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リフォームに関する広告規制とは?違反事例から学ぶ注意点2つ

不動産のチラシには、ルールや法律があるのをご存じですか?

新築マンションやリフォーム物件のチラシは、「記載してはいけない情報」や「記載しなければいけない情報」が厳密に決められています。

この記事では、意外と知らないリフォームに関する広告規制について詳しく解説します。

違反事例を参考に、注意すべき広告規制をしっかりおさえておきましょう。

リフォームに関する広告規制

リフォームに関する広告規制には、大きく分けて2つあります。

  • 宅地建物取引業法
  • 不動産の表示に関する公正競争規約

それぞれの規制を詳しくチェックしてみましょう。

宅地建物取引業法

宅地建物取引業法とは、国土交通省が所管する法律です。

宅地建物取引の営業に関して免許制度を実施し、その事業に対して必要な規制が定められています。

ここでは、通称「宅建業法」とよばれる宅地建物取引業法のポイントを3つ解説します。

(1) 誇大広告の禁止

宅地建物取引業が広告を出稿するときは、事実に反する表示をしていはいけません。

実際のものよりも著しく優良であること、もしくは有利であると誤認させるような表示も禁止されています。

  • 宅地・建物の所在
  • 規模
  • 形質
  • 現在もしくは将来の利用の制限
  • 環境・交通その他の利便
  • 代金・借賃等の対価の額もしくはその支払方法
  • 代金もしくは交換差金に関する金銭の貸借のあっせん など

(2) 広告の開始時期の制限

未完成の住宅や新たに造成する宅地の場合、以下の点を確認してから広告を出稿しなければなりません。

  • 開発許可
  • 建築確認

「販売予定」「販売予告」などと称した「予告広告」は出稿できません。

予告広告とは、建築確認などをまだ受けていない場合に実施できる広告ではなく、建築確認などは受けているけれども、価格が決まっていないときに行える広告手法のことです。

未完成の物件の売買「青田売り」に関する広告は、広告の開始時期の制限を受けてしまうので注意が必要です。

(3) 取引態様の明示

宅地建物取引業が広告を出稿する場合、取引態様を明らかにしなければなりません。

  • 自己が契約の当事者となって売買・交換を成立させるか
  • 代理人として売買・交換・貸借を成立させるか
  • 媒介して売買、交換もしくは貸借を成立させるか など

宅地建物取引業法に違反した場合は?

宅地建物取引業法に違反すると、以下のような罰が与えられます。

  • 指示処分
  • 業務停止処分
  • 免許取り消し処分

SNSなどで拡散・炎上した悪い評判は、なかなか消えません。

業務停止以上の処罰は、公表されるため企業の信用問題に発展する可能性があるので注意しましょう。

参考:宅地建物取引業者の違反行為に対する監督処分の基準

不動産の表示に関する公正競争規約

不動産の表示に関する公正競争規約とは、不動産業界が自主的に定める不当景品類および、不当表示防止法の規定に基づき公正取引委員会の認定を受けた不動産の広告に関するル-ルのことです。

ここでは、景品表示法第31条に記載されている「公正競争規約」の重要なポイントを3つ解説します。

(1) 自主規制

表示に関する公正競争規約とは、各業界がそれぞれの業種に応じて自主的に設定したルールのことです。

以下のようなことを目的に、自主規制を設けています。

  • 景品表示法に違反する行為を防止すること
  • 消費者が不動産を選ぶ際に必要な事項を表示すること
  • 正しい広告=嘘をつかないこと

消費者が商品を選択する際の目安となる最小限の表示事項の表示が義務づけられています。

(2) 表示の基準

公正競争規約には、不動産広告に関するきめ細かいルールが定められています。

物件と各施設までの距離・所要時間を表示する場合 徒歩80メートルにつき1分で算定する
広告の文字の大きさ 原則として7ポイント以上

また、インターネット広告における「おとり広告」撲滅に向けた留意事項もしっかりおさえておきましょう。

不動産事業者は次のような、おとり広告を出稿してはいけません。

  • 物件が存在しないため、実際には取引することができない物件に関する表示
  • 物件は存在するが、実際には取引の対象となり得ない物件に関する表示
  • 物件は存在するが、実際には取引する意思がない物件に関する表示

