近年、消費者の広告離れが進む状況で注目されているのが、タイアップ広告です。
タイアップ広告なら、信頼されているメディアの文脈で商品やサービスを自然に紹介できるため、従来の広告よりも高い訴求効果が期待できます。
一方で、タイアップ広告にチャレンジしたくても、「費用対効果は?」「どの媒体を選べばよいのか?」と悩む広報担当の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、タイアップ広告のメリットやデメリット・料金相場・その効果を理解できる事例まで、わかりやすく解説します。
また、効果的なタイアップ広告の書き方については、以下の記事も参考にしてください。
また弊社では、紙媒体の広告の出稿をご検討の方に「紙媒体広告の戦略本Vol.2」を紹介しています。
詳しく知りたい方はぜひバナーをクリックして、資料をダウンロードしてください。
目次
タイアップ広告とは

タイアップ広告とは、企業(広告主)が既存媒体(メディア)に料金を支払って、自社の商品やサービスを宣伝するPR記事を書いてもらう広告手法です。
メディアと提携してPR記事を制作するため、「メディアタイアップ」とも呼ばれます。
タイアップ広告は読者に自然に届く形で訴求できるのが特徴で、高い効果が期待できることから近年ますます注目を集めています。
タイアップ広告の語源
タイアップ広告の語源は英語の「tie-up(結びつく)」であり、企業とメディアが連携する形でコンテンツを作る点が特徴です。
特に編集コンテンツの一部のように見せる形式が多く、一般的な広告との違いが際立ちます。
例えば、女性向けライフスタイル誌が特集記事内でコスメブランドを紹介する際、「タイアップ企画」として読者の関心に自然に入り込む形式が取られます。
タイアップ広告は、読者に価値が高い情報を提供できると同時に、広告主にとってもブランドの好感度を向上できる訴求が可能です。
広告主である企業が提携するコンテンツの例は、以下の通りです。
- 大手ポータルサイト
- まとめサイト
- 芸能人やYouTuber
- ブロガー
- インフルエンサーのSNSなど
近年は、SNSを活用することで、タイアップ広告の選択肢が広がりました。
さまざまな企業が独自の企画を打ち出し、より高い訴求効果が期待できる広告を展開しています。
タイアップ広告が生まれた理由
広告への信頼が揺らぐ中、より自然で信頼性の高い訴求方法としてタイアップ広告が誕生しました。
昨今は、従来のバナー広告やテレビCMなどのような露骨な広告手法に対して、消費者の反応は鈍くなりつつあります。
そのため、広告であることを前面に出さず、編集コンテンツの一部として情報を伝える形式が求められるようになりました。
タイアップ広告であれば、内容は通常の記事と同じような体裁を保ちつつも、読者の信頼を得やすく、自然な形でサービスを訴求できます。
このように、ユーザーの広告回避傾向に対応するために生まれたのが、メディアとの共同企画によるタイアップ広告です。
オーガニック記事との違い
タイアップ記事によく似た広告手法に、オーガニック記事があります。
オーガニック記事は広告費を払わずに検索エンジンの評価を高め、特定のフレーズや検索キーワードのランキング上位に入ることで、ユーザーの自然な流入を誘導することを目指します。
オーガニック記事は中立的な立場から情報提供するコンテンツであり、特定の企業からの依頼ではありません。
一方、タイアップ広告は明確に広告主の意図が反映されています。
たとえば、健康食品に関する記事がWebメディアに掲載されている場合、それがメディア独自の取材ならオーガニック記事、広告主からの依頼による紹介記事ならタイアップ広告です。
オーガニック記事はあくまで情報提供であるのに対し、タイアップ広告は広告目的で実施されます。
以下に「タイアップ広告」と「オーガニック記事」の違いをまとめましたので、参考にしてください。
| タイアップ広告 | オーガニック記事 |
| 広告費が発生 | 費用は無料 |
| 100%掲載される | 掲載される保証なし |
| 編集権はメディアと広告主の企業にあるため、意図する記事を掲載できる | 編集権はメディア側にあるため、狙いとは違った記事が掲載される可能性がある |
| PR記事のため、単なる広告として受け取られるリスクがある | PR記事ではないため、信頼度が高い |
タイアップ広告のメリット7つ

上記で紹介してきたとおり、従来の広告では伝えきれない魅力を届けられる手法として、タイアップ広告は注目を集めています。
本章では、マーケティングやPRの現場で重視されている7つのメリットを、実務の視点から詳しく解説します。
