通販の在庫管理が必要な理由は?おすすめ管理方法4つ

商品の在庫管理は、通販の運営に欠かせません。

通販に最適な在庫管理を徹底し、ユーザーにとって心地よいサービスを提供する必要があります。

この記事では、在庫管理の必要性や在庫管理の方法を詳しく解説します。

さまざまな在庫管理法のメリットやデメリットを踏まえて、企業にぴったりの方法を取り入れてみてはいかがですか?

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通販と実店舗で在庫は異なる?違いを紹介

通販と実店舗には、それぞれメリットやデメリットがあります。

メリットデメリット
通販
  • 時間と場所に左右されない
  • コストがかからない など
  • 運営ノウハウが必要
  • 軌道にのるまで時間がかかる など
実店舗
  • 価格競争に巻き込まれにくい .
  • ユーザーとコミュニケーションが取りやすい など
  • コストがかかる
  • ユーザーに関するデータが少ない など

通販と実店舗で異なる在庫管理のポイントを見ていきましょう。

営業時間に捉われない

通販と実店舗の大きな違いは、いつでも好きなときに買い物ができるかどうか。

24時間356日ショッピングを楽しめる通販は、実店舗よりもきめ細かな在庫管理が必要です。

特に複数の店舗を同時運営する場合、在庫の調整はより複雑になります。

  • Aサイトで商品が売れたら、Bサイトの管理画面に入って在庫を減らす
  • 商品を入荷したら、各店舗に在庫数を振り分ける など

実際の在庫数との差異がでないよう作業しないと、トラブル・クレームに発展することも

以下のような作業は、出社時にまとめておこなうのではなく、通販に最適な方法で処理するよう心がけましょう。

  • 発送
  • 発注
  • 顧客対応
  • クレーム対応 など

売り越しのリスクが高い

通販と実店舗では、商品が売り切れた際の対応が異なります。

通販
  • 売り切れたタイミングがわかりにくい
  • 在庫調整が間に合わず購入手続きが進んでしまう可能性がある
実店舗
  • 在庫切れのタイミングに合わせてスタッフが補充できる
  • リアルタイムで売り切れが表記できる

通販では、商品が売り切れたタイミングや在庫調整中に商品が購入された場合、売り越しが起こってしまいます。

売り越しは販売店にとって大きなデメリットです。

  • クレームに発展する
  • ユーザーからの信頼を失う など

適切な在庫管理をおこない、売り越しを回避しなければいけません。

通販の在庫管理が必要な理由は?

通販には、商品の在庫管理が欠かせません。

ここでは、在庫管理の重要性をより詳しく解説します。

①商品の在庫切れを防ぐ

在庫管理が重要な理由は、商品の在庫切れを防ぐためです。

在庫数に余裕がないと、頻繁に在庫切れを起こしてしまいます。

以下のようなトラブルが発生しないよう在庫管理を徹底しましょう。

  • 把握している在庫数と、実際に倉庫に保管されている個数が一致しない
  • 新商品と従来品の分類ができていない など

商品の在庫切れを防ぐ方法は以下の通りです。

  • 倉庫内を整理整頓する
  • 入出庫管理と棚卸を正確におこなう
  • リードタイムを把握する
  • 市場の需要予測をおこなう

人気商品や売れ筋商品は、在庫切れにならないようしっかり管理しましょう。

②お店の評価を上げる

どのようなに話題の商品を取り扱っているお店でも、評判が悪いと購入まで至りません。

ユーザーがカート落ちしないような取り組みを心がけましょう。

  • 商品の在庫切れを防ぐ
  • 入荷/出荷時期が一ひと目でわかる など

また、ユーザーに安心感を与える情報の開示も重要です。

  • 画像
  • 商品説明
  • サイズ表
  • 配送料および課税情報
  • 商品レビュー など

③保管スペースを確保する

商品の在庫切れはNGですが、在庫が余り過ぎるのもよくありません。

在庫の管理をする際は、以下の点に注意しましょう。

  • 在庫をチェックしてから発注/制作する
  • 保管スペースを確保する

保管できなかった商品が増えると、思わぬコストが発生するケースもあります。

  • 貸倉庫を利用する
  • 処分する など

通販の在庫管理は、十分な保管スペースを確保することが重要です。

④商品の売れる時期を把握する

徹底した在庫管理は、商品が売れる時期の把握につながります。

例えば、以下のようなケースです。

  • 夏に売れる商品がある
  • 月末に売れる傾向がある など

商品ごとのピークを目指して在庫を抱えることが重要です。

繰り返し在庫管理をするなかで、売れ始める時期だけでなく、ピークアウトの時期も把握できるようになります。

機会損失を回避して、ベストなタイミングで商品を売り出しましょう。

このほか、通販の集客力アップに欠かせないポイントに関しては、以下の記事をご確認ください。
>>通販マーケティングとは?集客力をアップさせるポイントを解説!

