若年層の新聞離れが懸念される昨今でもなお、新聞広告は長い歴史と高い信頼性を持つメディアとして、現代でも有効な広告手段です。
本記事では、新聞広告の主な4つの種類を解説し、それぞれの特徴や活用ポイントを紹介します。
さらに、朝日新聞・読売新聞・毎日新聞・産経新聞・日本経済新聞といった五大紙と呼ばれる大手新聞社5社の特徴、読者層や論調の違いについても詳しく取り上げます。
新聞広告を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
また弊社では、新聞広告の効果や成功事例、出稿方法などを解説しています。
詳しく知りたい方はぜひ「新聞広告の解説本」バナーをクリックして資料をダウンロードしてみてください。
新聞というメディアの特徴とは

新聞は、長年にわたり人々の暮らしや社会に密着してきた信頼性の高いメディアです。
本章では、新聞ならではの5つの特徴を紹介し、広告媒体としての価値や影響力について詳しく解説します。
- 信頼性が高い
- ニュースへの理解を助ける
- 世論をリードする
- マスメディアで唯一「戸別新聞配達制度」がある
- 高齢者層・高所得者層の読者が多い
ひとつずつ順にみていきましょう。
特徴1.信頼性が高い
新聞は、他のメディアと比べて情報の正確性や中立性が高く、非常に信頼できるとされています。
記事は専門記者による取材に基づき、事実確認を重ねたうえで掲載されるため、読者からの信頼も厚いです。
また、誤報が発生した際には訂正記事を出すなど、責任ある報道体制が整っています。
令和6年度の総務省の調査報告によると、新聞に対する信頼性は、テレビやラジオ・雑誌などのマスメディアやWebメディアを抑えてもっとも高く、61.1%もの人が「信頼できる」と回答しました。
このような背景から、新聞に掲載された情報や広告は「信頼できるもの」と認識されやすく、特に高齢者や高所得者層など、情報の信頼性を重視する層に対して強い影響力を持っています。
参考:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書
特徴2.ニュースへの理解を助ける
新聞は、単にニュースを速報するだけでなく、背景や経緯、専門家の解説などもあわせて提供します。
これにより、読者はニュースの単なる事実だけでなく、出来事の本質や意味を深く理解できます。
近年では、テレビやインターネットのニュースで十分だと思う人も増えています。
しかし、情報量の少ないテレビニュースや、見出しだけで内容を推測しがちなネットニュースとは異なり、新聞はひとつひとつの記事に十分なスペースを割き、複数の視点からバランスよく情報を伝えています。
また、連載企画や特集記事も豊富で、社会課題やトレンドについても体系的に学べます。
このように新聞は、読者に「考えるきっかけ」を与えるメディアとして大きな役割を果たしているのです。
特徴3.世論をリードする
新聞は、ときに世論を形成しリードする大きな影響力を持ちます。
これは、新聞が政治・経済・社会の行き過ぎを防ぐチェック機能を持ち、ニュースに対して世間に考えるヒントを提供する役目があるからです。
各紙ともニュースを報道するだけでなく、社説やコラムなどを通じて時事問題に対する新聞社の見解を示し、読者の意識に影響を与えます。
また、新聞記事はテレビやインターネットニュースの元となることも多く、間接的に他メディアにも波及します。
このように新聞は、単なる情報提供にとどまらず、社会全体の意見形成をリードする存在であり、その影響力は今なお大きいのです。
特徴4.マスメディアで唯一「戸別新聞配達制度」がある
新聞は、日本特有の配信システムともいえる「戸別新聞配達制度」があることも大きな特徴です。
戸別新聞配達制度とは、新聞販売店や配達員が、各家庭や事業所に新聞を直接届ける仕組みです。
この制度により、読者は毎日決まった時間に新聞を受け取ることができ、情報へのアクセスが安定しています。
この制度は、日本の新聞が高い普及率を維持し、信頼性のある情報源として位置づけられる要因のひとつです。
