折込チラシの効果を高める戦略とデザインのコツ

折込チラシは、販売の促進に欠かせない有効な手段のひとつです。

折込チラシを効果的にデザインすると、自社の商品やサービスの売上アップが期待できます。

「でも、チラシをデザインする知識や経験がない!」
「どのようなことに気をつけてデザインをしたらよいかわからない」

という企業の担当者も多いでしょう。

この記事では、折込チラシの効果を高める戦略と、広告をデザインするコツについて詳しく解説します。

ポイントをしっかり押さえて、集客と売上アップを目指しましょう。

弊社では、紙媒体の広告を出稿をご検討の方に「紙媒体広告の戦略本」を紹介しています。

詳しく知りたい方はぜひバナーをクリックして、資料をダウンロードしてください。

効果的な折込チラシのデザインを作る前に

多くのユーザーに興味を持ってもらえる折込チラシの制作には、デザインに対する心構えが必要です。

ここでは、折込チラシを制作する前に押さえておきたいデザインのポイントを説明します。

「誰に」「何を」伝えるかを明確にする

折込チラシのデザインと聞くと、以下のような点に注目しがちです。

  • 見栄えのよいレイアウト
  • インパクトのある写真 など

しかし、集客力の高い折込チラシは、パッと見た瞬間のインパクトよりも、論理的な考えに基づいたデザイン力が求められます。

デザインを論理的に考える

折込チラシのデザインを論理的に考える手順は、以下の通りです。

  1. 具体的にどのようなターゲットに訴求するのか
  2. 消費者の心を動かす「ベネフィット」は何か
  3. メインの商品/サービスは何にするのか
  4. どのようなメッセージ(キャッチコピー)を盛り込むべきか

具体的なコンセプトが決まっていないと、ユーザーに伝えるべき内容にブレが生じてしまいます。

まずは、折込チラシの顔となるメイン商品/サービスを選定してみてはいかがですか?

特色のある折込チラシは、他社との差別化にもつながります。

ターゲットに最適な商品やサービスを明確にして、より最適なデザインを検討しましょう。

チラシを見る人の目線で考える

折込チラシは、実際にチラシを手にするユーザーの目線でデザインします。

具体的なポイントは3つあります。

  1. 商品/サービスをイメージする
  2. フォント/色選び
  3. オリジナリティ溢れる写真/イラストの使用

折込チラシを見たユーザーが、どのような印象を抱くかを想定しながらデザインしましょう。

フォントや色によって、商品やサービスのイメージが変わります。

折込チラシの中でも、特に強調したい部分は太文字を使うのも効果的です。

また、ターゲット層に合わせて色を選んでみてはいかがですか?

