「リーフレットとチラシってどう違うのだろう?」
「フライヤーやパンフレットにも似ているし、違いがわからない」
リーフレット・チラシ・フライヤー・パンフレットなど。
紙媒体の広告ということは、なんとなくわかるけれど、明確には説明できない方も多いのではないでしょうか。
自社商品やサービスのPRのためにリーフレットやチラシなどを使おうと考えているのであれば、ぜひ違いや特徴は知っておきたいところです。
本記事では、リーフレットやチラシなど、以下6つの紙媒体の広告について特徴や用途を詳しく解説します。
- パンフレット
- リーフレット
- チラシ
- ビラ
- フライヤー
- POP
目次
リーフレット、チラシ、フライヤー、パンフレットなど紙媒体広告の違い
紙媒体の広告には、さまざまな種類があります。
種類 | 枚数 | 折り目 | 目的 | 宣伝方法 |
リーフレット | 1枚 | あり | 商品やサービスの情報提供 | 店頭や商品の側に設置 |
チラシ | 1枚 | なし | 期間限定の広告宣伝 | 新聞折り込み・ポスティング |
フライヤー | 1枚 | なし | 期間限定の広告宣伝 | 手渡し・据え置き |
パンフレット | 2枚以上 | あり | 商品やサービスの情報提供 | 店頭、商品の側に設置 |
ビラ | 1枚 | なし | 商品やサービスの情報提供 | 掲示板など |
POP | 1枚 | なし | 購買意欲の促進 | 店鋪の周辺や店頭、商品の側に設置 |
ここでは4つのポイントに注目して、それぞれの特徴を徹底解説します。
- 紙の枚数のよる違い
- 折り目の有無のよる違い
- 用途による違い
- 情報量の違い
紙の枚数による違い
紙媒体の広告は、使用する紙の枚数によって分類できます。
使用する紙が1枚 |
|
使用する紙が2枚以上 |
|
使用する紙は1枚でも、片面印刷であれば1ページ、両面印刷であれば2ページ使えます。
またリーフレットも1枚の紙で制作しますが、折り目を入れると折面ごとに区分けされた複数ページのレイアウトが可能です。
2枚以上の紙を重ねるパンフレットは、折り目をつけ、さらに針金でつづって冊子のような形で制作します。
折り目の有無による違い
折り目のある広告や、折り目のない広告があります。
折り目なし |
|
コンパクトにするための折り目 |
|
複数の紙をとじて製本するための折り目 |
|
折り目のない広告は紙面を自由に使えるため、パッと目をひくデザインやわかりやすい表現が可能です。
リーフレットとパンフレットには折り目があります。
ただ、リーフレットはコンパクトにするため、パンフレットは紙をとじて製本にするためと目的が異なるのが特徴です。
用途による違い
紙媒体の広告は、用途にあわせて宣伝方法を選択できるのが特徴です。
期間限定の広告宣伝が目的 新聞折り込み・ポスティング |
|
期間限定の広告宣伝が目的 手渡し・据え置き |
|
商品サービスの情報提供 |
|
購買意欲の促進 |
|
チラシやフライヤーは、イベントやセールの告知など、期間が限定された広告宣伝に適しています。
チラシもフライヤーも期間限定の広告宣伝が目的であることは同じですが、宣伝の方法に違いがあります。
チラシは新聞折り込みやポスティング、フライヤーは手配りやお店での据え置きで宣伝をおこなうのです。
新聞折り込み広告に関しては「新聞折込はエリア選定が肝心!重要ポイントを徹底解説」を参考にしてください。
リーフレットとパンフレットは、提供する商品・サービスの情報の発信や、比較検討を促すための情報の提供が目的です。
情報量の違い
リーフレットやチラシなど媒体によって、情報量に違いがあります。
6つの印刷物を情報量の多い順に並べると、以下の通りです。
種類 | 枚数/用紙 | サイズ |
パンフレット | 冊子/しっかりとした紙 | A4 |
リーフレット | 1枚/しっかりとした紙 | A4 |
チラシ | 1枚/コート紙 | B4 B3 |
ビラ | 1枚/薄い紙 | A6 A4 B5 |
フライヤー | 1枚/しっかりとした紙 | A4 B5 |
POP | 1枚/しっかりとした紙など | B5 B6 |
パンフレットはA4が一般的です。
使用する紙も2枚以上であることから、必然的に情報量が多くなります。
一番小さいPOPのB6は、128mm×182mmです。
210mm×297mmであるA4に比べると大きさは歴然です。
限られた情報しか入れられません。
使用する紙の枚数やサイズによって情報量が異なるため、広告を出稿する目的に応じて印刷物を選びましょう。
リーフレットの特徴と用途
手渡しするのに最適なリーフレットの語源は、英語の「Leaf(葉っぱ)」と「let(小さい)」が組み合わさった「Leaflet(小さい葉っぱ)」です。
ここでは、3つのポイントについて解説します。