毎日、各家庭に情報が届けられるこの仕組みがあるため、新聞が巨大なメディアに成長したともいえるでしょう。
特徴5.高齢者層・高所得者層の読者が多い
新聞は、高齢者や高所得者層といった「購買力のある層」にアプローチできる数少ないメディアのひとつです。
実際に、新聞読者の多くは50代以上で構成されており、現役世代やリタイア後のゆとりある生活層が中心です。
この層は、消費意欲が高いだけでなく、住宅・健康・保険・旅行などの分野に関心があり、価格よりも信頼性や品質を重視する傾向があります。
そのため、新聞への広告出稿は、購買に直結しやすい見込み客に効率よくリーチできます。
新聞の種類4つ

新聞は、発行地域や対象読者によって大きく4種類に分類されます。
- 全国紙
- ブロック紙・地方紙
- 産業経済紙
- スポーツ紙
本章では、それぞれの特徴や役割について詳しく解説します。
1.全国紙
全国紙とは、全国向けにニュースを報じる大手の新聞です。
政治、経済、国際ニュースから地域情報まで幅広い内容を網羅しており、全国どこでも同じ紙面を購読できるのが特徴です。
一般的に、以下の5つの新聞を指します。
- 朝日新聞
- 読売新聞
- 毎日新聞
- 産経新聞
- 日本経済新聞
これらは五大紙とも呼ばれ、すべての新聞の中でもっとも購読者数・販売数が多く、世論形成にも強く関与しています。
広告媒体としては、新聞の知名度によって企業や商品に対する信頼感を高め、全国規模での認知拡大が期待できます。
2.ブロック紙・地方紙
ブロック紙・地方紙は、特定の地方ブロックや都道府県単位で発行される新聞です。
ブロック紙・地方紙は全国紙よりも地域に密着した情報が多く、それぞれの地域で大きな影響力があります。
代表的なブロック紙として以下の新聞が挙げられます。
- 北海道新聞
- 中日新聞
- 西日本新聞
- 河北新報
- 中国新聞
地方紙とは、都道府県単位で発売されている新聞で、有力な地方紙は次の4つです。
- 静岡新聞
- 高知新聞
- 徳島新聞
- 福井新聞
読者との距離が近く、地域コミュニティ内での影響力が大きいため、地元密着型のビジネスにとって非常に有効な広告媒体です。
3.産業経済紙
産業経済紙とは、産業や経済などの分野に特化した新聞です。
一般紙と比べて専門性が高く、深い分析やデータに基づく記事が多く掲載されます。
産業経済紙の主なものとしては、以下の新聞が挙げられます。
- 日経産業新聞
- 中部経済新聞
- 日経MJ
- 日経金融新聞
産業経済紙に広告を出す場合、特定業界や職種をターゲットにしたPRが可能であり、BtoB商材や高額商品の訴求に向いています。
購読者の購買力も高いため、効率的なマーケティング展開が期待できるでしょう。
4.スポーツ紙
スポーツ紙とは、野球やサッカーなどのスポーツを中心として、芸能やレジャー・ギャンブルなど、幅広く娯楽的な記事を扱う新聞です。
速報性を重視し、親しみやすい言葉遣いやビジュアル中心の紙面構成が特徴で、幅広い年齢層に支持されています。
主なスポーツ紙には、以下の新聞が挙げられます。
- サンケイスポーツ
- デイリースポーツ
- 日刊スポーツ
- スポーツニッポン
スポーツや芸能に関心の高い読者をターゲットにした広告展開に適しており、商品キャンペーン、イベント告知、エンタメ関連のPRなどで効果を発揮します。
新聞広告の種類4つ

新聞広告は4種類あり、目的やターゲットに応じて適切な選択が求められます。
- 記事下広告
- 突き出し広告
- 記事中広告
- 題字ヨコ・題字下広告
本章では、4つの広告タイプについて、特徴や活用シーンを分かりやすく解説します。
なお、新聞広告の概要から詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
1.記事下広告
記事下広告とは、新聞の記事の下部に配置される最も一般的な広告形式です。
視認性が高く、読者が記事を読んだ流れで広告にも目を留める効果が期待できます。
サイズはさまざまで、1段広告から全5段、全面広告まで自由に選択でき、予算や訴求内容に応じた柔軟な展開が可能です。
