折込チラシは目的に応じて、さまざまな用紙サイズを自由に選ぶことが可能です。
とはいっても、「折込チラシにどんなサイズがあるのかよく分からないし、どんな点に気をつけて選べばよいか見当がつかない」とお考えの方も多いのではないでしょうか。
この記事では折込チラシの各サイズに適した用途や特徴、そして効果的な利用の方法について詳しく解説します。
記事を読むことで折込チラシのサイズについて、最適な選び方を理解し、最大の効果を得ることができるでしょう。
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目次
折込チラシにはどのサイズが適しているか?
折込チラシのサイズにはA規格とB規格の2つのグループがあります。
B規格のチラシが全体の9割以上を占め、B規格のなかでも多く使われているサイズはB4です。
この章では折込チラシのサイズについて解説します。
折込チラシに使われる用紙サイズ
折込チラシには主に「A規格」と「B規格」の用紙が使われます。
受け取り手の目を引きつけるなどの目的で、A・Bの規格にとらわれないサイズのチラシもありますが、全体から見るとごく一部です。
A・Bの規格のサイズを以下に示します。
■A規格
種類 | サイズ |
A1 | 594mm×841mm |
A2 | 420mm×594mm |
A3 | 297mm×420mm |
A4 | 210mm×297mm |
A5 | 148mm×210mm |
A6 | 105mm×148mm |
■B規格
種類 | サイズ |
B1 | 728mm×1030mm |
B2 | 515mm×728mm |
B3 | 364mm×515mm |
B4 | 257mm×364mm |
B5 | 182mm×257mm |
B6 | 128mm×182mm |
折込チラシはB規格が主流
折込チラシ以外で、普段目にするチラシの多くはA4サイズです。
しかし折込チラシでは、B4サイズをはじめとしたB規格が多く選ばれることが多くあります。
折り込みチラシのサイズを選びは、チラシを折込む新聞紙の大きさがポイント。
一般的な新聞のサイズは、B3より少し大きく作られています。
新聞は配達される際に半分に折られます。折られた状態の新聞はB4より少し大きいサイズです。
その結果チラシをB規格で作ることで、チラシを新聞に収まりよく折込むことができます。
一般的な新聞のサイズ | 406mm×545mm |
B3サイズ | 364mm×515mm |
新聞を2つの折ったときのサイズ | 273mm×406mm |
B4サイズ | 257mm×364mm |
(単位:mm)
B4サイズが最も使われている
折込チラシで最も使われているのがB4サイズで、続いてB3サイズです。
- B4サイズ:60%
- B3サイズ:32%
- その他のサイズ:8%
上記データによると、B4サイズとB3の使用は合わせると全体の90%以上です。
これらから、折込チラシにおいてはB規格が主流であり、B4サイズが圧倒的に選ばれていることが分かります。
折込チラシの配布料金はサイズによって変わる
折込チラシの配布料金は、チラシのサイズによって異なります。
そこでサイズごとの折込チラシの配布料金を、具体例とともに解説します。
サイズ別の配布料金の例
折込チラシの配布料金は、配布する地域とチラシのサイズによって変動しますが、ここではサイズによる配布料金の違いに焦点を当てます。
兵庫県明石市における折込チラシの配布料金の例を紹介します。
サイズ | 料金 |
A6 / B6 | 3.00 |
A5 / B5 | 2.70 |
A4 / B4 | 3.00 |
A3 / B3 | 4.50 |
A2 / B2 | 7.00 |
A1 / B1 | 12.00 |
サイズ別の配布料金を見ると、A4 / B4以下は料金に大きな違いがありません。
逆にA4 / B4以上の場合は、料金が大きく上がります。
配布料金の面でもB4サイズが有利
配布料金を通してみても折込チラシには、A4 / B4サイズが最も有利です。
特にB4サイズには次のポイントがあります。
- B4サイズ以下は配布料金がほとんど変わらない
- 最安の料金帯の中では、最も紙面が広く掲載できる情報量が多い
- 新聞の配達時のサイズと同じ大きさであり、折り加工の必要がない
これらのことから折込チラシには、B4が最も費用対効果が高いサイズだといえます。
同じサイズでも別料金がかかることがある
例えば同じB4サイズで折込チラシを配布するとしても、「厚紙」や「特殊な加工」をした場合は追加で別料金がかかることがあります。
重くて厚い「厚紙」を使う場合
印刷に使われる紙の厚さを表すための単位が「kg」です。
カットされていない紙のことを原紙といい、原紙を1,000枚積んだときの重さをkgで表します。