通販の在庫を管理する4つの方法

通販の在庫を管理する方法は、大きく分けて4つあります。

  1. 自分で在庫を管理する
  2. 在庫管理サービスを利用する
  3. 在庫管理システムを導入する
  4. ドロップシッピングを活用する

無理のない範囲で在庫を管理する方法を検討してみてはいかがですか?

ここでは、それぞれのメリットとデメリットを詳しく解説します。

①自分で在庫を管理する

もっとも手軽な在庫管理は、自分ですべて管理する方法です。

  1. 商品を管理するスペースを準備する
  2. 商品を整理整頓する
  3. 仕入れた数/売れた数をカウントする
  4. 商品の補充をする

取り扱う商品が多い場合は、在庫切れや売り越しに注意しましょう。

メリットデメリット
  • コストを抑えられる
  • ユーザーのニーズをつかみやすい
  • 取り扱う商品が少ないときに最適 など
  • 貸倉庫の費用がかかる
  • 引っ越しに手間がかかる
  • 取り扱う商品が多いと難しい など

②在庫管理サービスを利用する

自分で在庫を管理できない場合は、外部の在庫管理サービスの利用をおすすめします。

外部の在庫管理サービスとは、おもに委託倉庫を利用して在庫管理をおこなう方法です。

メリットデメリット
  • 在庫管理以外の業務に時間を当てられる
  • 商品の追加や入れ替えに即時対応できる
  • 繁忙期でも在庫管理が乱れにくい
  • 余剰在庫や欠品が減る など
  • 月額の固定費用がかかる
  • 初期費用がかかるケースがある
  • 自然災害など、トラブルがあった場合に対応が遅れる など

具体的には、以下のような在庫管理サービスがあります。

サービス名初期費用月額費用サービス内容
ロジモプロ無料無料
※従量課金制
  • 発送
  • 入荷
  • 商品登録
  • 物流進捗状況
  • 商品在庫情報の管理 など
HELP YOU記載なし100,000~
※契約は6ヶ月から
  • 売上管理
  • 商品管理
  • サイト管理
  • 特集ページやランディングページ作成 など

③在庫管理システムを導入する

効率的に在庫を管理するには、在庫管理システムの導入も有効です。

在庫管理にありがちな入力ミスなど、人的作業の発生を軽減してくれます。

運営会社によって提供されるサービスに多少違いはありますが、基本的にWeb上から在庫管理が可能です。

メリットデメリット
  • Web上から在庫情報できる
  • 在庫数の確認や発送がスムーズ
  • 複数拠点の在庫を一括管理できる など
  • 月額固定費用がかかる
  • 初期費用がかかるケースもある
  • システムの操作を覚える必要がある など

具体的には、以下のような在庫管理システムがあります。

サービス名初期費用月額費用サービス内容
NEXT ENGINE(ネクストエンジン)10,000円
※従量課金制(受注1件あたり):5円~25円
※年間保守費用(契約から1年経過した場合):15,000円
  • 受注管理
  • 在庫管理
  • 商品登録
  • 決済連携
  • 送り状発行
  • 倉庫連携
  • POS連携
  • メール送信
  • 発注/仕入れ
  • アプリ など
CROSS MALL(クロスモール)初期費用0円プランあり5,000円~
  • 在庫管理
  • 商品登録
  • 商品複製
  • 受注管理
  • 受注処理自動化
  • 発注/仕入れ管理
  • セット品管理
  • 注文分析
  • 実店舗/卸しとの連携(POS連携/「アラジンオフィス」連携) など
助ネコ(スケネコ)30,000円20,000円固定(取込上限なし)
  • 受注管理
  • 商品登録
  • 在庫管理
  • Web領収書
  • 送り状コンバータ
  • アプリ など

④ドロップシッピングを活用する

もっとも低リスクな在庫管理は、ドロップシッピング=受注販売です。

ドロップシッピングとは、注文があった時点で注文情報を卸売業者やメーカーに連絡して、商品をユーザーに直接発送する方法。

ドロップシッピングは、以下のような企業に最適です。

  • 在庫管理が得意ではない
  • できるだけ在庫管理のリスクを回避したい
メリットデメリット
  • 在庫の保管に費用がかからない
  • 商品が売れ残る心配がない
  • 発送作業に手間がかからない
  • 取り扱い商品が豊富になる など
  • 契約する管理業者の選定が難しい
  • システム連携に手間がかかる
  • 仕入れ先サイトで売り切れになると販売できない
  • 価格競争が激しい
  • 利益率が低い
  • 商品知識がないまま販売することが多い など