1ページ全体を使った全15段の広告も記事下広告に分類されます。
記事との親和性が高いため、信頼性を重視する商品の宣伝や、企業イメージ向上を狙った広告に向いています。
特に、広い世代への認知拡大や、ブランド力の強化を目指す企業にとって、有効な選択肢といえるでしょう。
2.突き出し広告
突き出し広告は、記事下広告のすぐ上に位置し、2~3段程度のスペースに掲載される広告です。
その名の通り、両端に突き出した形で配置されることから、突き出し広告と呼ばれます。
紙面の端に配置されるため、視認性が高く、読者の目を引きやすいのが特徴です。
この特性を活かして、クーポン券などの特典を含む広告に多く利用されています。
目立つ配置をうまく活かすことで、小スペースでも高い広告効果が得られるのが魅力です。
突き出し広告については、下記の記事もあわせてご覧ください。
3.記事中広告
記事中広告は、新聞記事欄に唯一掲載できる広告で、新聞記事の中に挟み込まれるように配置されます。
記事を読む途中で目に留まるため、読者の注意を自然に引きつけやすいのが特徴です。
通常の広告とは違い、記事と記事の間に溶け込んでいるため、宣伝色を抑えつつメッセージを伝えたい場合に適しています。
信頼感を損なわずに情報を届けたい、金融商品や医療・教育分野などの広告に向いています。
記事中という特殊なポジションに掲載されるため希少性が高く、出稿には予約や競争が必要な場合があるので、注意が必要です。
4.題字ヨコ・題字下広告
題字ヨコ・下広告は、新聞の題字、つまり新聞社名が記された場所の横または下に掲載される広告です。
紙面の中でも最も目立つ位置にあり、読者が新聞を手に取った瞬間に自然と目に入るため、非常に高い注目度が期待できます。
新聞全体でこの広告枠は1つしかないため、企業のブランディングを大幅に向上させる効果があります。
掲載料は比較的高めですが、それに見合うだけのリーチ力と影響力を持っており、大きな反響を狙う広告主におすすめです。
五大紙と呼ばれる大手新聞5社の特徴

日本には「五大紙」と呼ばれる主要全国紙が存在し、それぞれ異なる特徴や読者層を持っています。
本章では、販売部数や読者層、各紙の論調など、五大紙の特徴を紹介します。
五大紙とは、以下の5つの新聞のことです。
- 朝日新聞
- 読売新聞
- 毎日新聞
- 産経新聞
- 日本経済新聞
まずは、以下のまとめ表をご覧ください。
新聞名 | 販売部数(朝刊) | 特徴 | 主な読者層 | 広告料金(全国版・全15段目安) |
朝日新聞 | 約357万部 | 全国紙としての信頼性と影響力を持ち、特に大都市圏での普及率が高い。 | 大学・大学院卒の割合が高く、ホワイトカラー層が多い。 | 約3,985万円(税別) |
読売新聞 | 約618万部 | 世界最大級の発行部数を持ち、全国的な影響力を誇る。 | 幅広い年齢層に読まれ、特に家庭層に強い。 | 約3,586万円(税別) |
毎日新聞 | 約178万部 | 日本で最も古い歴史を持ち、文化・教育分野に強み。 | 高齢者層が多く、所得水準も比較的高め。 | 約2,380万円(税別) |
産経新聞 | 約91万部 | 保守系論調で、政治・経済報道に強い。特に関西圏での影響力が大きい。 | 政治・経済に関心が高い40代以上の男性が中心。 | 約1,100万円(税別) |
日本経済新聞 | 約157万部 | 経済・産業情報に特化し、ビジネスパーソンに支持される。 | 企業役職者が多く、平均世帯年収が高い。 | 約1,600万円(税別) |
【補足】
広告料金はすべて全国版・全15段(1ページ)掲載時の目安です。
発行部数は、朝刊単体のものです。
実際の広告料金は掲載面、日付、カラー指定などにより変動します。
それでは、各紙の特徴を順に詳しく解説しましょう。
1.朝日新聞
引用:朝日新聞
この章では、朝日新聞の特徴を紹介します。
販売部数
朝日新聞の販売部数は、朝刊で約357万部、夕刊で約105万部です。
発行版ごとの部数の内訳は、以下の通りです。
朝刊 | 夕刊 | |
東京本社版 | 約207万部 | 約61万部 |