例をあげると、53kgの紙とは原紙1,000枚分の重さが53kgの紙のことです。
紙は薄いほど軽くなり、厚いほど重くなります。
紙質とコストのバランスが良いことから、折込チラシには53~90kgの紙が多く使われます。
チラシの目的によっては、厚紙とよばれる110kgなどの重く厚い紙を使うことがあります。
厚紙を折込チラシに使う場合は、追加の料金がかかるので注意してください。
特殊な加工を施す場合
同じB4サイズを使うにしても、特殊な加工を施した場合は別料金となる場合があります。
特殊な加工として次のようなものがあります。
- ハガキや割引券などを貼り付けたもの
- チラシ表面になんらかの特殊な加工をしたもの
- 冊子のように製本されたもの
- 型抜きで特殊な形をしているもの
機械で折込むことができず、人の手で1部ずつ折込まなければならないなどが理由です。
折込チラシのサイズによって広告効果が変わる
チラシのサイズに応じて、折込チラシの配布料金が変動することがわかりました。
ただ折込チラシのサイズを選ぶポイントは、コストだけではありません。
この章では折込チラシのサイズが、広告の効果にどのような影響を与えるのかを解説します。
サイズごとの傾向を把握することで、費用対効果の高い折込チラシの活用ができることでしょう。
B4サイズの広告効果
B4サイズは折込チラシの配布料金が、最も安価です。
そして新聞紙面の半分という大きさのスペースがあります。
大きなスペースに受け取り手に届けたい情報を、詳細に掲載することが可能です。
このようにB4は折込チラシにとって費用対効果の高いサイズ。
チラシ全体の中で圧倒的な割合を占めていることがうなずけます。
B4サイズの折込チラシに向く業界やサービス
B4サイズの折込チラシは、あらゆる業界・サービス分野で利用されています。
B4サイズの折込チラシに向く業界やサービスは以下です。
- フードデリバリー業
- 不動産会社
- レストラン
- 家電量販店
- 通信販売
- 教育分野
B4より大きいサイズ(B3、B2など)の広告効果
B4より大きいチラシのサイズ感は次の通りです。
- B3サイズはB4を横に2つ並べた大きさ
- B2サイズはB4を4つマス目に並べた大きさ
B3やB2サイズの折込チラシの配布料金は、B4よりも高くなります。
しかしB4サイズよりもより多く詳しい情報を、受け取り手に届けることが可能です。
サイズが大きいことで、他のチラシよりも圧倒的に目立ちます。
デザインやレイアウトを工夫することで、見る人に驚きを与えることができます。
B4より大きいサイズの折込チラシが向く業界やサービス
大きな紙面のチラシは豊富な情報を届けることができ、イメージや利用シーンなどを伝えるのに効果的です。
大きいサイズの折込チラシに向いている業界の一例をあげます。
- 規模の大きい衣料品チェーン店
- ショッピングモールや総合スーパー
- 旅行会社
B4より小さいサイズ(B5、B6など)の広告効果
B4より小さいチラシのサイズ感は次のようになります。
- B5サイズはB4の半分の大きさ
- B6サイズはB4を4つに分割した大きさ
B5とB6は、それぞれB4サイズより大幅に小さいので、手元に置いて持ち運ぶなどの用途に向いています。
割引券や特典クーポンなどを紙面にレイアウトして、来店を促すことが可能です。
「いつか必要になるかもしれない」と考えて、手元に置いてもらうのにも向いています。
B4より小さいサイズの折込チラシが向く業界やサービス
クーポン付きのチラシなどの用途がある店舗やサービスで、利用価値があります。
- スポーツジム
- ヘアサロン
「いつか必要になるかもしれない」可能性があるサービスにも向いています。
- 水回りやリフォーム
- 不用品買取
折込チラシにB4より小さいサイズを選ぶ際の注意点
クーポン付きチラシや、「いつか必要になるかもしれない」気持ちに訴えかけるなど、明確な目的がある場合はB4より小さいサイズは有効です。
コストを抑制することを目的にB5やB6サイズを選ぶことには問題が多いです。
具体的には次のデメリットがあります。
- サイズが小さすぎて目立たず埋もれてしまう
- 記載できる情報量が圧倒的に少なくなる
- 折込チラシ配布料金がB4サイズと比べてさほど変わらない
- 記載の文字が小さくなり、シニアや視力が弱い人から敬遠される
折込チラシのサイズを決める基準
折込チラシのサイズを選ぶための、さまざまな情報や判断ポイントがあります。
まずはシンプルに何をどうしたいかという点から考えてみましょう。
万能で間違いがないのがB4サイズ
次のような人は、B4サイズを選べば間違いがありません。
- 折込チラシによる宣伝の経験が無いあるいは経験が少ない
- どのサイズで折込チラシを配布すればよいか迷っている
B4サイズをおすすめするのは、次の理由によります。