6つのコツを知って低コストな通販の在庫管理

在庫管理は、通販に欠かせない業務の1つです。

ここでは、具体的にどのような点に注意して在庫管理すべきかを紹介します。

①先入れ先出しを心がける

先入れ先出しは、通販における在庫管理の基本です。

以下のような特徴があるので、しっかり押さえておきましょう。

  • 倉庫に保管されている商品を古いものから順番に出庫する
  • 保管する期間をできるだけ短期間に抑える
  • 商品が劣化しないようにする

先入れ先出しには、3つのメリットがあります。

  1. 商品の品質を保つことができる
  2. 在庫の管理が簡単になる
  3. 出荷までの期間を短縮できる

管理すべきデータが増えると大変ですが、在庫管理では先入れ先出しを徹底しましょう。

②5Sを徹底する

通販の在庫管理を効率化するために、5Sを徹底しましょう。

5Sとは、ローマ字で記述した際に頭文字が「S」になる5つの項目です。

  1. 整理
  2. 整頓
  3. 清掃
  4. 清潔
  5. 躾(しつけ)

5Sを導入することによって、生産性が向上しリードタイムを短縮できます。

③仕入れ時期別で管理する

通販で取り扱う商品は、仕入れ時期別に管理しましょう。

ひと目でわかるように管理しておけば、先に入庫した商品をすぐに見つけられます。

仕入れ時期別で商品を管理するコツは2つです。

  • 仕入れ時期別に棚を分ける
  • 保管スペースを分ける

誰が見てもわかるようにラベルを付けておくと、在庫を管理しやすくなります。

④カラー/サイズ別管理をおこなう

Tシャツや靴下など、通販で取り扱う商品のバリエーションが豊富な場合は、種類別に在庫を管理します。

分類するポイントは以下の通りです。

  • カラー
  • サイズ
  • ブランド など

在庫を管理する棚からすぐにお目当ての商品を取り出せる状態にしておくと、スムーズに発送できます。

⑤商品番号別で管理する

商品の分類が難しいときは、各商品に商品番号を付けると管理しやすくなります。

商品番号を付け方は、自分たちがわかりやすいルールで構いません。

例えば、2022年春にK社から仕入れた男性用グレーLサイズのトレンチコートに商品番号を付けるのであれば「K-21SSMGRL9」など。

KK社
222022年
SS春夏物(Spring/Summer)
M男性物(Male)
GRグレー色(Gray)
LLサイズ
9スプリングコートに割り振られた番号

このように商品番号を付けるルールを決めておくと、番号を見ただけでどのような商品かわかり、在庫管理しやすくなります。

⑥発注方法を決める

商品の発注方法は、大きく分けて2種類あります。

定量発注方式定期発注方式
  • 事前に設定した在庫数まで減ったら発注をかける方法
  • タイミングを逃さずに発注できる
  • 常に需要のある商品の発注に適している
  • 週1、月1など、発注するタイミングを設定する方法
  • 発注するタイミングで在庫数を確認して必要に応じた数量を発注する
  • 月1の場合は、翌月分の需要を予測して発注する
  • シーズンごとに需要が変わる商品に適している

上記以外にも、さまざまな発注方法があります。

通販で取り扱う商品に合わせた発注方法を検討しましょう。

発注方法詳細
定期定量混合発注
  • 前述した2つの発注方式をどちらも取り入れた発注方法
  • 決まった日場合に一定量を発注し、在庫数がある一定数を下回るとイレギュラーで発注をおこなう
簡易発注
  • 目視で棚にある商品が少ないと判断した際、その棚を満たす量の発注をおこなう
不定量不定期発注方式
  • 現在の在庫数を一日あたりの平均出荷数で割り、「何日分の出荷に耐えられるか」を算出。発注から納品までの平均日数と比較して、耐えられる日数を下回った場合発注をかける方法
  • 定期的な発注では販売数や期間の予想ができない商品の発注に用いられる
分納発注
  • 在庫数を常に監視して、発注するスケジュールの計画。必要数を何回かに分けて納品させる方法

通販の商品に最適な方法で在庫を管理しよう!

この記事では、通販の運営に欠かせない商品の在庫管理について詳しく解説しました。

在庫管理には、さまざまな方法があります。

  • 自分で在庫を管理する
  • 在庫管理サービスを利用する
  • 在庫管理システムを導入する
  • ドロップシッピングを活用する

それぞれのメリットとデメリットを参考に、取り扱う商品に最適な方法で在庫を管理しましょう。

なお弊社では、通販事業の方向けに紙で広告を出すための展開パターンや、出稿までの流れ・準備について紹介しています。

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