最も公共性の高いメディア、それが新聞です。
新聞は記者が丁寧に取材した社会性・公共性のあるニュースと共に広告も掲載されています。
この記事では新聞広告をデザインする際のポイントを紹介します。
- 大事な基礎知識
- 気を付けた方が良い点
- 新聞広告デザインを効果的に作るポイント
- 成果を上げている新聞広告デザイン
読み終えると、新聞広告に適したデザインが理解できるようになります。
また新聞広告デザインの基礎知識を身に付けられるのでいざ出稿する際にスムーズに進められるでしょう。
また弊社では、新聞広告の効果や成功事例、出稿方法などを解説しています。
詳しく知りたい方はぜひ「新聞広告の解説本」バナーをクリックして資料をダウンロードしてみてください。
目次
新聞広告デザインは広告デザインの基本
広告の基本はインパクトでユーザーの目を引くことです。
広告は印象に残るものが話題になることが多いです。
新聞広告は配色豊かで忙しいデザインよりも、カラー少なめでインパクトあるデザインが好まれます。
デザインカラーは墨がベース
新聞は基本的に墨を使います。
カラーで表示される紙面も全て墨での色付けです。
最近の新聞広告はカラーが増えてきましたが、基本的には墨の単色になります。
新聞紙全体の統一感を持たせるためですね。
そのため、新聞折込チラシのようにカラフルなデザイン採用は難しいです。
映えるような商品を新聞広告したい場合もカラーよりはキャッチコピーなどでPRする方が新聞広告デザインに向いています。
キャッチコピーなどの文字で釘付けにする
新聞広告デザインのポイントは文字。
キャッチコピーや読み進めたくなる文章力が新聞広告の成果を左右します。
ネットで簡単に情報が取得できる今、新聞を購読している方は読む行為が好きな方が多いです。
新聞広告をデザインする前に知っておくべきこと
新聞広告をデザインする前に、新聞広告で気を付けるポイントを3つ紹介します。
- 新聞紙広告のサイズ
- 新聞紙の特徴
- 新聞紙の印刷方法
の3つは新聞広告デザインの基礎知識なので、順番にみていきましょう。
新聞紙広告サイズは新聞社によって異なる
新聞紙広告のサイズは新聞社によって異なります。
新聞には12分割と15分割があります。
新聞の縦幅を12分割または15分割したサイズが1段です。
新聞社によって段の幅が異なるので注意しましょう。
平均的には縦514mm×横380mmが平均的な1段サイズですが、新聞社の段を比較してみると数ミリ程度の違いが発生する場合があります。
サイズはデザインに影響するので出稿予定の新聞社に事前にサイズを問い合わせておきましょう。
新聞紙はもろく、薄い
新聞紙は薄く破れやすい点もデザインするうえで知っておきたいです。
新聞紙を普段読む方は分かると思いますが、新聞紙1枚だけを持ってみるとかなりもろく、薄いです。
ペラペラなので、弱い力でも簡単に破れてしまうことも。
薄いので透けやすく、裏移りしやすい。にじみやすいなどのデメリットがあります。
入稿しても新聞社からデザイン変更を求められる可能性があるのでご注意ください。
新聞紙は高速印刷で生み出される
新聞紙は高速で印刷します。
何10万部という新聞を、毎日数時間で印刷する必要があるからです。
高速で印刷するなかでインクを入れるので、インクを多く入れすぎると印刷した新聞紙が乾かずに、にじむ可能性があります。
インクを多く使わないデザインを心がけましょう。
新聞広告デザインを効果的にするために
効果を最大化できる広告デザインを意識しましょう。
新聞記事を読んでる最中でも目に入るような新聞広告デザインです。
新聞広告デザインを効果的に作るには、
- コントラスト
- インク総量
- フォント
- サイズ
の4点がポイントです。
①画像はコントラストを重視する
読みやすい広告デザインになるように画像はコントラストを重視しましょう。
白ベースの下地をイメージしてコントラスト設計すると、画像は見づらくなります。
新聞紙のベースはグレーがかった色だからです。
新聞紙のデザインは白紙にデザインするのとは異なります。
特にモノクロ画像を使用する際は、コントラストが強くでるように画像を修正しましょう。
コントラストがはっきりしている画像の方がくっきり見えます。
②インク総量に注意する
美しい新聞広告デザインは、インクの総量で決まります。
インクという呼び方は一般的ですが、印刷業界ではインキと呼ばれることが多いです。
インク総量とは、紙の1か所に重ね合わせるインクの量を言います。
チラシや雑誌などと違い、新聞紙はにじみやすいので新聞社毎に使用してよいインク総量が決まっています。
インク総量が多いと、乾きにくかったり、文字がにじんで読みずらくなったりするので注意。
反対にインク総量が少ないと、文字がかすれてしまうなどの問題が生じます。
適切なインク総量は印刷会社によって異なるので、インク総量を相談した上で、デザインを考えましょう。
③フォントはターゲットに合わせる
フォントはターゲットユーザーに合わせて選定しましょう。
ターゲットユーザーが読みやすいフォント選びが大事です。
