ダイレクトメールとは、個人あてに届けられるハガキやチラシなどの広告物をさします。
誰もが一度は受け取ったことがあるような広告です。
ダイレクトメール広告を使う際に「迷惑がられるのではないか」、「なかなかレスポンス率が上がらない」とお悩みではありませんか?
この記事では、おもに以下の3つについて解説します。
- ダイレクトメールを受け取った人たちの反応
- ダイレクトメールの特性
- レスポンス率向上の方法
顧客の心理を理解し、訴求力の高いダイレクトメールでレスポンス率向上を目指しましょう。
また弊社では、紙媒体の広告を出稿をご検討の方に「紙媒体広告の戦略本」を紹介しています。
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目次
ダイレクトメールとは顧客に直接届けられる広告
ダイレクトメールとは、個人あてに郵便やメール便などで直接届けられる、商品案内やキャンペーン情報などの広告のことです。
新規顧客の獲得、リピーターへのアプローチを目的としたダイレクトマーケティングと呼ばれる手法のひとつです。
国内におけるダイレクトメールの種類としては、下の表をご参照ください。
第1種郵便物 | 定型・定型外、郵便書簡(ミニレター)、特定封筒郵便物(レターパック・スマートレター)など |
第2種郵便物 | ハガキ |
広告郵便物 | 第1種または第2種のうち郵便局に広告郵便物として承認され、10〜30%程度割引をうけたもの |
ゆうメール | 冊子とした印刷物(商品カタログ・雑誌など)、CD・DVDなどを割安に送付できる |
メール便 | ヤマト運輸(クロネコDM便)、佐川急便(飛脚メール便)など |
送付できるものや料金の違いがあるので、各社サービスを比較して最適なサービスを選択しましょう。
紙媒体ダイレクトメールの開封率は6割
取引がある・会員となっている企業からのダイレクトメールは、受容度・開封率がともに比較的高い広告媒体です。
一般社団法人ダイレクトメール協会による「DMメディア実態調査2020」の結果をご覧ください。
出典:DMメディア実態調査2020−(一般社団法人ダイレクトメール協会)
調査結果によると、自分あてダイレクトメールの開封・閲読率は63.1%にのぼります。
従来ダイレクトメールの効果は、「購入」「資料請求」「問合せ」を指標に数%程度といわれていました。
しかし、ネットで調べたり家族・友人との話題にしたりと間接的な行動も含めると15.1%と実際はもっと多いことがわかります。
また、取引がある・会員になっている企業からのダイレクトメール受容度は76.5%で、迷惑がられるという心配も少ないでしょう。
紙媒体ダイレクトメールのメリット
受容度・開封率が高いとされる紙媒体ダイレクトメールのメリットとは、どのようなものがあるのでしょうか。
具体的に見ていきましょう。
デザインの工夫で印象に残りやすい
紙媒体のダイレクトメールは手に取ってじっくり見ることができ、保管してもらいやすいという特徴があります。
写真やデザインを工夫することで商品のイメージが伝わり、印象に残りやすくなります。
また、お得なクーポンがついていると、あとで利用しようと思って保管することがありますよね。
その結果、長期にわたって効果が望めることがメリットです。
効果測定が可能
急速な発展を見せるWeb広告のメリットは効果測定が容易な点ですが、紙媒体でも効果測定は可能です。
例えばクーポン付きのダイレクトメールを持参して来店した人数はどれくらいなのか、計測することで反応率がわかります。
その他にも効果測定の方法について解説していますので、以下の記事もチェックしてください。
Webを利用しない層にもアプローチが可能
Webの利用が増加しているといっても、仕事に利用するのみで普段は使わないという人もいます。
Webを利用することに恐怖心を持つ人たちがいるのが理由のひとつです。
総務省の通信利用動向調査によると、60歳以上の高齢者層の83.4%がWeb利用による個人情報の漏洩や架空請求などに不安を感じていると回答しています。
Webの危険性に懸念を抱いている、高齢者たちへのアプローチにも紙媒体は有効です。
本人だけでなく家族の目に留まる可能性がある
ダイレクトメールは基本的に個人あてですが、たまたま机に置かれていたものを他の家族が目にすることもあります。
その結果、家族が興味をもち友人との話題にしたり、見落としていた家族にダイレクトメールの存在を伝えたり、といった二次効果をもたらす可能性があります。
パソコンやスマートフォンで見るEmailでのダイレクトメールにない強みといえるでしょう。
他にも紙媒体のメリットについて下の記事で解説していますので、参考にご覧ください。
紙媒体ダイレクトメールのデメリット
紙媒体ダイレクトメールのデメリットについて把握することは、ダイレクトマーケティングを成功させるために大切なことです。
デメリットについても具体的に見ていきましょう。
手間やコストがかかる
紙媒体のダイレクトメールは、とにかくひと目で印象に残る必要があります。
人は、広告を目にして2秒で必要な情報かどうかを無意識に判断してしまうといわれているためです。
印象に残るダイレクトメールを作成するために、ターゲットの選定・原稿の立案や制作と時間や手間がかかります。
出来上がったダイレクトメールを印刷し送付するためのコストも無視できませんよね。
Emailを活用したダイレクトメールよりも、時間・コストがかかるのが難点です。
閲読されず捨てられることもある
いくら手間やコストをかけても興味を持ってもらえないということもありえます。