- 信頼性の高い文脈で自然に訴求できる
- 媒体の持つブランド力やイメージを活用できる
- ターゲットへの到達精度が高い
- 口コミによる二次拡散に期待できる
- ブランディングと販促を両立できる
- より多くの情報を伝達できる
- 発信タイミングや内容を戦略的にコントロールできる
タイアップ広告が企業にもたらすメリットを見ていきましょう。
信頼性の高い文脈で自然に訴求できる
タイアップ広告は、信頼性のあるメディア上で、商品やサービスを自然な形で訴求できる点が大きな魅力です。
従来型のバナー広告や純広告は、明らかに「広告」として認識されるため、ユーザーに敬遠されがちでした。
一方、タイアップ広告は、読者が普段から信頼している媒体の編集コンテンツに近い文脈で届けられます。
そのため違和感が少なく、読者にスムーズに受け入れてもらいやすいのがメリットです。
媒体の持つブランド力やイメージを活用できる
タイアップ広告は、媒体の持つブランド力やイメージをそのまま活用できるのも魅力です。
例えば、ファッション雑誌の『VOGUE』のような、知名度と権威性を兼ね備えた媒体とタイアップすれば、「それだけのブランドとコラボできる」と印象付けられます。
加えて、信頼性の高い媒体とコラボすることで、ユーザーが持つ商品・サービスのイメージが向上する効果も期待できます。
媒体が持つブランドやイメージは、そのまま広告の効果にも影響する要素です。自社の商品・サービスと相性が良い媒体を選べば、タイアップ広告の成功につながります。
なお、以下の記事では雑誌広告について詳しく記載しています。併せて参考にしてください。
ターゲットへの到達精度が高い
タイアップ広告は、狙いたいターゲット層にピンポイントで情報を届けるのに非常に適した手法です。
各媒体には、年齢層・性別・興味関心・職業など、明確な読者層や視聴者層が存在しています。
タイアップ広告を活用し、自社が狙っている属性をもとにメディアを選定すれば、訴求したい層に無駄のないアプローチが可能です。
また、読者の関心が高いテーマと絡めて広告を打てるため、広告自体の受け入れられやすさも高まります。
限られた広告予算を有効に使い、狙うべき見込み顧客に確実にリーチしたい企業にとって、タイアップ広告は最適な選択肢です。
口コミによる二次拡散に期待できる
タイアップ広告は、コンテンツとしての魅力が高いため、SNSなどで自然と拡散される可能性があります。
タイアップ広告は単なる商品紹介ではなく、読み物として価値のある記事に仕上がっているものです。
そのため、ユーザーが自発的にこれは役立つと感じて、広告をシェアすることがあります。
また、信頼性が高い雑誌や、著名なインフルエンサーとのタイアップであれば、フォロワーを通じての拡散も見込め、広告費以上のリーチが生まれることも少なくありません。
特にSNSは拡散力が高いため、より高い効果が期待できるでしょう。
ブランディングと販促を両立できる
タイアップ広告は、商品やサービスの販売促進だけでなく、企業のブランド価値も同時に伝えられます。
メディアとの共同制作により、商品・サービスが開発された背景や想い、社会的な意義といったブランドメッセージも含めて発信できるため、単なる訴求を超えた共感を作れます。
昨今の市場は、価格や性能だけでは競争できません。ブランドの世界観やストーリーを届けながら、購買行動も促せるのは、タイアップ広告の大きなメリットのひとつです。
より多くの情報を伝達できる
タイアップ広告はさまざまな媒体と組み合わせられる上に、インタビュー記事・特集・事例広告など、多様な形式を利用できます。
そのため、商品やサービスに合わせて情報量を調整しやすく、企業が伝えたい情報の掲載が容易です。
加えて、タイアップ広告で利用する媒体はドメインパワーが強いものがほとんどです。ドメインパワーはGoogleのような検索エンジンにおいて、より高いSEO評価を得るために重要です。
インターネット上で商品・サービスの情報をより広く拡散する際にも、タイアップ広告はおすすめです。
なお、以下の記事ではWebメディアについて詳しく記載しているので、ぜひ参考にしてください。
発信タイミングや内容を戦略的にコントロールできる
タイアップ広告は、掲載時期や記事内容を広告主が設計できるため、マーケティング施策に柔軟に組み込めます。
例えば、新商品発売に合わせて注目度の高いメディアに掲載したり、セールやキャンペーンと連動させたりすれば、露出のタイミングをコントロールできます。
