習い事チラシ作成術!基本知識や反応率を上げる7つの秘訣、作成費用まで解説

インターネットでの集客が主流の今、チラシでの宣伝に意味があるのかと疑問に感じる方も少なくありません。

そんな中でも、地域に根差した習い事にとって、チラシは依然として強力な集客ツールです。

見栄えや文章によっては、チラシを見て体験に来たという嬉しい声をもらえるでしょう。でも、ただ作るだけでは効果は期待できません。

そこでこの記事では、習い事チラシ作成の基本から実践的なデザインアイデアや作成・配布の方法まで、疑問に答えます。

この記事を読み、あなたの教室にぴったりなチラシを作りましょう。

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【習い事チラシ】デザインの基本知識

チラシのデザインには、押さえておくべき以下のような基礎があります。

  • チラシデザインの3原則
  • 子どもの興味を惹きつける色の選び方
  • 効果的な写真やイラスト選びのポイント

まずは基礎をしっかりと身につけましょう。

チラシデザインの3原則

習い事チラシを効果的にするには、以下の3つの基本原則を押さえることが重要です。

  1. 目的をはっきりさせること
  2. 情報の整理
  3. 視線の流れを意識すること

まず、誰に何を伝えたいのか目的をはっきりさせ、体験申込や問い合わせなど具体的な行動につながるゴールを設定します。次に、伝える情報は優先順位をつけて整理し、詰め込みすぎず余白を活かした見やすいレイアウトを意識しましょう。

視線の流れを考えた配置も重要です。人は左上から右下に読む「Zの法則」に従うため、その流れに沿って情報を配置すると、自然に内容が伝わりやすくなります。

子どもの興味を惹きつける色の選び方

子どもたちは明るく鮮やかな色を好む傾向があります。黄色やオレンジ、赤の暖色系は元気、楽しさといった印象を与えます。

教室の雰囲気や知らせたいイメージに色を合わせましょう。ただし、たくさんの色を使いすぎると、見づらくなる原因になります。色数を絞り、全体のバランスを取ることが重要です。ベースは3色にまとめるとよいでしょう。

目立たせたいキャンペーン情報や連絡先にアクセントカラーを加えると、視線を集めやすくなります。

効果的な写真やイラスト選びのポイント

文字だけでは伝わりきらない情景や楽しさを持ってもらうには、写真やイラストが役立ちます

より親しみやすさを出したい場合は、イラストを活用するのが効果的です。ただし、イラストのタッチ・テイストを統一するのを意識してください。

写真を使う際に、最も注意したいのが画質です。撮影した写真をそのまま使うと、印刷時に画像が荒れてしまい、残念な仕上がりになりかねません。

できるだけ明るい場所で高画質に撮影・作成された素材を選びましょう。

なお、集客用のチラシの作り方を詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

集客チラシの作り方を解説!注意点や効果のあるデザインや事例も紹介

習い事チラシの反応率を上げる7つの秘訣

ここからは、習い事チラシの反応率を上げる7つの秘訣についてわかりやすく解説します。

  1. ターゲットを明確にする
  2. 教室や習い事の情報をわかりやすく伝える
  3. 子どもの目を引く言葉を使う
  4. 特典やキャンペーンなどでお得感を演出する
  5. QRコードを活用する
  6. ターゲット層に合わせた配布戦略を行う
  7. チラシの反応を分析・改善する

ターゲットを明確にする

漠然とした対象にアピールしても、伝わるイメージが弱くなってしまいます。

例えば「小学校低学年で、初めて英語に触れるお子さん」「運動が苦手だけど、体を動かす楽しさを知ってほしい子どもの保護者」を想定します。

年齢、興味、悩みを深堀りし、ペルソナを設定しましょう。ターゲットが明確になればその人物がどんな言葉に関心を持ち、どんな情報を求めているか見えてきます。

教室や習い事の情報をわかりやすく伝える

興味を持った相手が次に知りたいのは、どんな教室なのかという詳細です。

情報が不足してわかりにくいと、せっかくの興味も薄れていきます。下記の必須情報は、漏れなく記載しましょう。

  • 教室名
  • 連絡先
  • 所在地
  • レッスン内容
  • 時間
  • 料金

さらに、教室独自の強みを明確に発信すると良いでしょう。その際、専門用語や難しい言葉は避け、誰でも理解できる言葉で説明してください。

子どもの目を引く言葉を使う

チラシの見栄えやタイトルは大人向けに整えがちですが、子ども自身が見ることも忘れてはいけません。

子どもの探求心や冒険心を刺激する言葉や、レッスンが楽しいものであることをストレートに公表すると好印象です。

「ぐんぐん伸びる!」「ワクワクがいっぱい!」のような擬音も、子どもたちにイメージしやすく、楽しそうな雰囲気を感じさせます。

特典やキャンペーンなどでお得感を演出する

人は限定やお得という言葉に弱いものです。チラシを見て興味を持った方の背中を押す、魅力的な特典を用意しましょう。詳細でわかりやすいキャンペーンの例は、次のとおりです。。