大阪本社版 | 約96万部 | 約40万部 |
西部本社版 | 約28万部 | 約2.4万部 |
名古屋本社版 | 約19万部 | – |
北海道支社版 | 約6.5万部 | – |
参考:朝日新聞媒体資料
読者層
朝日新聞の読者は、知的で経済的に余裕があり、社会問題への関心が高い層です。
読者層の中心は70代で、全体の31.2%を占めています。職業は行政団体の職員や企業の管理職が多く、主婦層も比較的目立ちます。
学歴面では大卒・大学院卒が55.3%に達し、世帯年収は平均630万円、金融資産は2610万円と、いずれも高水準です。
このように、朝日新聞は政治や医療など社会的テーマに高い関心を持つ、知的な読者層に支持されています。
参照:朝日新聞媒体資料
論調
朝日新聞は、権力から独立した公平な報道を重視するメディアです。
1879年の創刊以来、「報道中心主義」と「公平無私」を編集方針に掲げ、その精神は現在の「不偏不党」の綱領にも受け継がれています。
論調は革新寄りで、政権批判など権力監視を重視した記事が多く見られます。
また、過去には夏目漱石や石川啄木といった文豪が在籍しており、その記事には文化的な価値もありました。
朝日新聞は公正な報道と文化的価値を両立する全国紙として、高い信頼を集めているのです。
2.読売新聞
引用:読売新聞
ここでは、読売新聞の特徴を紹介します。
販売部数
読売新聞の全国版の販売部数は、朝刊で約618万部、夕刊で約155万部です。
読売新聞は世界最大の販売部数を有し、全国紙で45%のシェアを誇っています。
発行版ごとの詳しい朝刊の部数の内訳は、以下の通りです。
朝刊 | |
東京本社版 | 約420万部 |
大阪本社版 | 約151万部 |
西部本社版 | 約47万部 |
北海道支社版 | 約15万部 |
中部支社版 | 約13万部 |
北陸支社版 | 約7.1万部 |
読者層
読売新聞は、幅広い年齢層に支持される全国最大の発行部数を誇る新聞です。
読者の中心は60代で、全体の35.5%を占めています。
職業別では主婦や自営業者、経営者が多く、富裕層から一般層まで広く浸透しています。
記事内容も堅いニュースからエンタメまでバランスよく網羅。
近年では、SNS連携型メディア「よみバズ」を展開し、若年層(10代~30代)への発信にも力を入れています。
読売新聞は、世代を問わず幅広い層にアプローチできる強みを持っているといえるでしょう。
論調
読売新聞は、保守的な論調を持ち、幅広い事業展開を行う全国最大級の新聞です。
1874年の創刊以来、坪内逍遥や尾崎紅葉などの文豪が在籍し、文学新聞として人気を集めました。
その後、「よみうり婦人附録」創刊や読売巨人軍の前身となる球団設立など、多角的な事業を展開し、現在の読売グループに発展しています。
理念として「自由主義、人間主義、国際主義」を掲げて安全保障や行政改革など多様なテーマで提言しており、論調は保守的で政権寄り、右派的な立場です。
読売新聞は、報道力と事業力を兼ね備えた影響力の大きい新聞といえます。
読売新聞の詳しい特徴や広告の料金については、以下の記事を参考にしてください。
3.毎日新聞
引用:毎日新聞
この章では、毎日新聞の特徴を紹介します。
販売部数
毎日新聞の全国版の販売部数は、朝刊で約178万部、夕刊で約51万部です。
発行版ごとの詳しい部数の内訳は、以下の通りです。
朝刊 | 夕刊 | |
大阪本社版 | 約67万部 | 約17万部 |
東京本社版 | 約74万部 | 約19万部 |
西部本社版 | 約29万部 | 約3万部 |
中部本社版 | 約5.4万部 | ー |
北海道支社版 | 約1.7万部 | ー |
読者層
毎日新聞の読者は、政治や社会福祉に関心の高いシニア層が中心です。
読者の最多年齢層は70代で33.2%を占め、世帯年収は500万~700万円未満が最も多く、700万~1000万円未満の層は少数です。
政治・社会福祉といった堅いテーマへの関心が高く、一戸建て住宅に住む人も多いため、暮らしに関する広告への反応も良い傾向があります。
