「販促イベントって一体何?」
「販促イベントの開催ってメリットはあるの?」
販促イベントとは、催し物を通じて自社商品を訴求する手法をいいます。
商材やターゲットに合ったイベントをおこなえば、効果が期待できるマーケティング方法です。
今回は、販促イベントの意味やメリット・デメリットを解説します。
他社の事例も紹介するため、自社の商材のPR方法に悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
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目次
販促イベントとは?
まず販促とは「販売促進」を略した言葉です。
消費者に自社商品の魅力をアピールして購買意欲を高め、購入につなげる活動をいいます。
具体的には、商材の魅力を広告で訴求する・ポスターを貼る・割引券を配るといった活動です。
そしてイベントとは「出来事」「催し」という意味を持ちます。
つまり、何か催しを通じて自社商品をターゲットにアピールし、購買を促すのが販促イベントです。
新商品の体験会や試食会、展示会などが販促イベントに該当します。
販促イベントはさまざまな型式があるため、取り扱う商材やターゲットに応じておこなうのがベストです。
販促イベントの種類は主に5つ
販促イベントの種類は主に以下5つです。
- 法人向けイベント
- 商品プロモーション
- 物販イベント
- オンライン展示会
- プライベートショー
ひとつずつ解説します。
法人向けイベント
法人向けイベントとは文字通り、法人に商品やサービスの魅力を伝えるためのイベントです。
一般消費者の購買意欲を高めるのではなく、企業に商品やサービスの魅力を伝え、契約獲得を狙います。
具体的には、企業が商品やサービスの知識やスキルを身につけるためのセミナー、顧客のニーズにあわせた相談会や展示会・交流会などです。
交流会は、ターゲット法人との関係性を築くことや人脈づくりにつなげられます。
セミナーや個別相談会は、ターゲット法人が持つ課題を引き出し、商材による解決機会を提供できるため購入を促すことが可能です。
商品プロモーション
顧客に商品やサービスを認知してもらうための販促イベントを指します。
ターゲットは、企業・一般消費者問いません。
具体的な例としては、商品サンプリングや体験イベントなどです。
スーパーなどでよく見かける試飲・試食を思い浮かべるとわかりやすいのではないでしょうか。
例えば、マッサージチェアの販売であれば実際に座ってもらったり、おもちゃであれば実際に子どもに遊んでもらったりなどが体験イベントにあたります。
また商品プロモーションには、認知度を高める以外にも、購買意欲を高めるメリットもあります。
商品やサービスを直接利用・体験すると、実際の使用感やサイズ感がわかるものです。
潜在的な課題を解決できる可能性も感じられるため、体験者の購買意欲を高められます。
プロモーション自体については「プロモーション戦略の効果的な方法を解説」で解説しているため、ぜひご覧ください。
物販イベント
物販イベントとは、催しを通じて実際に商品を販売するイベントのことです。
商品販売イベントとも呼ばれています。
具体的には、スーパーなどでよく見かける化粧品やキッチン用品などの実演販売や、フリーマーケットやコミックマーケットなどです。
物販イベントの最大の魅力は、その場で購入や予約ができることにあります。
実演販売で魅力をしっかり伝えられれば、顧客はリアルな使用感がわかるため購入につなげられます。
物販イベントは、ショッピングモールや百貨店などでの1スペースを借りておこなうことが多いです。
多くの人が集まる場所で実施すれば、認知度アップにも貢献します。
商品が実際に置いてある自店舗でおこなえば、新商品だけでなく既存商品の魅力の再発見も期待でき、売上アップにつなげられる点もメリットです。
オンライン展示会
インターネット上で開催される展示会を、オンライン展示会といいます。
自宅やオフィスなどから、自分の好きなタイミングでどこからでも参加できるイベントです。
会場に直接行く必要がないため、遠方でも参加できます。
ZoomやGoogle Meet などのWeb会議ツールやライブ配信などでセミナーの実施や商材の紹介をおこなったり、チャットなどで顧客とコミュニケーションが取れたりします。
時間や場所に制約がないため、多くの人に参加してもらいやすいのが大きな魅力です。