- 折込チラシ全体の中でB4サイズは、60%という圧倒的な割合を占めている
- サイズ別の折込チラシ配布料金の中で、最も安価な価格帯である
- 受け取り手に多くの情報を詳しく届けるのに、十分なスペースがある
以上から折込チラシにB4サイズを使うのは、最も費用対効果の高い方法です。
とにかく目立たせたいならB4より大きいサイズ
費用対効果のバランスを重視しつつ、折込チラシの受け取り手に強い印象を与えたい。
この場合はB3やB2などB4より大きなサイズを選ぶと良いでしょう。
- 多くの情報を詳しく届けることができる
- 広い紙面を利用して、目に留まるデザインやレイアウトをすることができる
- サイズが圧倒的に大きいことから、とにかく目立つ
B3とB2は、B4サイズよりも折込チラシの配布料金だけでなく、印刷費も高額になります。
しかし費用に見合う集客が可能だと想定できる場合は、B4より大きなサイズは広告宣伝のための強力な武器となることでしょう。
クーポン活用や手元に置いてもらうならB4より小さいサイズ
B5およびB6サイズにも、折込チラシとして効果的な使い道があります。
- 割引券や特典クーポン付きチラシで来店を促進する
- 「いつか必要になるかもしれない」と手元に置いてもらう
ただしコストダウンだけを目的に、B5およびB6サイズを選択するのは避けてください。
折込チラシは目的に合った紙質選びが重要
折込チラシによる広告の効果に、用紙サイズが大きな影響を及ぼすことが分かりました。
そして折込チラシの効果に関係してくるのが、使用する用紙の紙質です。
コート紙とマット紙を使い分ける
折込チラシに使われる主だった紙質は次の2つです。
- コート紙
- マット紙
印刷会社にもよりますが、コート紙とマット紙で印刷費の大きな差はないことが多いです。
コート紙の特徴と用途
コート紙は光沢紙ともよばれ、次の特徴があります。
- 光沢がある
- つるつるとした感触
- 写真などが鮮やかに印刷される
これの特徴から、折込チラシにはコート紙を使うことが一般的で間違いがないでしょう。
マット紙の特徴と用途
マット紙の特徴は次の通りです。
- 少しだけ光沢がある
- さらさらとした感触
- 落ち着いた印象の印刷の結果が得られる
- 文字を書き込みやすい
マット紙にはこのような特徴があり、折込チラシの用途としては少数派です。
しかしながら次のような目的がある場合は、効果が期待できます。
- 他のチラシと差別化したい
- 高級感を与えたい
- チラシに文字を書き込みやすくしたい
あえて厚紙を使う
他のチラシと大きく差別化するための方法の1つが厚紙の使用です。
折込チラシはほとんどの場合、カット前の原紙1,000枚あたり53~90kgの重さの紙を使います。
それに対して厚紙は原紙1,000枚あたり110kg以上の重さです。
厚紙は手に触れた時の感触が全く異なります。
他のチラシとの差別化という目的は、マット紙と共通です。
しかし厚紙のほうが差別化の度合いはより一層高いといえます。
厚紙で作られた折込チラシの配布料金は、コート紙やマット紙とは異なり料金が割増になります。
あらかじめこの点に留意して、厚紙を利用するとよいでしょう。
コート紙・マット紙・厚紙の印刷料金の比較
厚紙の使用は折込チラシの配布料金に影響しますが、チラシの印刷費にも違いがあります。
コート紙・マット紙・厚紙それぞれの印刷費の一例を参考として紹介します。
紙質 | 印刷の仕様 | 印刷費 |
コート紙 | 枚数:10,000枚 厚さ:90kg 印刷面:両面 納期:7営業日 | 38,620円 @3.8円 |
マット紙 | 枚数:10,000枚 厚さ:90kg 印刷面:両面 納期:7営業日 | 37,380円 @3.7円 |
厚紙 | 枚数:10,000枚 厚さ:135kg 印刷面:両面 納期:7営業日 | 63,000円 @6.3円 |
出典:ネット印刷のラクスル
まとめ:折込チラシのサイズはB4が万能でおすすめ!
折込チラシには主にA規格とB規格の用紙が使われています。
新聞がB規格に準じていることから、折込チラシはB規格が主流です。
B規格の中でも費用対効果が最も高いB4サイズがおすすめです。
折込チラシの配布料金はサイズによって異なります。
厚い紙や特殊な加工が施された紙は別料金がかかることも。
折込チラシはサイズごとに広告の効果や用途・目的が違います。
業種や商品サービスによって適したサイズを選ぶことが望ましいです。
折込チラシはコート紙やマット紙、厚紙など目的に合わせて紙質を選べます。
今回は折込チラシの用紙サイズに焦点をあてて解説しました。
折込チラシに最適なサイズを選んで、広告の効果を最大化させてください。
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