毎日新聞は、生活意識が高く、社会問題への関心を持つ層に強く支持されているといえます。
参考:毎日新聞 読者データ
論調
毎日新聞は、言論の自由を尊重し、やや革新寄りの立場を取る全国紙です。
1872年、東京・浅草で創刊され、1875年には世界初となる新聞の戸別配達を実施。
原敬や芥川龍之介、新渡戸稲造、井上靖など、多くの著名人が在籍した歴史を持ちます。
現在は「言論の自由独立と真実の報道」を基本方針とし、民主主義や世界平和を尊重した報道姿勢を貫いています。
もともと中道寄りでしたが、近年では五大紙の中でもやや革新寄りの論調が目立つようになっています。
毎日新聞は時代とともに進化し続ける、自由な報道精神を持つ新聞といえるでしょう。
なお、毎日新聞の詳しい特徴や広告の料金については、以下の記事にて解説しています。
4.産経新聞
引用:産経新聞
この章では、産経新聞の特徴を紹介していきます。
販売部数
産経新聞の販売部数は、朝刊で約91万部、夕刊で約24万部です。
発行版ごとの詳しい部数の内訳は、以下の通りです。
朝刊 | 夕刊 | |
大阪本社版 | 約51万部 | 約24万部 |
東京本社版 | 約40万部 | ー |
参考:産経新聞 メディアガイド
読者層
産経新聞の読者は、政治・経済に強い関心を持つ高所得層が中心です。
読者の中心年齢層は50~60代で平均年齢は53.7歳であり、特に経営・管理職層の割合が21.7%と高い傾向にあります。
世帯年収は719万円で高所得水準の家庭の割合が高く、興味関心がある分野としては、22.8%の人が政治・経済と回答しました。
このように、産経新聞は経営層や政治・経済に関心の高い中高年層から根強く支持されています。
参考:産経新聞 産経と読者
論調
産経新聞は、保守的な論調と「モノを言う新聞」というスタンスを貫く全国紙です。
1933年に「日本工業新聞」として創刊され、読売、朝日、毎日と比べると比較的新しい歴史を持ちます。
自由と民主主義を守り、国益を第一に考える「正論」路線を基本方針としています。
歴史認識や国際問題について独自の視点から積極的に発信し、初めて読む人にもわかりやすい紙面づくりが評価されています。
過去には多くのスクープを報じ、新聞協会賞の受賞歴もあります。
このように、産経新聞は明確な主張を持つ読者志向の強い新聞といえるでしょう。
産経新聞の広告料金や出稿方法については、以下の記事もご覧ください。
5.日本経済新聞
引用:日本経済新聞
この章では、日本経済新聞の特徴を紹介します。
販売部数
日本経済新聞の販売部数は、朝刊で約157万部、新聞+電子版有料購読数244万件です。
部数の内訳は、以下の通りです。
朝刊販売部数 | 約141万部 |
紙面ビューアーアプリ利用者数 | 約30万件 |
新聞+電子版 有料購読数 | 約244万件 |
参考:日本経済新聞 NIKKEI MARKETING PORTAL
読者層
日本経済新聞の読者は、高い購買力を持つビジネス層が中心です。
ホワイトカラーや経営・管理職が多く、50〜60代が全体の54.7%を占めています。
さらに、課長クラス以上の役職者は45.7%と、企業の意思決定層が多く読者に含まれています。
世帯年収では1,000万円以上が35%を超え、全体の平均世帯年収は909万円。日本の平均(697万円)を大きく上回っています。
日本経済新聞に掲載する広告は、購買力の高い層に的確にリーチできるといえるでしょう。
論調
日本経済新聞は、中立性と信頼性を備えた、日本を代表する経済専門紙です。
創刊は1876年で、当初は「中外物価新報」として三井物産初代社長・益田孝氏が発行し、渋沢栄一の支援も受けながら、資本主義の普及に貢献しました。
現在の社是は「中正公平」を掲げ、経済の平和的・民主的発展を使命としています。
発行部数は世界最大級の経済紙であり、日本の役職者の約7割が日経をチェックしているといわれます。
経済特化型ゆえに、朝日や読売と併読する読者も多く、論調は中道で偏りが少ないのも特徴です。
日本経済新聞の料金や細かい特徴については、以下の記事もご覧ください。
新聞広告の効果を上げるためのポイント5選