また、参加者のアクセスログからどこからのアクセスが多いのかを見たり、アンケートを取って参加者の反応を見たりなどが可能なため、イベントの検証・改善ができます。
プライベートショー
プライベートショーとは、主催者である企業が招待した顧客だけを対象とした販促イベントです。
新商品やサービスの発売をきっかけにおこなうことが多く、取引企業やパートナー企業、業界関係者、該当企業の既存顧客や見込み顧客などを招待します。
既存顧客や見込み顧客、取引企業やパートナー企業を招待する場合は、互いに関係を深めるのが目的です。
業界関係者の場合は、自社の技術やノウハウを披露します。
プライベートショーを開催することは、多くのビジネスと出会えるチャンスです。
既存商品の魅力が改めて理解されるチャンスでもあるため、売上アップにつながることもあります。
さらに、プライベートショーは新商品の話題作りとしても開催されることも少なくありません。
インフルエンサーやメディアなどを招待して、ニュースやSNSでの拡散を狙います。
販促イベントをおこなう4つのメリット
販促イベントには、以下のようなメリットがあります。
- 顧客の反応がすぐわかる
- サービス・商品を直接アピールできる
- 認知拡大が期待できる
- 短い期間で効果を発揮できる
詳しく解説します。
顧客の反応がすぐわかる
販促イベントをおこなうと、商材に対する顧客の反応が直接伝わります。
販促イベントでは、顧客が実際に商品を見る・触るといった体験が可能です。
その場で顧客から感想が聞けたり表情が見られたりするため、ユーザーニーズの把握ができます。
オンラインの場合は直接会うわけではないものの、チャットやコメントで顧客とコミュニケーションが取れます。
テレビ通話で顔を見ることも可能なため、対面・非対面関係なく顧客の反応がわかるのは大きなメリットです。
サービス・商品を直接アピールできる
オフラインの販促イベントの場合、商材を顧客に直接アピール可能です。
飲食系であれば、実際に食べたり飲んだりしてもらえます。
家電の場合は、実際に手に取って使ってもらうことが可能です。
商材の魅力だけでなく、購入した後に自分が得られる利益もアピールできます。
認知拡大が期待できる
販促イベントをおこなうと、SNSで認知度を広げられることもメリットです。
オンライン、オフライン問わず販促イベントに参加した人の中には、イベントの感想や体験したことをX(旧Twitter)やInstagramなどのSNSに投稿する人もいます。
SNSは拡散力が高いため、イベントそのものを知らない層にも情報が伝わりやすいです。
イベントに参加していない層にも、宣伝効果が期待できます。
短い期間で効果を発揮できる
販促イベントは、短い期間で効果を出しやすいです。
マーケティング戦略にはWeb広告や折込チラシなど、広告を出すという選択肢もあります。
しかし、広告は見てもらって初めて効果が出るものです。
見てもらったとしても、成果が出るまでに時間がかかります。
さらに効果測定をするには、多くのデータが必要です。
販促イベントであれば直接顧客にアプローチできるため、成果が見えてくるまでが比較的短く、高いプロモーション効果が期待できます。
多くの顧客が来場すれば話題になり、SNSなどで拡散されればさらに短い期間で効果が出るでしょう。
販促イベントをおこなう2つのデメリット
販促イベントには多くのメリットがある一方で、以下のデメリットもあります。
- 告知しなくてはいけない
- イベントを開催するための費用が必要
人を集めるイベントをおこなうため当然ともいえる内容ですが、意識はしておかなくてはなりません。
告知しなくてはいけない
販促イベントをする際は、イベントの開催を広く伝える必要があります。
告知しないと、販促イベントを実施しても人は来ません。
販促イベントの告知方法は、例えば以下があります。
- 紙広告(折込チラシ、雑誌など)
- 自社Webサイト
- SNS(X・Instagram・Facebookなど)
- プレスリリース
イベント内容にあう告知方法を選びましょう。
イベントで集客力をあげるには「イベント広告で集客力をアップさせるコツとNGポイント」をご参照ください。
イベントを開催するための費用が必要
販促イベントを開催するにはお金が必要です。
- 企画・制作費
- 宣伝費
- 会場費
- 人件費
- 機材費
人件費とは、イベントの司会や案内係、警備員や設置スタッフなどです。
機材費はスピーカーや照明などを指します。
