雑誌、ラジオ、テレビと並ぶ4大メディアのひとつに数えられる新聞。
「新聞に広告を出したい」と考えるのは当然のことと言えます。
しかし新聞広告の仕組みがわからず、戸惑う方も少なくありません。
この記事では、新聞広告のことがゼロからでもわかるように、新聞広告の特徴や種類などについて解説していきます。
「新聞広告の出稿を検討している」という方は是非ご一読下さい。
また弊社では、新聞広告の効果や成功事例、出稿方法などを解説しています。
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新聞広告とは?その特徴は?
新聞広告とは、文字通り新聞の紙面に掲載されている広告を指します。
折り込まれているチラシや拡販誌等は含みません。
新聞広告とは言われていますが、中には商品やサービスの紹介とは限らない広告も掲載されることもあり、新聞広告独自のものと言えます。
雑誌やインターネット等の他の広告と比べ、新聞広告の特徴は信頼度の高さです。
新聞の持つ公共性がその要因と言えるでしょう。
またテレビCMや雑誌広告など、広告費は前払いであるケースが一般的ですが、新聞広告では後払いとなっている点も大きな特徴です。
後払いである理由は、大災害や大事故などが発生した際、掲載予定の広告部分に記事を載せることがあるためです。
新聞広告のメリット・デメリット
新聞広告のメリットとデメリットについて、簡単にご紹介していきます。
メリット
- 信頼性が高い
- 企業のブランディングに繋がる
- 全国または地域ごとに選んでの掲載が可能
デメリット
- 細かいターゲティングが出来ない
- 効果測定が難しい
細かいターゲティングはできませんが、中高齢者がターゲットであれば新聞広告は効果的です。
新聞の購読層の多くは中高齢者、60代、70代以上の90%以上が新聞を読んでいるというデータもあり、中高齢者の層に極めて強い影響力を持ちます。
反対に20代の購読者数は半数程度と、その数は大きく減少。(参考:新聞広告アーカイブ)
新聞広告は、中高齢者層をターゲットとした広告であれば効果を発揮します。
新聞広告を出稿するには審査が必要
初めて全国紙に広告を出す場合、財団法人新聞広告審査協会による審査が必要となります。
会社謄本、会社案内、新聞原稿の見本などを提出した上で、電話や訪問でのインタビューが行われます。
審査に通れば新聞広告を掲載することができ、以降2回目の掲載時には審査の必要はありません。
全国紙ではおおむね審査が必要ですが、地方紙などではそもそも審査の必要がなかったりと、各新聞社において運用が異なります。
審査にかかる時間も見越したうえでスケジュールを組む必要があるため、事前によく確認しておきましょう。
新聞社は基本的に広告主と直接やり取りをせず、間に広告代理店を通します。
審査について不安な点があれば、広告代理店に相談すると良いでしょう。
新聞広告にしかない仕組み「段」とは?
新聞広告を掲載する際、必ず理解しておかなければならないのが段という新聞独自の概念。
新聞の記事は段というブロックで構成されていて、段でサイズを表します。
基本的には紙面の縦を15分割し、15分の1を使う場合は1段です。近年は12段で構成している新聞も多くみられます。
例えば、1ページ全てを使用した広告だと、縦15段に横を全て使うため「全15段」。
縦5段で横を全て使うと「全5段」。
縦5段に横は半分だと「半5段」と、それぞれ呼ばれます。
新聞広告のサイズは自由度が高いように見えますが、実際には「全15段」「全7段」「全5段」「5段1/2」「2段1/2」がほとんどを占めます。
一般的でないサイズの広告が入ると、紙面に無駄なスペースが生まれやすくなってしまうことがあります。
無駄なく紙面を広告で埋めたい新聞社から断られてしまうので注意が必要です。
広告サイズに関しても、プロである広告代理店と相談して決めていくと良いでしょう。
当然、多くの段を使う広告であればあるほど料金は高くなります。
新聞広告の主な種類6つを解説
新聞広告では商品やサービスの紹介がされるとは限らないなど、新聞独自の広告も多く存在しています。
この章では新聞広告の種類6つについて解説します。
①営業広告
営業広告とは、商品やサービスの宣伝など、いわゆる広告と聞いて我々が最もイメージするものです。
商品や企業の画像などと共に掲載されていて、目立つ位置にあることも多く、高い広告効果を得られます。
②記事広告
記事広告とは、新聞記事と同じ形式で書かれている広告です。
読まれることが非常に多いのが特徴。
高い広告効果を誇り、信頼感や安心感の醸成にも結び付きます。
ちなみに消費者に広告であることを悟らせないステルスマーケティングとは異なり、広告であることはしっかりと明記されます。
③意見広告
意見広告とは、商業目的ではなく、自らの考えや主義主張を表明するための広告です。
政治団体や市民団体などが使用します。
④社告
社告とは、取引先や株主、商品購入者など、限られた関係者へ向けた広告です。
内容は、商品の回収やリコール情報、経営者の訃報、株主への案内など。
