解説します!」をご参照ください。

ソーシャルメディア広告で成功する6つのポイント

ソーシャルメディア広告を活用して、狙った成果を上げるための6つのポイントを解説します。

  • ターゲットを明確にする
  • 広告を運用する目的を明確にする
  • 目的に合わせたクリエイティブや導線を用意する
  • クリエイティブはこまめに変更する
  • 適切な運用コストを見込んでおく
  • 運用体制を整える

ポイントを押さえて広告の成果を最大化しましょう。

①ターゲットを明確にする

ソーシャルメディアには、それぞれ特性があり、特性に合っているかどうかで反響は大きく異なります。

狙った反響を得るためには、自社商品のターゲットとなるユーザーの姿を明確にしておかなればなりません。

自社商品ユーザーのペルソナ像を改めて確認し、そこに合わせたメディア選び、クリエイティブの制作を進めます。

②広告を運用する目的を明確にする

ソーシャルメディア広告は、商品販売・見込み客獲得・ブランディングなどさまざまな目的に使えます。

しかし、目的によってそれぞれの展開の仕方は大きく異なります。

広告を出稿する目的を十分に考えたうえでメディア選びやクリエイティブの制作を検討するとよいでしょう。

③目的に合わせたクリエイティブや導線を用意する

広告出稿の目的を決定した後は、ゴールに向けた導線を設計しましょう。
そして、ゴールに向けてのクリエイティブの企画制作に落とし込みます。

ソーシャルメディア広告は、少額でテスト運用が可能なので、どの方法が効果的なのかを見つけ出すためにPDCAを回すことが重要です。

自社にとっての「勝ちパターン」を探りましょう。

④クリエイティブはこまめに変更する

ソーシャルメディアのトレンドは変化が早く、一度成果を上げられたクリエイティブであっても、すぐに反響が落ちて別のトレンドがくることがよくあります。

常にメディア内の動きに注意し、その動きに合わせて機敏に対応することが重要です。

⑤適切な運用コストを見込んでおく

ソーシャルメディア広告の出稿は、100円程度からスタートできますが、成果を出すには、ある程度の予算が必要です。

何度もテストと改善を繰り返していくことで、最適化しやすくなります。

結果を出すためには、ある程度の費用をかけて取り組む必要があることを知っておきましょう。

⑥運用体制を整える

ソーシャルメディア広告は、手軽に取り組めるのがメリットではありますが、しっかりと成果を出すためには、一定のリソースを投入する必要があります。

クリエイティブの制作担当と広告運用に合わせた人材を入れて、ノウハウを蓄積しながら、回していく体制を整えましょう。

ソーシャルメディア広告の注意点3つ

ソーシャルメディアは通常のWebサイトとは異なる特徴があるため、広告を出す際にも注意する必要があります。

ここでは、ソーシャル広告を展開する際の注意点を3つ解説します。

  • 効果測定しながら改善を繰り返す
  • 自社商材のターゲットに即したソーシャルメディアを選ぶ
  • 炎上しないように細心の注意を払う

適切に運用できるよう、注意点をしっかりと把握しましょう。

①効果測定しながら改善を繰り返す

広告の効果を高めていくためには、効果測定を行いながら改善を繰り返していく必要があります。

ソーシャルメディア広告では、出稿してすぐに効果が現れない場合もあります。

一定期間広告を実施した後は、運用状況を振り返り、そこから得られたデータをチェックして、どこがよくて、どこに問題があるのかを細かく分析しましょう。

ソーシャルメディアを運用していくうえで重要なのは、仮説検証を繰り返しながら継続的に改善を続けていくことです。

➁自社商材のターゲットに即したソーシャルメディアを選ぶ

自社でソーシャルメディアのアカウント運営や広告を展開していくには、自社商材のターゲットに合ったソーシャルメディアを選ぶことが重要です。

ソーシャルメディアは、プラットフォームによってユーザー層に違いがあります。

例えば、40代男性向けの商品であれば、TikTokやInstagramではなくFacebookを活用するほうが効果が見込めるでしょう。

ソーシャルメディアの活用を始める前には、プラットフォームの選択や運用の方針・具体的な戦略をしっかり検討しておくことが重要です。

流行りに乗るだけでは成果につなげるのは難しいでしょう。

③炎上しないように細心の注意を払う