試飲イベントであればウォーターサーバーが必要になるなど、イベントの内容によって必要な機材も変わってくるため、費用が大きく膨らむ可能性もあります。
イベントが数日間ある場合は、スタッフの宿泊費・交通費・ケータリング費用なども必要です。
会場の規模が大きくなるほど会場費用も高くなるため、予算と相談して規模を決めなくてはなりません。
販促イベントの成功事例8つ
本章では、数多くある販促イベントの中で、成功した事例を8つ紹介します。
- 文具女子博
- 犬祭り
- Heineken
- FREUDE y BMW–THE GARDEN
- CPGカントリークラブ
- SDGsアドベンチャー
- LEGO×恐竜くん
- 産業交流展
文具女子博
文具女子博は2017年12月からおこなっているイベントで、5万点以上の文具を集めて文具が好きな女性を対象に開催しています。
文具を実際に触ったうえで購入できることや、メーカーの人たちと直接話をしながら買い物を楽しめることが大きな魅力です。
他にも、文具女子博の事務局スタッフが文具販売している様子をSNSに毎日投稿するなどして、当日の集客につなげています。
ターゲットを「文具を好きな女子」と明確に絞ったことでイベントは成功し、5年たった2021年には累計18万人以上が来場しました。
2023年には、累計来場者数45万人を突破しています。
犬祭り
犬祭りは、『わんこと共に笑顔溢れる未来をつくる』をコンセプトに、2019年からスタートした集客イベントです。
『ペットとの新たなライフスタイルの創造』をモットーに掲げる、ONES株式会社がおこなっています。
出店しているのは『人とペットの共生』というテーマに賛同した、ペット関連商品のメーカーや観光協会、住宅メーカーなどです。
さまざまな業界の企業が出店したため、来場者に対してペット関連のあらゆるニーズを満たせられました。
Heineken
ビールメーカー・Heinekenは、音楽イベントやクラブなどのイベントへ精力的に出店しています。
目的は、Heinekenのブランドプロモーションや実売の機会を作ることです。
普段Heinekenを飲んでいないユーザーに向けて、イベントを楽しみながら商品も味わってもらうという実体験を提供しました。
出店する場所で、ユーザーに与えるHeinekenのイメージを変えた事例といえます。
FREUDE y BMW–THE GARDEN
FREUDE y BMW–THE GARDENは、2023年におこなわれたBMWによる展示会イベントです。
エキシビジョンイベントとも呼ばれ、東京・表参道で展開されました。
エントランスには、新型5シリーズの電気自動車BMW・i5が展示されるなど、最新型の自動車はもちろん、アート展示やショートフィルムの上映なども実施しました。
週末限定ですが最新のBMWの電気自動車への試乗体験もおこない、BMWの理念である『FREUDE byBMW』を表現し、ブランドの価値を伝えています。
さらにカフェ&バーも併設するなど、細部までこだわって空間を演出しているため、質の高い顧客体験を提供できているのも成功理由のひとつです。
ショートフィルムやアートを採り入れているのは、ブランドの価値を伝えるだけでなく、BMW以外の車に興味を持っているような層の参加を促進する狙いもありました。
CPGカントリークラブ
千葉のゴルフ場・CPGカントリークラブは、ゴルフに来たお客様向けにノベルティを配布しました。
通称・ちばパブと呼ばれるCPGカントリークラブにはカフェテリアが併設されていますが、利用客を増やせないかと悩んでいました。
そこでおこなったのが、プロモーションカードがついたマスクのノベルティ制作・配布です。
プロモーションカードには、ちばパブのLINEやInstagramのQRコードを印刷しました。
ノベルティとセットでプロモーションカードを配布することで大きく宣伝ができ、結果カフェテリアのお土産の購入が増えた事例です。
SDGsアドベンチャー
SDGsアドベンチャーは、千葉県のUNIMOちはら台にておこなわれた、親子でSDGsについて学べるワークショップです。
5つの島でSDGsに関するワークショップをおこない、すべてクリアするとSDGs缶バッチがもらえます。
例えばポイポイ島では、ゴミが分別された後、新しいものに生まれ変わっていく過程を勉強できます。
ロゼット島は、ペットボトルキャップを使ってロゼットブローチを作り、ボトルキャップの再利用について学べるという内容です。