本章では、新聞広告で効果を上げるための5つのポイントを紹介します。
- 画像のコントラストを重視する
- インク総量に注意する
- ターゲットに合わせたフォントにする
- ターゲットに合わせたフォントサイズにする
- 新聞の種類や配布エリアでデザインを変える
それぞれ解説します。
なお、新聞広告のデザインについては次の記事にも詳しくまとめているため、あわせて参考にしてください。
ポイント1.画像のコントラストを重視する
画像はコントラストを強めに設定することで、新聞紙面でも読みやすくなります。
新聞紙は白ではなくグレーがかった紙質のため、白背景を前提にした画像では見えづらくなることがあるためです。
例えば、特にモノクロ画像を使用する際は暗部と明部の差を強調し、くっきり見えるよう修正すると良いでしょう。
コントラストが明瞭な画像は読者の目に留まりやすく、広告の視認性向上につながります。
ポイント2.インク総量に注意する
美しい新聞広告デザインは、インクの総量に大きく左右されます。
インク総量とは、紙の一か所に重ね合わせるインクの量のことです。
新聞紙はチラシや雑誌よりもにじみやすいため、インクが多すぎると乾かずに文字がつぶれ、少なすぎるとかすれてしまうおそれがあります。
各新聞社には推奨されるインク総量の目安があり、それを守ることで鮮明で読みやすい仕上がりになるでしょう。
デザイン前に印刷会社と相談し、適正なインク量を設定すれば、クオリティの高い新聞広告が実現します。
ポイント3.ターゲットに合わせたフォントにする
フォントは、広告のターゲットに合わせて読みやすさを最優先に選定しましょう。
フォントの印象は読者の視認性や広告の信頼感に直結するため、丸文字や装飾が強すぎるフォントは新聞広告には不向きです。
例えば、高齢者向けであれば、太めで視認性の高い明朝体やゴシック体が効果的です。
読者がストレスなく読めるフォントを選べば広告内容が的確に伝わり、反応率の向上につながります。
ポイント4.ターゲットに合わせたフォントサイズにする
読者が快適に読めるよう、フォントサイズは大きめに設定しましょう。
新聞の購読者の多くは40代以上であり、加齢とともに小さな文字が読みにくくなるためです。
通常の本文サイズは10~11pt以上を目安にし、強調したい部分はさらに大きく設定するなどの工夫が求められます。
また、新聞社によってはフォントサイズに関する指定があるため、事前確認が必要です。
読みやすい広告は読者の滞在時間を延ばし、広告の訴求力を高めます。
ポイント5.新聞の種類や配布エリアでデザインを変える
新聞広告のデザインは、新聞の種類や配布エリアに応じて工夫する必要があります。
読者の属性や地域性により、好まれる表現や伝わりやすいデザインが異なるためです。
例えば、ビジネスパーソンの比率が高い東京在住者向けの新聞広告は、理知的で企業向けのデザインが効果的です。
一方で、地方在住者向けの広告では、親しみやすい表現や大きなビジュアルが有効でしょう。
また、同じ地域内でも新聞社によって適する広告が異なります。
例えば、日本経済新聞などの経済色が強い新聞にはビジネス向けの広告が適し、エリア新聞やスポーツ新聞には旅行やレジャーなど、カジュアルな広告が向いています。
読者の属性に合わせたデザインで、効果的な新聞広告を作成しましょう。
新聞広告の種類や五大紙の特徴を押さえて活用しよう

本記事では、新聞広告の種類と五大紙の特徴を比較し、効果的な広告戦略の立て方を解説しました。
新聞広告には4つの種類があり、それぞれに特徴と活用シーンがあります。
また、五大紙と呼ばれる大手新聞5社は、読者層や論調が異なります。
広告効果を高めるには、媒体ごとの特性を理解し、デザインやフォントの選定、エリア戦略まで丁寧に設計することが重要です。
ターゲットに合わせた最適な新聞広告で、確かな成果を目指しましょう。
また弊社では、新聞広告の効果や成功事例、出稿方法などを解説しています。
詳しく知りたい方はぜひ「新聞広告の解説本」バナーをクリックして資料をダウンロードしてみてください。
コメントを残す