デザインは地味で、社会面の下部2~4段がよく使われます。
⑤謝罪広告
企業や行政機関が何らかの問題や不祥事を起こした場合、そのお詫びや謝罪を新聞広告を使って行われるのが謝罪広告。
謝罪広告の掲載を求めて裁判が起こされることも。
⑥案内広告(3行広告)
案内広告とは、2~10行ほどの小さな広告を指します。
以前は3行だったことから3行広告と呼ばれることも。
スポーツ紙や夕刊などによく見られる広告で、主に特定の求人や募集や雑件、風俗店などについて掲載されています。
「建機オペ 50歳位まで 給30-40万 JR★★駅 ▲▲建設 0xx-xxx-xxxx」といったように、求人においては最小限の情報だけを載せる広告です。
その道を専業とする人だけを対象とし、一から説明しない簡素なものが多数を占めます。
新聞広告を出せる場所4つを解説
新聞広告の種類に続き、新聞広告を出せる場所について解説します。
大きく分けると以下の4つに分類されます。
- 記事下広告
- 突き出し広告
- 記事中広告
- 題字ヨコ・下広告
ひとつずつ見ていきましょう。
①記事下広告
記事下広告は新聞広告の中で、最も利用されることが多い広告です。
新聞紙面の記事下に掲載されている広告を指します。
罫線によって新聞記事と広告欄が分かれているため、誰にでも広告だと認識されやすいのが特徴。
1ページ全てを使用した、全15段広告も記事下広告として扱われます。
②突き出し広告
突き出し広告は記事下広告のすぐ上、2~3段ほどに掲載される広告です。
両端に突き出したように掲載されることから突き出し広告と呼ばれます。
紙面の端に掲載できることから、クーポン券などを含んだ広告の掲載によく使用されます。
③記事中広告
記事欄に唯一掲載することができる広告が記事中広告です。
記事と記事の間に掲載されるため、そのまま広告も読まれることが多く、認知性の高さが特徴になります。
広告スペース自体は小さいため、要点を絞って宣伝する必要があると言えるでしょう。
④題字ヨコ・下広告
題字ヨコ・下広告とは題字、いわゆる新聞社名が書かれた場所の横、もしくは下に掲載される広告。
スペースは1段だけですが、最も目立つ場所にあるので高い認知性を誇ります。
新聞の中で1枠しか存在しないため、企業のブランディングを大きく向上させることは間違いありません。
新聞広告の将来
新聞の発行部数は減少の一途をたどっています。
2000年には、一般紙とスポーツ紙併せて約5,371万部あったものが、2019年には3,781万部にまで減少しました。(参考:日本一般社団法人 日本新聞協会より)
新聞を読まなくなった層はインターネットに流れています。
結果、インターネット広告は伸び続け、2019年には広告費全体の30%以上を占め、テレビ広告をも抜き去りました。
インターネット広告は新聞広告にはない様々なメリットを備えています。
年齢や性別、居住地まで絞ってのターゲティング機能や、詳しい効果を測定する機能で、新聞広告にはありません。
さらに5Gが始まれば、現在よりも圧倒的に大きな容量を高速で通信することが可能になります。
YouTubeなどの動画を始めとしたインターネット広告が、より一層盛り上がりを見せるであろうことは想像に難くありません。
では新聞広告はこのまま衰退していってしまうのでしょうか。
実は新聞広告には、インターネット広告にはない大きな有用性があります。
信頼性と公共性の高さです。
インターネット広告を見ると、怪しい広告で溢れていることに気付かされます。
「飲むだけで痩せる」
「50代だったのが20代に見られるようになった」
疑いたくなる広告を見たことがある方も多いのではないでしょうか。
インターネット広告には誰でも出稿することが可能なため、半ば無法地帯とも言えるような状況となっています。
しかし、新聞広告の場合は掲載する前に審査が行われます。
おかげで「飲むだけで痩せる」といった広告文を新聞で目にすることはありません。
信頼性という部分において、新聞広告が他の媒体より勝ります。
他にはテレビ広告が挙げられますが、広告料金が極めて高いため、気軽には利用でできません。
信頼性の高く、比較的安い料金で掲載できる広告媒体は新聞広告です。
まとめ:新聞広告は信頼性が高い広告媒体
新聞広告について、特徴や種類、出せる場所、そして将来について解説していきました。
概要を簡単にまとめます。
- 新聞広告とは新聞紙面に掲載されている広告を指す
- 新聞広告には、営業広告、記事広告、意見広告、社告、謝罪広告、案内広告の6種類がある
- 新聞広告を出す場所には、記事下広告、突き出し広告、記事中広告、記事ヨコ下広告の4種類がある
- 発行部数は減少しているが、信頼性の高い媒体に、比較的安価に掲載できるのは新聞広告
新聞広告を掲載する際は、特徴をしっかりと把握しておきましょう。
新聞広告への掲載を検討している担当者の方は是非参考にしてみて下さい。
なお弊社では、新聞広告の効果や成功事例、出稿方法などを解説しています。
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