電車内の広告をまとめて紹介!それぞれの特徴と料金の目安を解説

日頃私たちが利用する電車の中では、多くの広告を目にするでしょう。

電車内は広告掲載にメリットの多い場所として、長年活用されてきました。

昔から電車内には昔からある中吊りポスターやドアステッカーのほか、近年ではサイネージ広告も多く見られます。

この記事では、電車内で掲載できる広告をまとめて紹介し、それぞれの特徴と料金の目安を解説します。

電車内への広告出稿を検討する際の参考にしてください。

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電車内の広告とは

電車内の広告とは、その名の通り電車内に出稿する広告のことです。

中吊り広告を中心として、ポスターやステッカーなどの広告媒体として活用されてきました。

また、最近ではドア上などにサイネージ広告を表示できるディスプレイを設置している電車が増え、画面を通じて動画などを使った広告を目にするようになりました。

電車内の広告は、毎日電車を通勤・通学で利用している社会人や学生などに向けて発信されています。

2022年に株式会社メトロアドエージェンシーが行った調査では、電車内の広告を「暇つぶしになる」「予期せぬ情報に出会える」とポジティブに回答した方が半数以上になりました。

参考:広告メディアに関するイメージ調査|部式会社メトロアドエージェンシー

電車広告はテレビやインターネットに次いで接触回数が多いといわれており、多くの企業が、新商品の発売や販売促進のキャンペーンを告知する媒体として利用しています。

電車広告の効果的な掲出方法については「電車広告の費用対効果とは?掲出場所の選定がポイント」に詳しくまとめているため、あわせて参考にしてください。

電車内の広告の種類と費用の目安

電車内では下記のような媒体に広告を出稿できます。

  • サイネージ
  • ポスター
  • その他(ドアステッカー・つり革広告)
  • 広告貸し切り電車

ここでは、それぞれの特徴や費用の目安を解説します。

サイネージ

都市部を走る電車内では、ドアの上や窓の上などにあるデジタルサイネージ(ディスプレイ)、動画広告を流しています。

サイネージ広告は、映像で訴求できるため注目を集めやすく、最後まで見てもらいやすいのが特徴です。

新しいメディアとして、各鉄道会社でも電車内のサイネージ広告に力を入れています。

電車内のサイネージ広告について、掲出場所ごとの特徴と費用の目安を確認しましょう。

ドア上

首都圏のJR主要9路線で展開しているのが、ドア上で表示されている「トレインチャンネル」です。

ニュースや天気予報などの情報とあわせて広告を発信するため、注目を集めやすいというメリットがあります。

東京メトロや他の私鉄でも車両のドア上にディスプレイを設置して、同様のサービスを提供しています。

媒体名秒数期間料金備考
JR全線セット15秒1週間480万円山手、横須賀・総武快速、中央快速、京浜東北・根岸、京葉、埼京、横浜、南武、常磐各停、中央・総武各停、ゆりかもめ
JR中央快速15秒1週間110万円
JR常磐各駅停車15秒1週間20万円
東京メトロ全線15秒1週間340万円銀座線、丸ノ内線、日比谷線、東西線、千代田線、有楽町副都心線、半蔵門線、南北線

ドア上のサイネージ用ディスプレイを搭載する列車は、年々増加しています。

窓上

山手線E235系には3面並んだサイネージが搭載され「まど上チャンネル」として発信しています。

3面連動させてインパクトのある動画の発信も可能です。

媒体名秒数期間料金
まど上チャンネルセット15秒1週間200万円

山手線のほか、横須賀・総武線快速にも搭載されています。

連結部上

山手線と横須賀線・総武線快速では、車両連結部の上にサイネージ広告のディスプレイが設置されています。

媒体名秒数期間料金
JR山手線、横須賀・総武線快速E235系ジャック1週間280万円

この画面で掲出される広告は1社のみで、繰り返し放映されます。

東京メトロのデジタルサイネージについては「東京メトロのデジタルサイネージとは?特徴やメリット・広告プラン例を解説」の記事で詳しく紹介しているため、あわせてご参照ください。