インターネット広告では、以下のいずれかを明示する必要があります。

  • 情報登録日
  • 直前の更新日
  • 次回の更新予定日

一般消費者はもちろん、不動産事業者双方にとって重要な事項です。

広告の上部など、見やすい位置に見やすい大きさの文字で明瞭に記載しましょう。

参考:「おとり広告」の規制概要及びインターネット広告の留意事項(周知依頼)

(3) 用語の使用

リフォームに関する広告では、抽象的な用語を使用すると消費者に誤認を与えてしまう可能性があります。

消費者を誤認させるような用語は、原則として使用が禁止されているので注意しましょう。

全く欠けるところがないこと、または全く手落ちがな
いことを意味する用語
  • 完全
  • 完璧
  • 絶対
  • 万全 など
競争事業者の供給するもの、または競争事業者よりも優位に立つことを意味する用語
  • 日本一
  • 日本初
  • 業界一
  • 当社だけ
  • 他に類を見ない
  • 抜群 など
一定の基準により選別されたことを意味する用語
  • 特選
  • 厳選 など
最上級を意味する用語
  • 最高
  • 最高級
  • 特級 など
著しく安いという印象を与える用語
  • 買い得
  • 土地値
  • 格安
  • 激安
  • 安値 など
著しく人気が高く、売行きがよいという印象を与える用語
  • 完売 など

これらの用語は、表示内容を裏付ける合理的な根拠がないと禁止できません。

違反事例から学ぶ「リフォームの広告規制」2つ

リフォームに関する広告規制の違反は、企業に大きなダメージを与えます。

ここでは、違反事例を参考に必ずおさえておきたい広告規制を2つ解説します。

  1. リフォーム時期の表示
  2. リフォーム済み箇所の表示

では、詳しくみていきましょう。

①リフォーム時期の表示

たとえば、以下の内容を例として考えます。

違反事例 賃貸
対象広告 ポータルサイト
対象物件 賃貸住宅
措置 厳重警告・違約金
違反内容 「内装リフォーム済」→リフォーム内容およびリフォームを実施した時期の記載なし

建物をリフォームした場合は、リフォームの内容と時期を記載しなければなりません。

NG 内装リフォーム済
OK 2020年5月水回り全交換、フローリング・クロス張り替え済み など

リフォームを実施した時期について、月がどうしても分からない場合は1月と表示します。

複数箇所をリフォームした場合は、それぞれのリフォームを実施した時期を個別に表示するのがベストですが、分からないときはもっとも古いリフォームの時期を表示しましょう。

参考:不動産広告における違反事例

②リフォーム/リノベーション済み箇所の表示

以下のような例も考えてみましょう。

違反事例 売買
対象広告 ポータルサイト
対象物件 中古マンション
措置 厳重警告・違約金
違反内容 「リフォーム」「リノベーション」 → 内容および実施した時期の記載なし

リフォームはもちろん、リノベーションの場合も、その内容と時期を記載しなければなりません。

NG リフォーム、リノベーションあり
OK 2020年1月リフォーム済(キッチン・トイレ)など

リフォームやリノベーションをした施工年月や施工箇所を表示しましょう。

「内装リフォーム済」「フルリフォーム」という表現だけでは、具体的な箇所が記載されていません。

部屋全体をリフォームした場合でも、必ず具体的な箇所を併記しましょう。

参考:不動産広告における違反事例

リフォームに関する広告で規制される不当表示4つ

リフォームに関する広告で規制される不当表示を4つおさらいしておきましょう。

  1. 最上級表現の使用を避ける
  2. 取引条件の有効期限に注意する
  3. 生活関連施設までの所要時間と距離表示を正確に表示する
  4. 「未入居」物件でも安易に新築表示しない