また、メディア側との打ち合わせを通じて、掲載テーマやトーンを自社のブランディングに沿って調整できるため、長期的な広告戦略とも親和性が高いです。
発信の内容・タイミング・ターゲットのすべてを計画的に組み立てられる点で、タイアップ広告はほかの広告手法にはない自由度を持っています。
タイアップ広告のデメリット4つ

効果的な訴求が可能な一方で、タイアップ広告にはデメリットがある点にも注意しましょう。
本章では、実施前に知っておきたい4つの主なデメリットを、担当者目線で具体的に解説します。
- 制作・掲載のコストが高くなりやすい
- 調整や確認に時間がかかる
- 短期的で成果が出にくいこともある
- 不快に感じるユーザーもいる
広告の効果を高めるためにも、デメリットを事前に把握し、適切な対策を講じましょう。
制作・掲載のコストが高くなりやすい
タイアップ広告は、ほかの広告手法と比較して、制作・掲載にかかるコストが高くなる傾向があります。
タイアップ広告では、記事の企画・構成から取材・撮影・執筆までをメディア側または制作チームと連携して進める必要があります。
当然、媒体のブランド力が高いほど掲載料などのコストも上がり、1本あたり数十万円〜数百万円の見積もりになることも少なくありません。
特に、有名なアニメや漫画などのキャラクターとコラボするようなタイアップ広告の場合、より高い費用がかかる可能性があります。
さらに、複数回掲載やSNS拡散オプションなどを加えると、予算はさらに膨らみます。
もし、万が一タイアップ広告が失敗した場合、投資した分のリソースを回収できず、損失を被る事態になりかねません。
費用対効果を高めるには、明確な目的を持ち、成果を測定できる運用体制の整備が重要です。
調整や確認に時間がかかる
タイアップ広告では、制作過程でメディアとの入念な確認や調整が必要となるため、想像以上に時間がかかるケースがあります。
記事の信頼性や媒体価値を保つために、メディア側が内容や言葉づかいが自社の方針に合っているかを細かく確認することが多く、一方的に企業の意向だけで進めることはできません。
加えて、制作の途中で表現の修正や再取材が入ることもあり、調整に数週間〜1カ月以上かかるケースもあります。
そのため、期間限定のイベントや商品・サービスのような、期限が迫ったプロジェクトには不向きです。
あらかじめスケジュールに余裕を持ち、各工程に必要な時間を見込んだ上で、広告の計画を進めましょう。
短期的には成果が出にくいこともある
タイアップ広告は、必ずしも短期間で直接的な成果が出るとは限らず、中長期的な視点が求められます。
特に規模が大きいタイアップ広告を実施する場合、制作の時点から時間がかかるため、より長期的にスケジュールを組んで取り組まなければなりません。
短期的なコンバージョンや売上などで判断した場合、即時的な効果を求める企業にとっては、タイアップ広告はコストに見合わない戦略です。
特に初回掲載時は成果が見えづらく、継続的な露出やターゲットへのリマインドが必要になるケースも少なくありません。
タイアップ広告は、短期的な刈り取り施策ではなく、長期的なブランド戦略の一環として捉えましょう。
以下の記事では、このような戦略的なプロモーションと広告媒体の活用方法について解説しているので、併せて参考にしてください。
不快に感じるユーザーもいる
タイアップ広告は信頼性が高い媒体を利用するのが一般的ですが、それでも不快に感じるユーザーがいる可能性は無視できません。
タイアップ広告はどれだけ媒体の文脈とマッチしていても、「AD」「PR」「Sponsored」などの表記が必須です。
商品やサービスに興味がないユーザーが広告だとわかった瞬間、無視する可能性があります。
また、タイアップ広告をステルスマーケティングと誤解されるケースも想定されます。
スポンサード表記をすれば問題はありませんが、広告の印象が強すぎる内容だと、かえってユーザーの反発を受けかねません。
特に、媒体のペルソナが商品・サービスと合致しないケースには注意が必要です。メディアのターゲットを踏まえ、適切な内容で作成するように心がけましょう。
タイアップ広告が効果的なケース4つ

タイアップ広告は、以下のようなケースで効果が期待できます。
- 類似商品やサービスと差別化したいとき
- 新商品や新サービスを知ってもらいたいとき
- マイナスイメージを払拭したいとき
- 情報収集の場として使ってもらいたいとき
それぞれのケースについて、順番に解説します。
①類似商品やサービスと差別化したいとき
類似商品やサービスを差別化する上で、タイアップ広告は効果的です。
タイアップ広告は媒体のブランド力やイメージを組み合わせられるため、大きな特徴がない商品・サービスでも異なる印象を持たせられます。