ポスター

ポスターは、電車内の広告として長年利用されてきました。

現在でも地方の電車ではポスターが主流となっています。

目の高さにあるので自然に目に入りやすく、受け入れられやすい広告です。

電車内のポスター広告について、掲出場所ごとの特徴と費用の目安を紹介します。

中吊りポスター

中吊りポスターは、もっとも利用されている電車内の広告です。

B3サイズが基本となりますが、横に2枚つなげたワイドタイプの出稿も可能です。

注目率も高く、しっかり読んでもらいやすいのが特徴です。

媒体名期間枚数料金
JR山手線1週間800枚199万円
JR中央線快速1週間850枚85万円
東京メトロ全線1週間9900枚600万円

新商品の認知やキャンペーンの告知、イベントのお知らせなどによく利用されています。

窓上ポスター

窓上のポスター掲示は1か月単位となっているため、長期掲載での刷り込み効果が狙えます。

B3サイズが基本ですが、連結してワイド掲載も可能です。

媒体名期間枚数料金
JR京浜東北線・根岸線1カ月1200枚140万円
JR中央線快速1カ月850枚165万円
東京メトロ全線1カ月3300枚908万円

料金設定も比較的安価で、利用しやすいでしょう。

ドア横ポスター

ドアの横のエリアは、電車内でも人が集まりやすい場所です。

ドア横のポスターは、目の高さに合わせて掲示するため注目率が高くなります。

媒体名期間枚数料金
JR 4面セット戸袋4面(対面)1週間4万枚2000万円
東京メトロ銀座線 2枚セット1週間400枚120万円
東京メトロ銀座線 4枚セット1週間800枚200万円

B3サイズのポスターを基本とし、車両内に2枚~4枚のセットで掲示可能です。

その他

電車内では、ポスター以外にもドアステッカーやつり革広告などが利用できます。

ドアステッカー

ドアガラスやドア横の戸袋に広告ステッカーを貼り付ける手法もあります。

媒体名期間枚数料金
JR首都圏全線 ドアガラス 16.5cm×20cm1カ月1万600枚900万円
東京メトロ全線 戸袋 16.5cm×20cm1カ月2800枚500万円

1社独立で掲示されることが多く、視認性に優れています。

つり革広告

つり革広告は、乗客の手元に掲出され、視認性は抜群です。

電車1編成すべての車両のつり革に取り付けるため、非常にインパクトがあります。

媒体名期間枚数料金
JR山手線 アドストラップ28日間1編成 1900枚130万円
東京メトロ銀座線 つり革広告1カ月5編成 1400枚270万円

つり革に商品の形を模したものを取り付ける広告も使用できます。

広告貸し切り電車

広告貸し切り電車は、電車の車内すべての広告枠を貸し切る広告手法です。

電車1編成の車内すべての広告を貸し切るため、訴求力は絶大でしょう。

電鉄会社や路線によっては、中吊り広告のみの貸し切りも可能です。

路線名媒体期間料金備考
JR山手線 11両1編成中吊り・ドア横
映像メディア
半月1500万円映像メディア(トレインチャンネル・まど上チャンネル・サイドチャンネル)
JR中央快速線 10両1編成中吊り・まど上
ドア上・ドア横
トレインチャンネル
半月440万円
東京メトロ銀座線 6両1編成中づり
窓上
ステッカー
半月425万円