購買欲を促進したい
落ち着いた印象を与えたい
黒/紫高級感を演出したい
ピンク親近感を抱いてもらいたい

デザインの基本は3色ですが、濃淡を変えた色を上手に使えば、統一感のある折込チラシを制作できます。

  • ベースカラー
  • メインカラー
  • アクセントカラー

折込チラシのデザインで重要な5つのコツ

折込チラシは配布してから効果を実感するまでの期間が比較的短く、即効性のある広告媒体です。

即効性と費用対効果を高めるために、下記の折込チラシを参考に、押さえるべきデザインのコツを、5つ紹介します

参考:フィットネスクラブ

コツ①:「お得感」を強調

折込チラシを見る人は、自分にとって得になる情報の有無を、瞬時に判断しています。

情報は一目見ただけでわかるように、ダイレクトに伝えなければなりません。

一目でわかるように、「お得感」を強調したデザインを心がけましょう。

上記のチラシでは、以下の文言を強調しています。

  • 入会金0円
  • 初月会費0円

「0円」や「無料」というワードは、一目で「お得感」が伝わる効果的なワードです。

無料キャンペーンなどがある場合は、必ず紙面の中で大きく記載させましょう。

コツ②:期限を記載

折込チラシでセールやキャンペーンを打ち出す際は、必ず期限を設定して記載してください。

  • 5月31日締切
  • 申し込み期限は〇日まで など

ユーザーが「お得なのは今だけ」「すぐに行動しないと損をする」と感じるようなアプローチが効果的です。

セールやキャンペーンの期間を折込チラシにわかりやすく記載して、見た人の購買行動を後押ししましょう。

コツ③:数量限定をアピール

期限を設けるのと同じように、折込チラシを見た人の購買行動をうながすためには、商品やサービスの数量を限定するのも効果的です。

  • 先着100名様限定
  • 数量限定50個 など

上記のような文言が折込チラシに記載があるだけで、見た人に「この機会を逃したくない」と感じさせます。

「数量限定」の文言は、デザインの配置や配色でしっかり目立たせましょう。

コツ④:視線の動きを意識したレイアウトにする

折込チラシのレイアウトを決めるときは、ユーザーの視線の流れを意識します。

縦書き右上から「N型」に進んで左下で終わり
横書き左上から「Z型」に進んで右下で終わり

初めに目につく部分に、ターゲットがもっとも興味のある情報を配置すれば、ぐっと心をつかめます。

文字の大きさは、視線の動きに合わせて少しずつ小さくなるようにしましょう。

コツ⑤:チラシの内容によりフォントを使いわける

折込チラシで使用するフォントには、さまざまな種類があります。

商品やサービスのイメージに合わせて使いわけましょう。

明朝体
  • 高級感
  • 誠実さ
  • 知的 など
ゴシック体
  • カジュアル
  • 力強さ
  • 信頼感 など
楷書体/行書体
  • 伝統的
  • 和風 など
手書き風
  • 温かみ
  • 職人かたぎ など

ただし、1枚の折込チラシの中で多くのフォントを使うと、見づらくなってしまいます。

使用するフォントの種類は、多くても3種類までにするよう心がけましょう。

折込チラシの3つの機能とデザインのポイント

折込チラシには主に3つの機能があります。

  1. 知らせる
  2. 理解してもらう
  3. 行動してもらう

いずれも折込チラシをデザインする際の重要なポイントです。

順番に詳しく見ていきましょう。

折込チラシの機能①:知らせる

折込チラシのもっとも重要な機能は、自社の商品をより多くの人に伝えることです。

1人でも多くの人に商品やサービスを知ってもらわないと、集客ができず、売上も向上しません。

折込チラシは新聞と一緒に重なり合って配布されるため、手にとってもらいやすく、保管もされやすい媒体です。

ユーザーの注意を引きつける視覚的要素「アイキャッチ」を使って、自社の商品をよりたくさんの人に知らせましょう。

  • 写真
  • イラスト
  • 目立つ色やパターン(柄)
  • 気持ちを引きつけるコピー(キャッチコピー) など

まずは折込チラシの中で、もっともPRしたい情報やサービスを決めてみてはいかがですか?