競合他社と異なる手法でタイアップ広告を制作すれば、宣伝の差別化もできるため、自社独自のイメージのアピールも可能です。
また、ブランド力が高い媒体とコラボレーションすれば、自社のブランドイメージも向上できます。
②新商品や新サービスを知ってもらいたいとき
自社で開発した新商品・新サービスをアピールするなら、タイアップ広告は高い効果が期待できる手法です。
タイアップ広告で新たな媒体を利用すれば、これまでと異なるターゲットにアプローチできるため、新規顧客を開拓しやすくなります。
また、拡散力が高い媒体を活用することで、より多くのユーザーに情報を届けられるので、新商品・新サービスの定着を促進できます。
新商品・新サービスの知名度を高めたい企業にとって、タイアップ広告は非常に有用です。
③マイナスイメージを払拭したいとき
タイアップ広告は信頼性が高い媒体を利用できるため、企業のイメージを回復する効果が期待できます。
タイアップ広告を通じて、信頼性の高い第三者の情報を付属すれば、マイナスイメージを払拭しやすくなります。
さらに、タイアップ広告は以下のような情報を取り入れられる手法です。
- 口コミ
- レビュー
- 写真
いずれも適切に活用すれば、ポジティブなイメージを作りやすくなります。
④情報収集の場として使ってもらいたいとき
タイアップ広告は、ユーザーが情報収集する場としても機能します。
昨今はメディアが多様化している影響もあり、膨大な情報が溢れていますが、かえって情報を集めにくくなったと感じるユーザーも少なくありません。
情報リテラシーが低いユーザーだと、膨大な情報を取捨選択することが難しいためです。
しかし、タイアップ広告のように商品・サービスを知る上で有益な情報がまとまっている媒体があれば、ユーザーはほしい情報をすぐに手に入れられます。
そのためユーザーにとっても、タイアップ広告のメリットは大きく好印象につながるといえるでしょう。
タイアップ広告の成功事例

本章では、タイアップ広告が成功した2つの具体的な事例を紹介します。
- 信頼のある広告媒体の活用|やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。×い・ろ・は・す
- 既存ユーザーへの再アプローチ|マクドナルド×サンリオ
- 新規ユーザーの獲得|助太刀 × 長州力
それぞれの事例を分析してみましょう。
なお、以下の記事ではタイアップ広告以外の面白い広告の事例を紹介しているので、併せてご覧ください。
信頼のある広告媒体の活用|やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。×い・ろ・は・す
参考:い・ろ・は・す公式X
日本コカ・コーラ株式会社は、同社が展開するミネラルウォーター「い・ろ・は・す」と人気ライトノベルが原作のアニメ『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』とコラボしました。
『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』のキャラクターである一色いろはが商品をPRするなど、独自のタイアップ広告が話題を呼びました。
当時8年振りの続編アニメ制作で話題になっていた同作とのコラボは、意外性もあって、従来の消費者だけでなく作品ファンからも注目を集めました。
また、原作者が「い・ろ・は・す」が登場する書き下ろしの短編小説を公開するなど、作品ファンに向けたキャンペーンを実施していた点も特徴です。
知名度の高い商品が人気の作品とコラボすることにより、従来のユーザーとは異なる層へのアプローチに成功しています。
既存ユーザーへの再アプローチ|マクドナルド×サンリオ
参考:サンリオ
既存のファンに再来店を促す施策として、マクドナルドとサンリオのタイアップは非常に効果的な事例でした。
ハッピーセットで定期的に行われているサンリオとのコラボは、マクドナルドの既存顧客層、特にファミリー層へのリテンションを目的としています。
SNSでは、サンリオキャラの目元だけを先行公開する「匂わせ投稿」を活用し、ファンの期待を高めながら、発売日までの注目度を持続させています。
既存顧客にとっては「またあのコラボが来た!」と感じられる安心感と期待感があり、再訪やリピート購入を後押ししました。
定期的なキャラクタータイアップは、既存顧客との関係性を強化し、ブランドの親しみやすさを継続的に維持する施策として有効です。
新規ユーザーの獲得|助太刀 × 長州力