フォントは基本的に自由に選定可能なので、好みのフォントを選びましょう。
明朝でもゴシックでも良いです。
ただし、新聞広告には砕けすぎるフォントや丸文字のようなフォントは違和感を感じます。
また高い年齢層ユーザーがターゲットなので、細い文字のフォントも避けた方が良いですね。
砕けすぎない、一般的な見やすいフォントを選定してください。
④サイズはターゲットに合わせる
ユーザーが快適に読めるように、フォントサイズは大きめに設定しましょう。
新聞の購読者は40歳代以上が大半です。
さらに年齢が上がるにつれて新聞の購読者割合は増える傾向にあります。
小さいフォントでは読みにくいので、フォントサイズは大きめに設定。
最小でも10~11ptぐらいがおすすめです。
インパクトを残したい文字だけフォントサイズを上げたりするなどして工夫してみてください。
新聞社によっては、フォントサイズに指定がありますので注意しましょう。
エリアや新聞の種類で新聞広告のデザインは変えた方が良い
属性に応じて新聞広告デザインを考えましょう。
属性によって効果的な新聞広告デザインは異なります。
例えば、東京に在住している人を対象にした新聞広告と、地方に在住している人を対象にした新聞広告のデザインは異なります。
東京は地方に比べて圧倒的にビジネスマンの比率が高いため、企業が出す広告が多く見られます。
企業の意見広告や謝罪広告など真摯な広告が適しているのではないでしょうか。
一方で地方在住者対象の新聞広告はカジュアルな新聞広告が見られやすいです。
画像を大きくしたり、柔らかい言葉選びをしたりするなどの方が読まれやすいのではないでしょうか。
また同一エリアでも新聞社によって適する広告は違います。
日本経済新聞などの経済色の強い新聞はビジネス寄りの広告が適しています。
例えば大企業の意見広告、謝罪広告、社告などです。
一方で東京新聞などのエリア新聞やスポーツ新聞などは、カジュアル寄りの広告に適しています。
例えば、旅行商品の紹介や特売情報などです。
【過去に話題になった】特徴的な新聞広告デザイン
イメージしやすいように、過去に評判が高かった新聞広告のデザインを紹介します。
誠実かつ、印象に残る新聞広告です。
ぜひ参考にしてみてください。
誠実さとユーモアに訴える新聞広告デザイン
赤城乳業株式会社のヒット商品であるガリガリ君。
2016年までは税別60円ほどで購入できるリーズナブルな価格帯で人気な商品です。
しかし、昨今の原価高などを背景にして、10円値上げせざる負えない状況となりました。
10円の値上がりですが、リーズナブルさで販売していたガリガリ君にとっては大きなニュースです。
赤城乳業は、値上げを知らせる企業広告を出稿。
とても誠実かつユーモアのある広告です。
(参考:新聞広告賞)
広告上部には青空背景のもと、オリジナルの値上げの歌。
値上げはしたくないけれど、値上げするしかない赤城乳業の心情がほほえましいですね。
下部には会社前で会長、社長はじめ社員一同が深々と頭を下げている姿。
誠実な一方で値上げの歌のユーモラスさも手伝い、話題になった広告です。
ガリガリ君はこの新聞広告効果もあって値上げ後も売り上げが増えています。
インパクトに訴える新聞広告デザイン
大阪にある近畿大学は日本屈指のマンモス校です。
2015年には11万人が出願しています。
出願者は2014、2015年に日本一を記録。
大阪の大学ですが、日本中から近畿大学を受験する学生がいます。
大阪の1つの大学に過ぎなかった近畿大学が日本一になったのはなぜでしょう。
近畿大学が出したインパクトのある新聞広告デザインがひとつの要因だと考えられます。
その中でも特に目を引く新聞広告が「マグロ大学って言うてるヤツ、誰や?」です。
(参考:近畿大学)
まずマグロ大学というキーワードが気になりますね。
近畿大学は世界で初めてクロマグロ養殖に成功。
マグロ養殖の成功実績があることが、マグロ大学と呼ばれています。
近畿大学が出したのは、歴史的なクロマグロの養殖をコンセプトにした広告です。
クロマグロで有名だが、それ以外の研究成果もあり、成果を上げている近畿大学に出願してくださいというメッセージです。
インパクトあるキャッチコピーとそれに関連する大学のPRを上手に行っています。
(参考:広告朝日)
まとめ:ユーザーの記憶に残る新聞広告をデザインしよう
新聞広告は赤城乳業や近畿大学のように、目立つことが大切です。
目を引くキャッチコピーやイラスト、画像が新聞広告を読むきっかけにつながります。
ユーザーを誘導して、新聞広告に目を向けたら後は内容勝負です。
新聞は社会性・公共性の高い媒体なので、砕けすぎない誠実な文章が基本です。
さらに誠実さにユーモアをプラスすると読者を引き付ける新聞広告になります。
読み進めるうちに、クスっと笑えてしまう新聞広告デザインが理想です。
広告効果を上げるためにも、ユーザーの記憶に残るような新聞広告をデザインしましょう。
なお弊社では、新聞広告の効果や成功事例、出稿方法などを解説しています。
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