SDGsを身近に感じてもらうという目的のもと開催され、250人以上の子どもたちが参加し盛り上がりました。
LEGO×恐竜くん
恐竜専門サイエンスコミュニケーター・恐竜くんとレゴ社がコラボした『LEGO×恐竜くん』は、子ども向けワークショップイベントです。
トリケラトプスやティラノサウルスなどの恐竜をレゴで作れます。
恐竜くんこと田中真士さんは恐竜研究の本場・カナダで古生物学を学んでいるため、恐竜くんが作るレゴの恐竜たちは、特徴・体型はもちろん関節の動きまでこだわって作られています。
腕や足の関節もしっかり動かせられるリアルな恐竜が作れることに子どもたちは大喜びし、しかも作った後は持って帰れる点も魅力で、イベントは大盛況となりました。
産業交流展
首都圏を中心に中小企業などを集めた展示会です。
東京都と東京都の経済団体などが主催しており、2024年で27回目の開催と歴史があります。
目的は、販路拡大、企業提携などのビジネスチャンスの提供です。
首都圏の中小企業が、優れた技術や製品を一堂に展示します。
2020年には、コロナ禍に入ったことで初めておこなったオンライン開催にも成功しています。
2023年は来場者数が累計44,252人と、昨年の約32,000人から1万人を超えており、大勢のお客様が来場しました。
販促イベントを成功させる3つのコツ
販促イベントを成功させるには、以下のコツをおさえるのが大切です。
- 販促イベントの目的・ターゲットを明確にする
- 販促イベントの最後にアンケートを取る
- 販促イベントの告知方法を考える
詳しく解説します。
販促イベントの目的・ターゲットを明確にする
販促イベントを成功させるうえで、イベントをする目的やターゲットをはっきりさせることが重要です。
イベントの目的を明確にすれば、招待すべき・来場してほしいターゲットが見えてきます。
ターゲットが見えてくれば、属性など細かいところまで決められ、商品やサービスとターゲットの関係構築が効率的・効果的にできます。
例えば新しい化粧品の購入を促進するようなイベントであれば、ターゲットは以下です。
- 新しい化粧品に興味がある人
- メイクが好きな人
- 自社商品を使ったことがない人
イベント内容としては試供や体験会となり、認知度向上という関係構築ができます。
販促イベントの最後にアンケートを取る
ターゲットの購買意欲を高めるうえで、アンケートは必須です。
販促イベントが終わった後も顧客と継続的にコミュニケーションを取らないと、購買を促せません。
イベントと、イベントの後のアンケートを通じて長いコミュニケーションを実現させる必要があります。
アンケートの項目としては、名前・住所・年齢などの他、販促イベントに参加した理由・満足度、気になった点などです。
イベントの満足度や改善点などがわかれば、今後のイベント運営に活かせます。
参加した理由や参加者の属性がわかれば、より効果的・効率的に商材を訴求可能です。
販促イベントの告知方法を考える
販促イベントには告知が必須です。
告知をしてこそ、多くの人に知ってもらう・購入してもらうといった効果が得られます。
ただし、単に告知するだけでは意味がなく、多くの人にイベントを知ってもらうためには最適な告知方法を考えなくてはありません。
例えば、若年層をターゲットとしたイベントであれば、SNSやYouTubeなどを活用して告知をします。
地域の主婦層や高齢者がターゲットであれば、折込チラシやポスターなどのオフラインで告知をするなど、ターゲットにあわせた告知方法を実施すれば、効率的・効果的な集客が可能です。
販促イベントを通じて商材を確実にPRしよう
販促イベントをおこなえば、催しを通じて自社商品をターゲットにアピールでき、商材の購入や利用を促せます。
見込み層を取り込むことも可能なため、思いもよらぬ層を獲得できるでしょう。
ただ、ターゲットや目的によって、適した販促イベントは異なります。
ターゲットや目的を明確にし、顧客のニーズや顧客体験を意識しながら考案・運営が必要です。
イベントの企画運営に関するノウハウがなく不安な場合は、まずは制作会社とともに進めていくのがおすすめです。
ノウハウがたまってきたら、徐々に社内でおこなうようシフトしてください。
なお弊社では、紙媒体での広告出稿をご検討の方に「紙媒体広告の料金相場」を紹介しています。
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