助太刀は、知名度と信頼性の高い著名人である長州力さんを起用したタイアップ広告で、新規ユーザーの獲得に成功しました。
助太刀は、建設業界の人手不足を支援するBtoBマッチングアプリですが、従来の職人層にはアプリの存在や利便性が十分に浸透していませんでした。
そこで「力強さ」「信頼感」「親しみやすさ」を兼ね備えた、プロレスラーの長州力さんを広告に起用。ITツールに馴染みのない層にも安心感を与え、サービスへの心理的ハードルを下げました。
TVCMやWeb広告など複数の媒体で露出を展開し、「現場と職人をつなぐアプリ」というメッセージをわかりやすく届けています。
助太刀のケースは、著名人を活用した親和性の高いタイアップにより、これまでリーチできなかった層への新規開拓を実現した好例です。
タイアップ広告の料金相場

タイアップ広告の料金相場は、利用するメディアによって大きく変わりますが、以下の料金設定の影響が大きい傾向があります。
| 料金 | 備考 |
| メディア掲載料 | メディアのブランド力・影響力・PV数・ターゲットなどによって決定される |
| コンテンツ制作費 | 記事やコンテンツの制作に伴う取材・撮影・ライティングなどによって決定される。複雑なコンテンツであるほど料金が上がりやすい。 |
| オプション | 保証PVや広告配信などにかかる料金。 |
上記を踏まえた場合、メディアの規模による料金相場は以下のとおりです。
| 大手メディア | 100万円~1,000万円程度 |
| 専門特化メディア | 数十万円程度~100万円程度 |
| インフルエンサー・マイクロメディア | 数十万円程度 |
コンテンツの内容やオプションの利用によって変動しますが、料金はメディアの規模が小さい場合は数十万円、大きい場合は数百万円程度です。
特に知名度の高いメディアや、人気作品とコラボレーションする場合は、より料金が高くなる可能性があります。
タイアップ広告の料金に影響するポイント

タイアップ広告の料金相場は次の式でおおよそ決まりますが、実際の料金は状況により大きく変わります。
「タイアップ広告の料金相場=想定PV数×単価」
そこで本章では、特にタイアップ広告の料金を左右する3つのポイントを解説します。
- 掲載サイトのブランド力・影響力
- ユーザー層の購買力・エンゲージメント
- 記事広告の種類
タイアップ広告の出稿を検討している方は、チェックしてみてください。
①掲載サイトのブランド力・影響力
メディア自体に多くの読者やフォロワーがついており、信頼性や影響力が高い場合、その分だけ広告費も高くなる傾向があります。
誰もが知る大手Webメディアや新聞社系サイト、有名インフルエンサーとのタイアップなどは、1本あたりの掲載料金が数十万円から百万円を超えることも珍しくありません。
例えば、文春オンラインのような大手Webメディアのオリジナルタイアップの料金は、200万円となっています。
かなり知名度の高い媒体では、諸々のオプションを追加すると1,000万円を超えるケースがあります。
気軽に出稿できる広告ではありませんが、1つの媒体に対して複数のタイアップ広告を依頼すると掲載料金が安くなることもあるため、積極的に検討しましょう。
②ユーザー層の購買力
メディアの読者層・視聴者層の購買力やエンゲージメントの高さも、広告費に影響を与えます。
年収層や購買傾向が明確なメディアほど広告効果が見込めるため、広告単価も高く設定されがちです。
例えば、不動産投資・生命保険・証券などを扱う富裕層向けライフスタイルメディアや、購入意欲の高い読者を多く持つジャンル特化型メディアがあげられます。
こうした商材に最適な富裕層向けメディアでは、1PV当たり120円前後まで単価が高騰しますが、少数でも反響率が高くなるため、高単価でも出稿する価値があるとされています。
また、コメント・シェアなどユーザーのエンゲージメントが活発な媒体も同様です。
どのようなユーザーに届くかは料金だけでなく成果にも直結するため、メディア選定時の重要な判断材料です。
③記事広告の種類
記事広告の制作方式も、最終的な料金に大きく影響します。
例えば、媒体社が記事制作・編集・取材まで請け負う「フル制作型」は、人件費や工程が増える分、料金がかさみます。
一方、広告主が原稿を作成して持ち込む「記事持ち込み型」は比較的低コストです。
また、動画タイアップや複数メディアへの同時掲載などは、静止画とテキストのみの一般的な記事よりも、制作・運用コストが高くなります。
さらに、記事の二次利用やSNS連携オプションの有無によっても金額は変動します。どの形式を選ぶか、目的・予算・社内リソースなどを総合的に見て、慎重に判断しましょう。