それぞれ詳しくチェックしてみましょう。

①最上級表現の使用を避ける

リフォームに関する広告を制作する際は、大げさな表現を避けなければなりません。

  • 完璧な施工
  • 震度7の地震でも絶対に倒壊しません
  • 防犯対策バッチリだから絶対安心 など

これらの表現は、全く欠けるところがないこと、または全く手落ちがないことを意味する用語です。

客観的に実証することが難しい内容は、最上級の表現を避けましょう。

ただし、客観的な調査手法で実証されている情報がある場合は広告に掲載しても問題ありません。

  • 当社は、○○エリアの仲介取り扱い実績、2年連続第1位です!
  • 日本一のリフォーム/リノベーション物件の取り扱い など

リフォームのチラシを制作する際は、以下の記事を参考にしてください。
>>今日から使える!リフォームチラシのキャッチコピー作り9つのヒント

②取引条件の有効期限に注意する

取引条件の有効期限とは、不動産の広告において表示された条件で取引ができる期限のことをいいます。

リフォームに関する広告では、必ず表記しなければならない「表示規約」です。

期間中には、以下の2点に十分注意しましょう。

  • 価格や家賃の値上げをする
  • 広告とは違う条件を消費者に提示する

取引条件の有効期限にこれらの行為をすると、不当表示とみなされます。

③生活関連施設までの所用時間と距離表示を正確に表示する

リフォームに関する広告には、物件の周辺情報を掲載します。

  • 最寄駅
  • 役所
  • 公立の小・中学校
  • 公共施設
  • スーパーマーケットなどの商業施設 など

徒歩による所要時間を掲載する場合は、徒歩80メートルにつき1分で算定しましょう。

  • 最寄駅から800mの距離の物件:駅徒歩10分
  • 最寄駅から810mの距離の物件:駅徒歩11分

1分未満の端数(秒数)は、切り上げて1分と表示します。

デメリットを表記した上で、所要時間を多く表示することも可能です。

  • 最寄駅から物件まで信号が多い
  • 急な坂道があり道路距離以上に所要時間がかかる など

ターミナル駅や地下鉄など出口が多くある場合、「○○駅南口より徒歩10分」「○○駅A3出口より徒歩10分」と表記しましょう。

リフォームに関するチラシを制作する際は、こちらの記事も参考にしてください。
>>住宅リフォームの広告で成功方法を4つの事例とともに紹介

④「未入居」物件でも安易に新築表示しない

リフォームをした物件が「未入居」だからといって、安易に新築表示をしてはいけません。

新築 建築後1年未満で誰も住んでいない物件
未入居 1年以上たっても誰も住んでいない物件
中古 建築後1年未満でも誰かが1回でも住んだ物件

内装をリフォームして、設備などが新品だからといって「新築」と表示するのは誤りです。

広告規制をしっかりおさえてリフォームに関する広告を出稿しよう!

リフォームに関する広告規制は2つあります。

宅地建物取引業法 国土交通省が所管する法律
不動産の表示に関する公正競争規約 公正取引委員会の認定を受けた不動産の広告に関するル-ル

「記載してはいけない情報」や「記載しなければいけない情報」をしっかりおさえておきましょう。

記載してはいけない情報
  • 最上級表現
  • 安易な「新築」表示 など
記載しなければいけない情報
  • リフォーム時期の表示
  • リフォーム済み箇所の表示
  • 生活関連施設までの所用時間と距離表示 など

また、取引条件の有効期限中には、以下の2点に十分注意しましょう。

  • 価格や家賃の値上げ
  • 広告とは違う条件の提示

これらの行為は不当表示とみなされます。

宅地建物取引業法に違反すると、以下のような罰が与えられます。

  • 指示処分
  • 業務停止処分
  • 免許取り消し処分

業務停止以上の処罰は公表されるため、SNSなどで拡散・炎上するリスクを伴います。

企業の信用を失わないためにも、リフォームに関する広告規制をもう一度おさらいしておきましょう。