認知や販促を広げるだけでなく、話題性やイメージアップにもつながる広告手法です。

電車内の広告のメリット

電車内の広告には下記5つのメリットがあります。

  • 自然に目に入る
  • 接触率が高い
  • 路線などでターゲティングできる
  • 反復効果がある
  • 信頼性が高い

それぞれ詳しく確認しましょう。

自然に目に入る

電車内の広告は、乗車中に自然に乗客の目に入りやすいです。

自分が興味を持って見ているコンテンツを遮断して、強制的に見せられる広告ではないので、見ている側の抵抗は少ないでしょう。

電車内ではスマートフォンを見ている人も多いものの、車内では半数近くの人が広告を見ているといわれています。

接触率が高い

電車内の広告は、テレビCMに次いで接触率が高いです。

参考:駅メディアの実力|MarkeZine

通勤・通学で電車を利用している人の数は膨大で、JR新宿駅だけでも1日50万人以上の人が利用しています。

電車内では一定時間同じ場所に留まっており、その間には広告に目を向ける人が半数近くいるといわれています。

電車内の広告に、それだけ多くの人が接触していることがうかがえるでしょう。

路線などでターゲティングできる

電車の路線によって利用者層の傾向が異なるため、広告出稿の際には、商品のターゲット層を考えて路線を選択すると効果を高められます。

特に、地域密着型のビジネスの広告であれば、沿線の住民やそのエリアで働く人に向けてアピールするのが効果的です。

電車広告では、路線をうまく選択して広告効果を高められます。

反復効果がある

電車内の広告は、通勤・通学で毎日のように目にすることで、反復効果が見込めます。

接触頻度が高くなることで、認知度が高まり、商品に対する好感度も向上するでしょう。

これは「単純接触効果」といって、繰り返し接することでそのものが好きになるという人間心理による効果です。

また、毎日のように目にすることで刷り込み効果があり、商品のニーズが発生した時に広告のことを思い出す可能性が高まるでしょう。

信頼性が高い

電車に広告を出稿していると、信頼できる商品だと認識されやすいです。

電車の広告を出稿するには、厳格な審査を通過する必要があり、見る人からはその審査をパスした商品・サービスであると認識されます。

公共交通機関である電車に広告を出稿しているというだけで信頼性が高まり、問い合わせや購入につながりやすくなるでしょう。

電車内の広告のデメリット

電車内の広告には、メリットだけでなく下記のような3つのデメリットがあります。

  • 掲載までに時間がかかる
  • 差別化が難しい
  • 効果測定しにくい

それぞれについて詳しく確認しましょう。

掲載までに時間がかかる

電車内の広告の出稿の際には審査を受ける必要があるため、時間がかかります。

電車内は公共交通機関であるため、厳格な審査を受けて許可を得なければなりません。

そのため、Web広告のように企画してすぐに出稿というスピーディーな広告掲載はできません。

電車内の広告を利用する際には、綿密なスケジュールを立てて計画的に進めていきましょう。

差別化が難しい

電車内のポスターはサイズはあらかじめ決まっており、同じサイズのものが並ぶため差別化が難しくなります。

キャッチコピーやデザインなどを工夫し、他社との違いを見出して表現する必要があります。

インパクトのあるチラシの作り方については「売れるキャッチコピーでインパクトのあるチラシを作る3つの方法」の記事にまとめているため、参考にしてください。

効果測定しにくい

電車内の広告では、広告を見てどれだけの人が実際に商品を購入したのか、どれほどの集客につながったのかという効果測定が難しいです。

そのため、広告の費用対効果の分析がしにくいところがデメリットでしょう。

しかし、広告にQRコードを入れるなど工夫することで、Web経由で効果測定することは可能です。

広告を出す前と出した後の変化がわかるように、細かなデータを取れるようにしましょう。

電車内の広告のメリット・デメリットを理解して活用しよう

ここまで電車内で掲載できる広告をまとめて紹介し、それぞれの特徴と料金の目安を解説しました。

最近では、電車内でスマーフォンを見ている人が多いものの、テレビCMに次いで接触頻度が高い広告として、未だに高い存在価値があります。

特に近年では都市部を中心として鉄道各社がサイネージ広告に力を入れており、搭載する車両も増えています。

今後も電車内の広告は、通勤・通学で利用する人向けの有効な広告媒体として活用されるでしょう。

事前に電車内で掲載できる広告の種類とそれぞれの特徴を把握し、メリット・デメリットを把握したうえで活用しましょう。

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