  • 「無料体験レッスン受付中!」
  • 「今なら入会金半額!」
  • 「お友達紹介で図書カードプレゼント!」

期限や人数制限を設けることで、今すぐ行動しないと損になる気持ちを引き出せます。

せっかくの特典も目立たなければ意味がないため、アクセントカラーを使ったり、枠で囲ったりして、特典が目に留まるよう細工しましょう。

QRコードを活用する

チラシに入れられる文字数には限りがあるため、QRコードを活用しましょう。QRコードはチラシとWebをつなぐ役割を果たします。

例えば、体験レッスンの申し込みに直接リンクさせると、今すぐ申し込みたい候補者が流れるよう行動を後押しできます。

教室のウェブサイトやSNSアカウント、レッスンの様子が分かる動画など、目的に応じたリンク先を指定しておくのもおすすめです。

登録先や得点の近くに配置し、行動を促しましょう。

ターゲット層に合わせた配布戦略を行う

どんなに素晴らしいチラシを作っても、見てもらえなければ意味がありません。ターゲット層がどこにいて、どんな方法で届ければよいか考えましょう。

配布の種類は、特定のエリアの家庭に自ら配布するポスティング、新聞を読む層に向けた新聞折込、イベント会場で直接渡す手配りがあります。

さらに、いつ配布するかも重要です。夏休み・冬休みといった長期休暇の前は、新しい習い事を検討する時期といわれています。

こうしたタイミングに合わせて配布することで、より多くの人の目に留まり、候補に入れてもらいやすくなるでしょう。

チラシの反応を分析・改善する

チラシを配布したら、チラシがどれくらいの効果があったのかをきちんと把握し、改善につなげていきます問い合わせ時に何を見て連絡しましたかと尋ねたり、QRコードのアクセス数を計測したりと、できる範囲で効果を測定しましょう。

問い合わせが少なかった場合は、原因を分析します。デザインが悪かったのか、配布エリアが適切でなかったのかを吟味してください。

計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Action)のPDCAサイクルを回せば、チラシの反応率は着実に向上していくはずです。

【目的別】子ども向け習い事チラシのアイデア集

ここでは、代表的な子ども向けの習い事ごとのヒントとなるアイデアを5つご紹介します。

  1. 学習塾
  2. 音楽教室
  3. ダンススクール
  4. スイミングスクール
  5. プログラミング教室

学習塾

保護者が最も注目するのは、志望校合格といった成果でしょう。しかし、それだけをアピールしても、他の塾との差別化は図れません。そこで重要になるのが、どんな学び方ができるかを示すことです。

指導法や環境の特色を告知すれば、自分たちに合った塾かどうかを判断しやすくなります。合格実績や成績アップの事例を載せる際は、正確な数字やストーリーを示すと信頼性が増します。

ただし、個人情報を取り扱う際には事前に許可を取って載せるようにしましょう。適切なキャッチコピーをいれて、学びへの期待感を高めましょう。

音楽教室

音楽教室のチラシでは、技術が習得できるだけでなく、音楽を通して得られる感性や楽しさを知らせましょう「憧れの曲が弾けるように!」といった言葉で、音楽から学べる素敵な体験や価値をイメージするのがコツです。

楽しそうに楽器を演奏している子どもの写真や発表会の華やかな写真は、教室の明るい雰囲気を伝え、保護者の不安を和らげる効果があります。また、講師の専門性や人柄を伝えると、信頼感や親近感も得られるでしょう。

ダンススクール

ダンススクールのチラシは、体を動かす楽しさや、自己表現の喜びを前面に押し出すとよいでしょう。生き生きとした表情で踊っている写真や発表会のステージ写真で、エネルギッシュなムードが伝わります。

レッスンの様子などを収めた動画へ誘導するQRコードを掲載するのも良い案でしょう。ダンスを通してリズム感が身につく、表現力が育つといったメリットを添えることで期待度が増します。

基礎から教える、といった初心者向けの表現で、初めてダンスに挑戦する子どもの心理的なハードルを下げる配慮も大切です。

スイミングスクール

単に泳げるようになるだけを主張するのではなく、保護者が重視する他の価値も合わせて付け足すと印象がよいでしょう。泳げる技術の習得はもちろんですが、体力の向上や安全といった側面も、保護者にとって関心が重要です。

25m泳げる、といった成長や達成の喜びを告げることで、本人のやる気を刺激できます。また、施設の管理体制をしっかりアナウンスして、信頼を得るようにしましょう。

対象年齢やレベルに応じたクラス設定を載せておくと、加入を検討しやすくなります。

プログラミング教室

プログラミング教室は、子どもの思考力が身に付くのが魅力です。プログラミングを学ぶことの意義や将来性を見据えると、期待感を高められます。

プログラミング教室のチラシは、どんなことを学べるのか具体的に示すことが重要です。「ブロックを組み合わせる簡単な操作からスタート」といった、具体的な内容を記載することで、興味を持たれやすくなります。

保護者が抱きがちな疑問に先回りして答える、Q&Aコーナーをチラシに設けるのも有効です。

どういったクリエイティブを作成すればいいのかわからない方は、こちらの記事を参考にしてください。

広告クリエイティブのデザイン8つのコツ!参考サイトも紹介

【初心者向け】無料テンプレートで簡単デザイン

チラシのデザインに時間をかけるのは大変です。そんなとき、ノウハウや経験がなくても、無料テンプレートならプロ並みのチラシを作成できます。

ここでは、役立つ無料テンプレートの選び方・カスタマイズ手法について解説します。

無料テンプレートとは

無料テンプレートとは、あらかじめデザイナーが作成したチラシデザインのひな形です。文字や写真を差し替えて、オリジナルのチラシが完成するように作られています。

中には、子ども向けの可愛らしいデザインから、少し大人っぽいスタイリッシュなデザインまでテイストが切り替えできます。学習塾向け、音楽教室向けのようにジャンルに特化したものもあるので探す手間がかかりません。

テンプレートは、ソフトをインストールする手間がかからない、ブラウザ上で操作できるものを選びましょう。直感的に操作できると簡単に使い慣れます。

テンプレートを選ぶときのポイント

目当てのデザインを選ぶには、3つ注意したい点があります

1つ目は、教室のイメージに合っているかです。元気いっぱいの体操教室なら明るくポップなデザイン、落ち着いた空気の書道なら和風でシンプルなデザインを意識すると認知されやすくなります。

2つ目はカスタマイズのしやすさです。テーマとするカラーや挿し色を調整できるか確認しておきましょう。テンプレートをそのまま使うのではなく、少し手を加えることで、オリジナリティのあるチラシになります。

3つ目は商用利用が可能か調べておくことです。無料テンプレートを利用する際には、必ず利用規約を見ておきましょう。クレジット表記が必要なケースもあるので、注意深くチェックしてください。

テンプレートを使った簡単カスタマイズ

テンプレートを選んだら、自分たちの教室に関する情報に入れ替えていきます。まずは、あらかじめ入っている写真やイラストを、オリジナルの写真やイラストに入れ替えます。

次に、教室の説明、連絡先などの必須となる情報を入力します。文字数も長すぎず、難しすぎない簡潔で読みやすい文章を打ち込みましょう。

最後は、教室のロゴの色やイメージカラーに合わせて調整を加えます。色を統一していくと教室の様子が一目で受け入れやすくなります。ただし、色を多用するとデザインのバランスが崩れて、イメージが入ってきません。なるべく、3色以内に絞るようにしましょう。

なお、チラシのテンプレートを知りたい方は、以下の記事を参照してください。

体験会などのイベントチラシのデザイン・作り方を解説!テンプレートもご紹介

学校にチラシの配布を依頼する3ステップ

学校は公的な教育機関であり、どんなチラシでも自由に配布できるわけではありません。

ここでは、学校にチラシの配布を依頼する際のステップを説明します。

  1. 学校と周知文書等の取り扱いについて協議を行う
  2. チラシを印刷・送付する
  3. PTAと連携し効果を最大化させる

学校と周知文書等の取り扱いについて協議を行う

まずは配布を希望する学校に直接アポを取りましょう。いきなりチラシを持っていくのではなく、事前に学校側の意向を確認し、許可を得る必要があります。

学校の窓口に電話をかけ、チラシ配布についてご相談したい件があると丁寧に切り出してみましょう。担当の先生や地域担当の先生につながるため、可能であれば事前にアポを取って直接お話に伺うのが最も丁寧です。

教育委員会の方針や、学校長の判断によって断られることも十分ありえます。断られても当然という気持ちで、謙虚にお願いしましょう。

チラシを印刷・送付する

無事に配布の許可が得られたら、チラシを印刷し、送付の作業を進めます。その際は学校側の手間をできるだけ省くように心掛けましょう。指示された内容を正確に守ることが、信頼に直結します。

そして配布する対象、発行する部数を正確に把握することも重要です。予備も含めて少し多めに用意しておくと、万が一にも対応できます。

チラシをいつまでに、どう学校へ届けたらよいかをチェックして期日を厳守します。忙しい時期は避けるなど、学校側の都合も忘れてはいけません。

PTAと連携し効果を最大化させる

PTAは保護者が主体する組織のことであり、学校とは違った形で協力してもらえる場合があります。PTAが独自に発行している広報誌やWebサイト、保護者向けの情報網で教室を紹介してもらえないかお願いしてみてください。学校によっては、PTAが主催するイベントでチラシを置かせてもらえる機会もあるでしょう。

PTAへの相談は、学校の先生ではなく、PTAの役員への直談判になります。誰に報告すればよいか不明なら、学校に尋ねるのが確実です。

習い事チラシの作成費用

チラシ作成にかかる費用は、大きく分けて「印刷費用」「配布費用」「デザイン費用」の3つがあります。

ここでは、それぞれの費用の目安や、コストを抑えるためのポイントについて見ていきます。

  • 印刷費用の相場
  • 配布方法別の費用
  • デザイン外注費用の目安

印刷費用の相場

チラシを印刷する方法は以下のとおりです。

  • 自宅や教室のプリンターで印刷
  • コンビニのマルチコピー機を利用
  • ネット印刷や地域の印刷会社に発注

自宅や教室のプリンターなら、必要な枚数だけすぐに印刷できます。費用の目安は、インク代と用紙代でA4カラー1枚あたり数円から十数円が相場です。

コンビニのマルチコピー機では少量からでも手軽に、高い品質の印刷ができる点が強みです。A4カラー1枚あたり数十円が相場です。

ネット印刷や印刷会社への依頼は、大量に印刷すればするほど1枚あたりの単価が安くなります。高い品質が期待でき、用紙の種類や折り加工などのオプションも選べます。

配布方法別の費用

チラシをターゲットに届けるための配布にも、それぞれ費用がかかりますポスティングには、自分たちで配布する、または業者にお願いする手段があります。セルフで配布すれば費用はかかりませんが、時間と労力がいります。配布エリアや時間をコントロールできるメリットがあります。

ポスティング業者に依頼する場合、配布エリア、チラシのサイズなどによって料金が変わります。費用は1枚あたり3円から10円程度で、発行する部数の最低ラインを設けている業者が多いです。

新聞折込なら、購読している層にアプローチできます。販売店に問い合わせて、配布エリアや部数、新聞の種類によって料金が決まり、1枚あたり3円から5円程度です。

デザイン外注費用の目安

フリーランスのデザイナーは、クラウドソーシングサイトや個人のサイトで探せます。A4片面のデザインなら数千円から数万円が相場です。

デザイン制作会社に頼めば、クオリティの高いデザインが望めます。ただし費用は高く、細かな要望で作成するとA4片面で数万円から十数万円します。

ネット印刷会社の中には、印刷とセットでデザイン制作サービスを提供しているところもあります。比較的リーズナブルな価格ですが、デザインは多くありません。

費用を抑えるコツは、一度無料テンプレートを活用し、デザインしてみることです。そこから外注を考えても遅くはありません。

ポスティング費用について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

チラシのポスティング費用は節約できる!押さえるポイントを解説

まとめ:魅力的な習い事チラシを作成して生徒を増やそう!

魅力的なチラシを作成するためには、まずデザインの3原則への意識が土台となります。誰に届けたいのかを明確にし、色使いや情景を伝えるイラストを選ぶといいでしょう。

無料テンプレートを駆使したり、配布を工夫したりすることで、コストを抑えて集客を目指せます。最初から100点満点の完璧なチラシを作るのは難しいため、反応をしっかりと分析し、改善を繰り返すことが重要です。

PDCAサイクルを回しチラシを育てるという視点は、結果的に教室を活性化させますこの記事でご紹介したポイントを参考に、ぜひ魅力ある習い事のチラシ作りに役立ててください。