デザインのメインとなるアイキャッチが定まると、ユーザーに情報が伝わりやすくなります。

折込チラシの機能②:理解してもらう

折込チラシを使うと、自社の商品やサービスに対する理解を深めてもらえます。

自社が事業を通して実現したいことを、メッセージとして記載しましょう。

例えば、商品やサービスによって人々の生活を「幸福にしたい」のであれば、その思いをメッセージとして折込チラシに掲載すると効果的です。

ユーザーの理解度を高めることで、さらなるファンの獲得につながります。

折込チラシの機能③:行動してもらう

折込チラシは見た人に対して、とってほしい行動へとうながせます。

期待したい効果に応じて、折込チラシに記載する内容を変化させましょう。

商品を買ってほしい場合セールの開催日時
店舗やイベントに来てほしい場合アクセス情報
ファンになってほしい場合スタッフ紹介記事

上記のように折込チラシをうまく使ってアプローチすれば、ユーザーに期待通りのアクションを起こせます。

折込チラシのデザイン戦略

折込チラシのデザインで重要なポイントは、美しさや目立つなどのレイアウトだけではありません。

販促や集客で成果を獲得するための、戦略が必要です。

ここでは、折込チラシを制作する際に必要な戦略を4つ紹介します。

①明確に目的を伝達する

見込み客が折込チラシを目にしたとき、「何を伝えようとしているチラシなのか」がはっきりと伝わるデザインが最適です。

目的を明確化し、デザインで伝えるようにしましょう。

どのようなイベント・セール・キャンペーンなのか?

  • 記念セールや期間限定のバーゲン
  • イベントの告知や新商品の案内 など

目玉となるものは何なのか?

  • 数量限定、特別価格の目玉商品
  • 来場者限定の特別な特典 など

②マーケティングに関わる情報を把握する

告知したい情報だけ盛り込んで折込チラシをデザインしても、思い通りの成果は得られません。

確実に成果を得るためには、見込み客やエリアなどのマーケティングに関わる情報を把握する必要があります。

  • ターゲット層の生活パターン
  • 競合する店舗や業種・業態
  • 市場の動き
  • 対象とする地域の特性 など

より多くのターゲット層が反応してくれるような要素を、折込チラシのデザインに落とし込みましょう。

③イベントやセールとの相乗効果を狙う

実際に開催されるイベントと折込チラシを、同時に活用すると相乗効果が生まれます。

  • チラシを見た人だけの来場特典
  • チラシに記名を要するクーポンをつけてリスト収集 など

広告主にとっても来場客にとっても、メリットとなるような付加価値を提供しましょう。

④目標の設定と結果の測定をおこなう

折込チラシの効果を高めるためには、チラシから「どのような結果が得られたのか」を分析する必要があります。

分析と改善を重ねていきましょう。

分析の手順は以下の通りです。

目標の設定

目標を数値化し、設定しましょう。

設定する目標の例は、下記の通りです。

  • 売上20%アップ
  • 規客100人獲得
  • 利益率10%アップ など

目標を設定することで、必要な予算を逆算できます。

チラシ制作に必要な以下の要素を明確にするためにも、具体的な予算を決めましょう。

  • 紙面のサイズとページ数
  • 配布エリアと部数
  • デザイン制作費

折込チラシの制作費用については、以下の記事を参考にしてください。
>>自分の地域の相場がわかる!折込チラシ料金相場の調べ方

結果の測定

折込チラシの効果を確認するために、費用対効果を数値化しましょう。

計算式は以下の通りです。

  • 得た利益-かかった費用=費用対効果

反応してくれた見込み客/成約客の声の収集などもおこなうと、次回の戦略を立てる際に役立ちます。

折込チラシの費用対効果に関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。
>>費用対効果が高まる!折込チラシ効果測定の方法を徹底解説

⑤デザインの流行をとり入れる

折込チラシのデザインは、配布する地域に合わせて変更すると効果的です。

ターゲットの居住地域デザイン例
都市型
  • 規律正しいレイアウト
  • 情報を順番に読みやすいデザイン など
地元型
  • インパクトのある写真やフォント
  • 遊び心のあるデザイン など