なお、以下の記事では紙媒体やSNSを組み合わせる方法などについて解説します。
効果的なタイアップ広告を作る4つのコツ

効果的なタイアップ広告を作る際は、以下のコツを意識しましょう。
- ターゲットを絞り込む
- ベネフィットをタイトルに盛り込む
- 説得力のある数字を使う
- 図表や画像でわかりやすく表現する
それぞれのコツについて、順番に解説します。
ターゲットを絞り込む
タイアップ広告に限らず、より効果的な広告を制作するにはターゲットを絞り込むことが重要です。
ターゲットを絞り込む際は、以下の条件を設定しましょう。
- 年齢層
- 性別
- 家族構成
- 勤務形態
- 居住地域
- 趣味
- 利用する時間帯
上記の条件でターゲットを絞り込めば、具体的なペルソナを抽出できます。
さらに、ターゲットの関心があるジャンルに合わせてメディアを選びましょう。
例えば、以下のようにジャンルを分けて考えると、適切なメディアを選定しやすくなります。
- ファッション
- グルメ
- 投資
- ビジネス
- 子育てなど
ターゲットと媒体のジャンルを合わせることで、タイアップ広告の効果はより高まります。
以下の記事では、広告の種類を年代・ターゲット別に分けて紹介しています。こちらも参考にしてみてください。
ベネフィットをタイトルに盛り込む
タイアップ広告のタイトルには、ベネフィットを盛り込みましょう。
マーケティングにおいて、ベネフィットは顧客が商品やサービスから得られる利益を意味します。ベネフィットが明確なタイトルであれば、ユーザーが広告に興味を持ちやすくなります。
以下のようなタイトルは、読者に届きやすく効果が高いといえるでしょう。
- ユーザーの悩みや課題を明記する:「~する方法」「~のテクニック」「~に役立つ」
- 得られる情報を明示する:「~のポイント」「~のメリット・デメリット」「~の最新情報」
- ターゲットを明確にする:「~の初心者」「~の上級者向け」「~がしたい人必見」
ベネフィットを明確にすれば、記事の内容が伝わり、より多くのユーザーを引きつけられます。
ただし、インパクトを優先するあまり、過剰にメリットを強調するようなタイトルは、かえってユーザーに敬遠されます。
加えて、商品・サービスやメディアの信頼を損なうような事態にもなりかねません。
ベネフィットは、「商品・サービスの最大の魅力」「記事や広告で伝えたいこと」に集約されます。
ユーザーにもっとも伝えたいことをタイトルに反映させる程度にしましょう。
説得力のある数字を使う
広告に説得力のある数字を使えば、商品・サービスの信頼を獲得しやすくなります。
キャンペーンで得られるユーザーのメリットや、商品・サービスの効果は、以下のように具体的な数字で表現しましょう。
- キャンペーンの効果:「40%OFF」「1,500円お得」「ポイント10%還元」
- 商品・サービスを利用することで得られる効果:「10日間で2kgマイナス」「10%のコストカット」
- タイアップ広告に掲載されている情報量:「おすすめ商品10選」「5つのメリット」
具体的な数値は広告の効果を補強し、ベネフィットのイメージをより具体化する上で役立ちます。
図表や画像でわかりやすく表現する
図表や画像を使えば、よりわかりやすいタイアップ広告を制作できます。
商品の全体像・使用場面や、サービスを利用した際の効果を示す図表などがあれば、ベネフィットの視覚化が可能です。
また、掲載されている情報も伝わりやすくなるため、ユーザーの信頼度も向上します。
特に、具体的な数字を掲載する際は、図表や画像を使った方が分かりやすくなり、最後まで広告に目を通してもらえます。
なお、タイアップ広告を制作する際は、アイキャッチ画像にもこだわりましょう。すぐに記事のテーマがわかるアイキャッチ画像を設定すれば、ユーザーの目に留まりやすくなります。
タイアップ広告を活かして認知拡大・売上アップを実現しよう

タイアップ広告は、信頼されているメディアを通じて、自然な形で商品やサービスを伝えられる手法です。広告感が薄いため、読者の共感を得やすいのが大きなメリットです。
ただし、広告の成功には戦略が欠かせません。
「誰に届けたいのか」「どんな行動を促したいのか」といった目的を明確にし、記事の設計や導線を考える必要があります。
自社の課題やフェーズに合わせて、タイアップ広告を上手に活用していきましょう。
また弊社では、紙媒体広告の出稿をご検討の方に「紙媒体広告の戦略本Vol.2」を紹介しています。
詳しく知りたい方はぜひバナーをクリックして、資料をダウンロードしてください。















コメントを残す