ソーシャルメディア広告を運用する際は、炎上しないよう細心の注意を払う必要があります。

ソーシャルメディアは、拡散力があるのが大きなメリットです。

それは、よい評判が短期間に広がる可能性があるという反面、問題になるような投稿があれば大きく炎上するリスクがあるということです。

ひとたび炎上してしまうと、商品の売り上げが落ちるだけでなく、企業全体のイメージダウンにつながるケースもあります。

十分なチェック体制を用意し、細心の注意をしたうえで発信するようルール作りをしておきましょう。

ソーシャルメディア広告がおすすめな企業3選

ソーシャルメディア広告には、他のWeb広告とは異なる特徴があります。

ここでは、ソーシャルメディア広告がおすすめの企業を3つ紹介します。

  • 広告予算を抑えたい企業
  • 大幅な認知拡大を狙いたい企業
  • 他のWeb広告であまり成果を出せていない企業

自社に当てはまるかどうかぜひチェックしてください。

①広告予算を抑えたい企業

広告予算を抑えて宣伝活動したいという企業は、ソーシャルメディア広告を活用しましょう。

ソーシャルメディア広告は、課金の仕組みが明確でわかりやすいので予算の管理がしやすくなっています。

また、細かなターゲティングができるため、自社商品のユーザー層に絞って発信できます。

広告費用を抑えて成果を出すためには、ソーシャルメディア広告の仕組みを十分理解し、機能を活かして運用するのが重要です。

➁大幅な認知拡大を狙いたい企業

認知拡大を狙いたい場合も、ソーシャルメディア広告を活用するのがおすすめです。

ソーシャルメディアの大きな特徴として、強力な拡散機能があります。

話題になるような情報は、つながりのあるユーザーを通じて短時間で広範囲に拡散されるでしょう。

近年では、ソーシャルメディアのユーザーに注目されるようなコンテンツを狙って発信する企業が増えています。

認知拡大を狙う企業にとって、ソーシャルメディアの活用は必須といえるでしょう。

③他のWeb広告であまり成果を出せていない企業

他のWeb広告であまり成果を出せていない企業にも、ソーシャルメディア広告がおすすめです。

ソーシャルメディア広告は、潜在的なユーザーにアプローチできるため、ユーザーのニーズが明確になっていない段階でも効果的です。

また、自社の世界観に共感する人を増やして成果につなげたいと考えている企業にとって、ソーシャルメディアは非常に有効です。

他のWeb広告では伝わりにくい自社の世界観も、ソーシャルメディア広告では発信しやすいケースも多いでしょう。

ソーシャルメディアの特徴を活かした広告展開で自社の魅力が伝わり、自社のファンとなる可能性が広がります。

ソーシャルメディア広告の成功事例6つ

ソーシャルメディアのユーザーが急速に拡大するのに伴い、ソーシャルメディア広告を活用して成果をあげる企業が増えています。

ここでは、ソーシャルメディア広告の成功事例を紹介し、どのような取り組みを行ったのかを解説します。

  • 京都やまちや|LINE広告
  • 花王|Instagram広告
  • NTTドコモ|X広告
  • MEDULLA|LINE広告
  • 重ねドルチェ|YouTube広告
  • デカビタ|TikTok広告

自社の成果につなげられるよう、事例を詳しく確認しましょう。

①京都やまちや|Facebook広告

参考:京都やまちや

自然由来の素材をもとに開発した健康食品を提供している「京都やまちや」は、国内のみならず海外市場にも目を向けていました。

認知を高めたうえでブランディングをし、香港で事業を展開するためにFacebook広告を活用しました。

FacebookとInstagramの2つのプラットフォームを使ってモバイル向けの動画コンテンツを用いて広告を出稿したところ、認知が高まると同時にコンバージョン率も45%向上して、売上アップにもつながりました。

品質の高い素材選びや細部までこだわった製造工程など自社の魅力について、プラットフォームに合わせた情報発信を徹底して行ったことが成果につながったようです。

➁花王|Instagram広告

参考:花王株式会社

さまざまなコンシューマープロダクツの製造販売をしている花王は、18歳~29歳の女性をメインターゲットとしたシャンプー「PYUAN(ピュアン)」を新たに展開していくにあたって、Instagram広告を活用しました。