言葉やデザインなどの流行には、12年のサイクルがあるといわれています。

  • 「シンプル」と「デコラティブ」
  • 「丸いデザイン」と「四角いデザイン」
  • 「赤」と「黒」 など

女性のファッションも、「シンプル・イズ・ベスト」な時代が終わると、多くの装飾品を用いる「デコラティブ」な時代が訪れます。

スマートフォンや車の形も「丸みを帯びた優しい形」から「角がある格好いい形」にユーザーの好みが少しずつ変化しながら進化しています。

折込広告のデザインも同じです。

流行の色やフォントを用いることで、ユーザーの関心を引きつけやすくなります。

折込チラシのデザイン移り変わり

折込チラシのデザインに対する考え方は、時代とともに大きく変わりました。

ここでは、考え方が具体的にどのように変化したのか、なぜ変わったかについて解説します。

過去のチラシのデザイン

かつて折込チラシのデザインは、下記のような考え方で制作されていました。

  • 「チラシはデザインではない」と考えるデザイナーが多かった
  • チラシはパンフレットやポスターよりデザイン面で格下に見られていた など

現在のチラシのデザイン

近年では、販促や集客において折込チラシのデザインは、とても重要な役割を担っています。

その理由は、以下のような効果が得られると考えられているからです。

デザインの重要性が増しています。

  • 具体的に人が行動するきっかけを作れる
  • 生活に関わる身近なこところで、人に購買行動を起こさせる
  • 新聞購読層である中高年に購買を動機づけるための強力な武器 など

なぜチラシのデザインは変化したのか

折込チラシのデザインに対するかつての考え方から、現在の考え方に変化した理由は2つあります。

理由①:テレビ離れとインターネットの発展

パソコンやインターネットが発展し普及すると、以前のようにテレビCMのみで人に購買行動をうながしにくくなってきました。

近年、消費者はチラシを手にとってインターネットで情報を収集し、行動を起こすかどうかを決めることも珍しくありません。

もっとも広く利用されている紙媒体のうちのひとつが、折込チラシです。

折込チラシは、人々の暮らしに密着して購買行動をうながす、有効な手段として活用されています。

折込チラシの効果をより一層高めるために、デザインの重要性が高まっています。

紙媒体の広告に関しては、こちらの記事をご確認ください。
>>紙媒体が根強く残る理由!広告の種類と活用法を徹底解説

理由②:個人がチラシをデザインできる時代

パソコンが一般的に普及する前は、専門的な知識や技能を持ったプロのデザイナーが、チラシのデザインをおこなっていました。

従来のデザイナーが担当していた主な業務は、下記の通りです。

  • ロゴやイラストの作成
  • 専門性の高いレイアウト
  • 印刷会社とのやりとり など

しかし現代では、以下のように著しく環境が変化しています。

  • 高性能で安価なパソコンが普及している
  • デザインを容易におこなえるソフトが豊富にある
  • 高品質なテンプレート(雛形)が無料で入手できる
  • 少部数なら家庭用プリンターで印刷できる
  • 部数が多ければネット印刷で安価に印刷できる など

環境の変化にともなって、プロのデザイナーが作った制作物に近いレベルのチラシを、個人で自由にデザインできるようになりました。

チラシのデザインに関しては、以下の記事も参考にしてください。
>>売れる通販チラシの作り方!無料デザインプレートの活用

折込チラシにはデザイン戦略が欠かせない

折込チラシのデザインに対する考え方は、時代とともに変化しました。

昔の考え方今の考え方
  • デザイナーが「チラシはデザインではない」と考えていた
  • チラシはパンフレットやポスターよりデザイン面で格下だった
  • 人が行動するきっかけを作れる
  • 身近なこところで購買行動を起こせる
  • 新聞購読層である中高年に購買を動機づける

販促や集客に欠かせない折込チラシをデザインするポイントは、大きくわけて4つあります。

  1. 短期間ではなく、長期スパンを見据えた戦略
  2. 「知らせる・理解してもらう・行動してもらう」というチラシの機能
  3. 「お得感・期限の設定・数量の限定」という即効性を高めるコツ
  4. ターゲットを意識したレイアウトの考案

今回の記事を参考に折込チラシのデザインを再検討してみてはいかがですか?

論理的な思考に基づいたデザインは、販促および集客力アップにつながるはずです。

なお、弊社では、紙媒体の広告を出稿をご検討の方に「紙媒体広告の戦略本」を紹介しています。

詳しく知りたい方はぜひバナーをクリックして、資料をダウンロードしてください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA