薬局広告とは?7つの種類や運用における3つのポイントを解説

薬局やドラッグストアは、薬だけでなく生活用品や食材まで幅広く扱っており、地域の多くの消費者が頻繁に利用します。

薬局やドラッグスストアでは、この消費者向けにさまざまな広告が掲示され、情報発信に利用されています。

健康に対する意識が高まる中で、薬局広告を積極的に活用したいと考える広告担当者の方もいるのではないでしょうか。

この記事では、薬局広告の種類やメリット・デメリット、そして成功するための出稿ポイントを詳しく紹介します。

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薬局広告とは

薬局広告とは、調剤薬局やドラッグストアの店内に掲示される広告のことです。

近年の大型ドラッグストアチェーンでは、薬だけでなく家庭用品・化粧品・食品・飲料など多様な商品を扱っており、これらの商材を扱う企業が広告主となっています。

薬局やドラッグストアに来店している消費者は、健康に対する意識が高く購入意欲も高いため、多くの企業がターゲットとしている層の人たちです。

また、来店頻度も高く、効果的にプロモーションを行えば大きな成果が見込めます。

こうしたことから、薬局やドラッグストアでは積極的に広告が展開されています。

薬局広告の種類7つ

薬局広告では、下記の7つの媒体が主に利用されています。

  • フリーペーパー
  • ポスター、のぼり
  • POP広告・商品什器
  • デジタルサイネージ
  • サンプリング
  • 薬袋の裏側
  • レジ袋封入

それぞれ解説します。

フリーペーパー

大手ドラッグストアチェーンでは、来店者向けのフリーペーパーを発行しているケースがあります。

薬局・ドラッグストアで配布されるフリーペーパーへの広告出稿は、ターゲット層に直接アプローチできる効果的な手段です。

特に健康志向や美容に関心のある顧客が多く訪れるため、健康食品や化粧品、医薬品などの広告には最適です。

また、フリーペーパーは保存性が高く、家庭内で繰り返し読まれることが多いため、長期間にわたり広告効果を期待できます。

地域密着型の広告媒体として、顧客との信頼関係を築くうえでも有効です。

フリーペーパーの広告費用については「フリーペーパーの広告費について【掲載の仕方や費用を徹底解説】」をご参照ください。

ポスター・のぼり

薬局やドラッグストアでのポスター掲示と店頭ののぼり設置は、効果的なプロモーション方法です。

店内の目立つ場所にポスターを掲示すると、来店客に対して新商品の情報やお得な情報を視覚的にアピールできます。

特にレジ周辺や入口付近に設置すると、顧客の目に留まりやすくなり効果的です。

また、店頭にのぼりを設置して通行人の注意を引き、店内に誘導する効果があります。

のぼりは風に揺れて動きがあり、視線を引きやすいのが特徴です。

特別なキャンペーンを実施する際などに活用するとより高い効果が見込めるでしょう。

POP広告・商品什器

薬局やドラッグストアでの商品棚に設置するPOP広告や専用什器の利用は、顧客の購買につなげる有効な手法です。

POP広告は、商品の特徴や効能をわかりやすく伝えて、購買意欲を引き出します。

近年では小型モニターを陳列棚に設置して、動画配信をする店舗も増えています。

商品の使用方法やメリットを視覚と音声で伝えることで、興味を引きやすく効果的です。

特定の商品専用の什器は、他の商品と区別して目立たせて顧客の注目を集めます。

デジタルサイネージ

多くの薬局やドラッグストアで、店内にデジタルサイネージを設置しています。

デジタルサイネージとは、商業施設や駅などさまざまな場所に設置される映像表示システムのことです。

デジタルサイネージを活用して、新商品やプロモーション情報を動画を用いて発信し購買意欲を刺激します。

デジタルサイネージはコンテンツの変更が容易なうえに多店舗に一斉配信できるため、期間限定のセールやイベントに合わせて即座に広告展開する、といった活用の仕方が効果的です。

サイネージ広告の効果については「サイネージ広告の効果とは?活用例や効果を高めるポイントも解説」を参照してください。

サンプリング

店頭で顧客に試供品を提供して体験してもらうサンプリングは、その効果や使い心地を実感でき、購入意欲を高める広告手法です。

特に新商品や特定のキャンペーン商品を試供品として提供して商品の認知度を高め、さらに口コミ効果も期待できます。

また、サンプリングは、直接顧客の反応を観察しフィードバックを得られる良い機会となり得ます。

商品の改善やマーケティング戦略の見直しにも役立つ情報が得られる可能性があり、メリットは多いです。

薬袋の裏側

薬局やドラッグストアの薬袋の裏側を利用した広告展開は、健康志向の高い顧客に対して信頼感を活かした効果的な手法です。

薬袋は医療機関や薬局からの信頼を背景にしているため、受け入れられやすいのが特徴です。

薬袋の裏側の限られたスペースを活用して、ターゲット顧客に対して効率的に情報を伝え、購買意欲を高める効果が期待できます。

レジ袋封入

レジ会計の際に、購入した商品と一緒にレジ袋にチラシを封入することで、顧客に直接広告を届けられます。

チラシには、新商品の情報や特別セール・クーポンなどを掲載すると、顧客の興味を引き次回来店したときの購買につながります。

レジ袋封入は広告が確実に手元に届くため高い訴求効果がある、シンプルながら強力な広告手法です。

薬局広告を出稿する主な業界

薬局やドラッグストアでは、薬だけでなくさまざまな商品を扱っています。

また、健康に役立つ商品が多いイメージがあることから、広告の出稿主は健康関係をはじめとして幅広い業界に渡るのが特徴です。

主に、以下のような業界企業が広告を出稿しています。

  • 健康食品
  • 化粧品
  • 家庭用品
  • 食品、飲料
  • 飲食チェーン店
  • フィットネスクラブ
  • 官公庁 など

薬局広告のメリット4つ

薬局広告には、下記の4つのメリットがあります。

  • ターゲットが絞り込める
  • 信頼感がある
  • 目にする機会が多い
  • その場で手にする可能性がある

それぞれ確認しましょう。

ターゲットが絞り込める

薬局広告のメリットの一つは、ターゲットを絞り込める点です。

薬局を訪れる顧客の多くは、健康や美容に対する関心が高くニーズが明確であるため、広告の効果が高いです。

また、店内の特定エリアに広告を設置すると、さらにターゲットを絞り込めます。

例えば、ダイエット関連商品の棚に広告を配置すれば、ダイエットに関心のある顧客に直接訴求できます。

また、薬局は地域密着型のビジネスであるため、地域特性に絞った広告展開も可能です。

信頼感がある

薬局やドラッグストアには薬剤師や登録販売者が在籍しており、専門家として顧客の健康をサポートするサービスを行っていることから、安心感があります。

そのため、薬局やドラッグストアで展開される薬局広告にも、自然と信頼感が加わります。

消費者は、薬局で提供される商品の品質や効果に対する信頼を持ちやすいです。

また、大手チェーンのドラッグストアは、テレビCMなどでブランド力を持っており、消費者は信頼して情報を受け取っています。

目にする機会が多い

薬局やドラッグストアは、日常生活で頻繁に利用されるため、広告が目に触れる機会が多いです。

生活必需品や医薬品・健康関連商品を取り扱っているため来店頻度も高く、消費者にとって身近な存在です。

また、処方薬の調剤や健康相談などで滞在時間が長くなることが多いため、店内広告やポスターなどに目を向ける時間も増えます。

そのため、消費者に対する広告の接触回数が自然と増え、効果的に情報が伝えられます。

その場で手に取る可能性がある

薬局広告を見て、その場で手に取る可能性が高いことも、薬局広告の大きなメリットです。

薬局やドラッグストアに訪れる顧客は、生活必需品や医薬品を購入する目的で来店するため、広告を目にした瞬間に購買意欲が刺激されやすいです。

陳列された商品のPOPや専用什器の広告を見て手に取る人は多く、その場で興味を持ち、商品を手に取り購入する可能性が高まります。

薬局広告のデメリット2つ

薬局広告には、下記の2つのデメリットがあります。

  • 広告規制がある
  • 掲載にコストがかかる

メリットとあわせてそれぞれ把握しましょう。

広告規制がある

薬局広告は広告規制が厳しく、医薬品や健康食品に関する広告には多くの制約があります。

特定の言葉や表現方法が制限されるため、適切な表現を選ぶ必要があります。

特に、「効能効果」や「治癒」などの誇大表現は禁じられており、うっかり使ってしまわないよう細心の注意を払わなければなりません。

さらに、広告の掲載基準も設定されており、一定の基準を満たさない企業は広告を掲載できません。

そのため、出稿する広告の内容は入念に確認するのが重要です。

掲載にコストがかかる

薬局広告には掲載費用がかかり、そのコストの高さがデメリットの一つです。

特に、大型チェーンの薬局やドラッグストアで広告を展開する場合、広告スペースの確保や目立つ場所に掲載するための費用がかさみます。

また、大手チェーンでは多くの店舗を持つため、全国的に広告を展開するにはさらに多くの広告費が必要です。

薬局・ドラッグストアの広告掲載料金例

ここでは、実際に薬局・ドラッグストアに広告掲載する場合の費用例を紹介します。

ここで紹介している広告掲載料の他に、制作費が別途かかります。

ウェルシア薬局 店頭サイネージ(全国エリア)

全国に約1,700店舗を展開しているウェルシア薬局の、店頭サイネージ広告の掲載料です。

配信プラン2週間1カ月
6秒尺(配信単価 0.9円)150万円300万円
15秒尺(配信単価 1.8円)300万円600万円

全国一斉に配信できる他、エリアを絞ったり期間を変えて発信したりもできます。

クリエイト薬局 店頭サイネージ(全国エリア)

横浜に本社があるクリエイト薬局は、関東エリアを中心として600店舗以上を展開しています。

店頭のサイネージ広告を積極的に活用しています。

配信プラン2週間1カ月
6秒尺(配信単価 0.9円)50万円100万円
15秒尺(配信単価 1.8円)100万円200万円

店頭に設置したサイネージで発信する広告の参考費用です。

ドラッグストア向けフリーペーパー

ドラッグストアチェーンが発行しているフリーペーパーの広告掲載料金です。

健康に関するテーマを掲げ、季刊で15万部発行しています。

掲載プラン料金
記事体2ページ見開き105万円~
表4(裏表紙)70万円
表3(裏表紙の内側)60万円

店内設置のラックに入れてあり、自由に手に取れるようになっています。

薬局広告を効果的に運用するポイント3つ

薬局広告を効果的に運用するには、下記の3つのポイントがあります。

  • 立地エリアの特性を理解する
  • 商品と一緒に手渡しするのが効果的
  • 待ち時間を有効に利用する

それぞれのポイントについて解説します。

立地エリアの特性を理解する

薬局広告を効果的に運用するためには、立地エリアの特性を十分に理解しておく必要があります。

広告展開するエリアの人口構成や生活スタイルを把握し、ターゲットとする顧客層に合わせた広告戦略が求められます。

例えば、ファミリー層が多いエリア・学生が多いエリア・ビジネスパーソンが多いエリアでは、それぞれニーズが異なるため、広告に対する反応も大きく異なるでしょう。

立地エリアの特性を理解することで、ターゲット層に合わせた広告を展開し、より高い広告効果を得られます。

商品と一緒に手渡しするのが効果的

薬局広告の運用において、商品と一緒に広告を手渡しするのは非常に効果的です。

商品を購入した顧客に対してレジでの会計時に広告を手渡すことで、断られる可能性が少なくなり、広告が見てもらいやすくなります。

特に、レシートやお釣りと一緒に広告を渡すと自然な流れで受け取ってもらえるため、顧客の手に確実に届きます。

待ち時間を有効に利用する

薬局広告の運用において、待ち時間を有効に利用するのが重要です。

薬局で調剤を待つ時間は病院よりも短いため、スマートフォンを見ない人も多くいます。

この短い待ち時間を活用して、調剤を待つ間に見てもらえるような動画広告を用意すると効果的です。

店内に設置したモニターで商品の紹介や健康情報を流すことで、顧客の注目を集め広告効果を高められます。

薬局広告の特徴に合わせて活用しよう

薬局広告は、健康に興味がある人に向けて訴求できる効果的な広告手法です。

何度も見てもらえる点も大きなメリットであり、薬剤師や販売員がいることで信頼感も高いため、大きな効果が期待できます。

広域で店舗展開しているドラッグストアでは、デジタルサイネージなどで積極的に発信しています。

こうした薬局広告の特徴を把握し、自社の商品やサービスに合わせて活用しましょう。

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