20代の女性は、テレビよりもスマホで情報収集する割合が高いことから、テレビCMよりもInstagram広告を使った宣伝活動をすることになったとのことです。

若い女性の視聴スタイルに合わせて、短い動画でインパクトがあるように工夫し、カルーセル動画広告やストーリーズ広告を活用しました。

また「赤毛のピュアン」というキャラクターを導入し、視聴者が身近に感じられるような設定にしています。

こうした取り組みをしたところ、ブランド認知度が10ポイントアップし、店頭金額シェア150%増という結果となりました。

③NTTドコモ|X広告

参考:NTTドコモ

大手通信会社のNTTドコモは、2021年の1年間で約20万人フォロワーを増やし、1か月あたりのリツイート数を4000件から3万件にまで増やしました。

以前は、企業からの一方的なお知らせとして使われることが多く、ユーザーのエンゲージメントはそれほど高いとはいえない状態でした。

日々の運用を丁寧に行い、以前よりも身近に感じてもらえるように工夫をしていったことが成果につながっています。

また、自社のCMキャラクターを使った広告で、フォロー&リツイートキャンペーンを何度か行ってフォロワーを増やし、毎日の投稿ではタイムリーでカジュアルな発信を続けて、ユーザーから多くの反応が得られるようになりました。

④MEDULLA|LINE広告

参考:株式会社Sparty

株式会社Sparyは、パーソナライズされた商品やサービスを開発し、D2Cモデルで販売している会社です。

10代~20代向けのヘアケアブランド「MEDULLA(メデュラ)」では、オンラインでの髪質診断から一人一人に合った商品を提案しています。

ブランド認知を広げ新規の顧客開拓をしていくために、LINE広告を活用しました。

広告のクリエイティブでは、期間限定でお得なイメージをアピールして注目を集めるなどの工夫で反響を広めています。

また、発信先のターゲティングをこれまで購入した顧客と類似する属性のユーザーに絞ったことで、大幅に反響率を高めています。

こうした取り組みによって、CV率は3倍に成長しました。

なお、D2Cについては「D2Cとは?特徴やメリット・デメリット、成功事例も紹介!」を参考にしてください。

⑤重ねドルチェ|YouTube広告

参考:雪印メグミルク株式会社

雪印メグミルクの「重ねドルチェ」は、YouTube広告で話題になりました。

「重ねドルチェ」は、チョコやゼリーが重ねて作られており「重ねる」つながりで合コン女子のテクニックを歌にして、動画でユーモラスに表現しています。

ターゲットとなる20代女性が共感できるストーリー性があるため閲覧数が伸び、数十万回再生されて注目を集めました。

直接商品を宣伝するのではなく、多くの人の話題になる動画を制作して効果をあげることに成功しました。

⑥デカビタ|TikTok広告

参考:サントリーホールディングス

サントリーは、清涼飲料水「デカビタ」の宣伝でTikTok広告を使ったキャンペーンの実施しました。

視聴者の目に留まるインパクトのある演出の動画と、文字が少なくすぐに伝わりやすいデザインが、若年層向けのTikTok広告にマッチしました。

また、キャンペーンのブランドキャラクターであるブラックマヨネーズの二人を使った「全力TV」という動画シリーズも人気でした。

1つの動画の視聴時間が短いTikTokでは、動画のインパクトとデザインのわかりやすさ、そして人に伝えたくなる話題性が重要です。

デカビタのTikTok広告は、ターゲットとなる中高生の間で短期間に広まりました。

自社に合うソーシャルメディア広告を選び活用しよう

ソーシャルメディアに広告を掲載し成果をあげるためには、出稿するメディアの特徴やユーザー層をしっかりと把握し、自社の商品やターゲットに応じたメディアを選ぶ必要があります。

そのうえで、テストと改善を繰り返し、もっとも効果的な運用に近づけていくのが成果を上げるために必要なステップです。

試行錯誤をしながら、地道なマーケティングの取り組みを続けるのが大切です。

ソーシャルメディアは、今後も非常に重要な広告媒体であることは間違いありません。

ソーシャルメディアを使って自社にとって有効な仕組み作りができれば、波に乗れるでしょう。

最近では、さまざまな企業が成果を上げる目的で「チラシビジョン」を使った広告手法が選ばれています。

「チラシビジョン」は、Yahoo! JAPANのブランドパネル広告だけでなく、商品のニーズに合わせたさまざまなパッケージを選択可能です。

「Webメディア」のソーシャルセットは、TwitterやInstagramなど5つの媒体から希望に合ったものを選択できます。

また、無料でダウンロードできる資料「通販に最適なweb広告媒体」もぜひご活用ください。