ダイレクトメールの内容に一瞬で引き込まれるようなものがない場合は、残念ながらその後読み返されることもないでしょう。
キャッチコピーや写真など、ターゲットに合わせた工夫が課題となります。
テンプレートを活用した広告の作成について以下の記事で解説しています。
ダイレクトメールのレスポンス率を高める方法
DMメディア実態調査2020によるダイレクトメールのレスポンス率は15%程度でした。
レスポンス率を上げることができれば、費用対効果も上昇します。
レスポンス率を上げるために、次の内容を意識してみましょう。
目的・目標を設定する
ダイレクトメールに関わらず広告を作成する時に最初にすべきことは、目的・目標を明確に設定することです。
商品を求めていない人にダイレクトメールを送付しても、期待するような反応は得られません。
どんな商品を誰にプロモーションしたいのか、問い合わせや売上を何%上げるのかを明確にして、全員が共有することが大切です。
特別感を出す
ダイレクトメールは個人に直接届けられるので、自分に向けて作られたものだという特別感を伝えられるとよいでしょう。
受け手のプロフィールや嗜好に合わせてパーソナライズされた内容だと、より訴求力は高く開封率も上がります。
DMメディア実態調査2020の結果からは、以下のような内容があります。
- 年齢・性別・誕生日などに関連したサービス
- 最近購入した商品関連のクーポン
- 保有している商品関連のプロモーション
また、一文でもよいので直筆のメッセージを書き添えると気持ちが伝わり効果的です。
ベネフィットをわかりやすく記載する
ダイレクトメールを受け取った相手にとってのベネフィットはわかりやすく記載しましょう。
- 来場者には素晴らしい特典あり
- お得な会員価格は店頭にて
上記のような書き方では曖昧すぎて、わざわざ足を運ぼうとは思いません。
期待するような内容でなかったら、損をすると考えてしまうからです。
では、次のような書き方ならどうでしょうか。
- DM持参来場者に特別福袋プレゼント
- 会員限定で店頭価格から10%オフ
具体的なベネフィットの内容が記載されていると安心できるはずです。
情報は曖昧にせずわかりやすく記載することを心がけましょう。
ダイレクトメールで気をつけること
ダイレクトメールを作成・送付する際には、注意すべきことがあります。
知らずにいると法律に抵触してしまうこともありますので、詳しく解説いたします。
人物写真や他人の文章など掲載する時は許可を取る
パンフレットなどに個人の写真を使用する時、または他人が書いた文章を使う時には、必ず許可を取りましょう。
個人の写真や他人の文章を勝手に使用すると、「著作権の侵害」になってしまいます。
使用したい場合は、後で問題にならないよう著作権者にメールや書面にて許可を取り、証拠を残しておくのがベストです。
送付前に相手の同意を得る
顧客リスト作成の際、アンケートやお客様カードでダイレクトメール送付の同意を得ましょう。
ダイレクトメールを希望しない顧客に送付してしまうと、トラブルに発展する危険性があるためです。
また、次のような事例は同意を得たことになりませんので注意してください。
- 同業他社や名簿業者から入手したダイレクトメール送付先リストを利用して、自社のダイレクトメールを送付する
- 親会社の送付先リストを子会社が引き継いでダイレクトメールを送付する
自社のダイレクトメールを送付する場合には、必ず改めて同意を得るようにしましょう。
「信書」は郵便法・信書便法で認められたサービスを利用する
文書自体に受取人が記載されているものは「信書」にあたりますので、必ず郵便法・信書便法で指定された方法で送付しましょう。
信書をメール便などで送付してしまうと、郵便法第76条違反に問われてしまいます。
わかりやすい例では、封を開けた中身の文章に「〇〇様」と受取人を特定する文言がある場合は信書扱いになります。
「弊社の〇〇をご購入いただきありがとうございます。」「会員の皆様へ」といった商品の購入や契約関係など、差出人が特定の受取人に差し出すという趣旨が明らかな場合も信書です。
詳しくは日本郵政の「信書に該当するものを教えてください」というページをご参照ください。
信書を送付できるサービスについては、普通郵便やレターパック、佐川急便の「飛脚特定信書便」などが該当します。
作成したダイレクトメールが信書かどうか不明な場合は、発送業者に相談するとよいでしょう。
送付停止を求められたら速やかに応じる
ダイレクトメール送付の同意を得られた場合であっても、途中で送付停止を求められたら速やかに応じましょう。
無視して送り続けると顧客からのクレームにつながる恐れがあります。
特に電子メールでのダイレクトメールの場合は、送信停止を求められたら速やかに対応するよう「特定電子メール法」で定められています。
送付先リストから削除し、誤って再度送付してしまうことがないようにしましょう。
訴求力が高いダイレクトメールで顧客アプローチを成功させよう
紙媒体のダイレクトメールとは、開封率・受容度が高いダイレクトマーケティングの手法です。
目的・目標を定めて作成すれば一定の反応が期待できます。
ダイレクトメールの作成・送付の際は、注意事項も忘れずチェックしてくださいね。
記事を参考に、顧客にとって特別と感じてもらえるような工夫をこらし、訴求力の高いダイレクトメールを作成しましょう。
なお弊社では、紙媒体の広告を出稿をご検討の方に「紙媒体広告の戦略本」を紹介しています。
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