- リーフレットの特徴
- リーフレットの用途
- リーフレットとパンフレットの違い
早速チェックしてみましょう。
リーフレットの特徴
リーフレットは、A4サイズの用紙を使うことが主流です。
1枚の用紙を二つ折り、または三つ折りしてコンパクトなサイズに仕上げます。
折り曲げることが前提のリーフレットは、しっかりとした厚手の紙がおすすめです。
厚めの紙を使用すると、2つのメリットがあります。
- 手に持った際にしっかりとした感触なので捨てられにくい
- 型崩れしにくい
本のような見た目のリーフレットは、ミニパンフレットや折りたたみパンフレットといわれることもあります。
「リーフレットに最適な紙とは?種類と選び方を徹底解説」ではリーフレットに使う紙として最適なものや紙の選び方を解説しているので、ぜひご覧ください。
リーフレットの用途
リーフレットの目的は、商品やサービスの情報を提供することです。
折り目による区切りを使って、多くの情報を整理して掲載できます。
リーフレットは以下のような使い方が最適です。
- 製品・サービス案内
- テーマパークや観光地の案内 など
来場者の目につきやすいお店の入り口や総合案内のラックに常備しておくと、気軽に持ち帰ってもらえます。
リーフレットの事例
京都地方協力本部が発行していた、ハガキつきリーフレットです。
以前は、投函側で保護シートを糊付けするものだったため、ハガキを受け取る側が開封時に破いてしまったり、破れて文字が読めなかったりといった問題がありました。
問題解決のため、制作依頼を受けた会社は「個人情報保護ハガキがついたリーフレット」を提案。
折り曲げてこするだけで個人情報を保護できるようにしたことで、投函が簡単になり、受け取る側も確認が容易になりました。
リーフレットとパンフレットの違い
リーフレットとパンフレットは「商品やサービスの情報提供に用いる」という点が同じであるものの、大きな違いが2つあります。
- 枚数
- 情報量
パンフレットは2枚以上の紙を使った冊子のような体裁ですが、リーフレットは1枚の紙だけで作られています。
また、紙の枚数や大きさが異なるため、掲載できる情報量が異なります。
チラシの特徴と用途
チラシは「周囲に撒き散らすもの」を指す「散らし」が語源です。
タイムリーな情報を大量に印刷し、一気に広く拡散できます。
ここでは、3つのポイントについて解説しましょう。
- チラシの種類
- チラシの用途
- チラシとフライヤーの違い
チラシの特徴
チラシは、1枚の用紙を折らずに使用します。
1枚の紙をそのまま使用するため、片面印刷の場合は1ページ、両面印刷の場合は2ページ使えます。
一度に大量の部数を印刷することが多いため、安価で表面がコーティングされたコート紙を使用します。
チラシには、大きくわけて3種類あります。
新聞折り込みチラシ | B4 B3 |
ポスティング | A4 |
街頭チラシ(ティッシュ配り) | B5以下 |
新聞折り込みチラシは、新聞の中にチラシを折り込んで宣伝をする方法です。
新聞は信頼性が高いため、他の方法で受け取るチラシよりも信頼感が持たれやすく読んでもらいやすいメリットがあります。
ポスティングはエリアを限定して配布でき、街頭チラシは限定することなく幅広い層に直接チラシを配布する事が可能です。
ポスティングチラシはA4が多いものの、他のチラシと差別化するため、意図的にA4よりも小さい・大きいサイズを選択することもあります。
「効果的に集客を!チラシのポスティングの押さえるべきコツを紹介」ではポスティングを使って効果的に集客する方法を紹介していますので、ぜひあわせてご一読ください。
チラシの用途
チラシは幅広い宣伝に使用されます。
- キャンペーン
- イベントの告知
- 新商品の売出し
- セール
目的にあわせて、チラシの種類を選択しましょう。
新聞折り込みチラシ | 全国を対象にした宣伝 |
ポスティング | エリアを限定した宣伝 |
街頭チラシ | ターゲットを絞り込んだ宣伝 |
いずれのチラシも大量に印刷して短期間で配布します。
幅広い地域に対する宣伝をおこなう場合は「新聞折り込みチラシ」、地域密着型の宣伝をおこなう場合は「ポスティング」と「街頭チラシ」が最適です。
目的が定まったら次は「イベント成功のカギは集客できるチラシ!作り方のコツを伝授」を参考に、集客できるチラシづくりをしてみてください。
チラシの事例
あるリフォーム会社のチラシ成功事例です。
複数の商品を紹介する場合、取り扱っている商品をできるだけ多く載せて、商品の種類や多さを訴求していくことが多いです。
しかし上記チラシでは、あえて掲載数を減らしています。
減らした分一つひとつを大きくして「目玉商品」とうたって目立つようにしています。
集客を成功させるためのリフォームチラシの作り方については、ぜひ「集客できるリフォーム広告のデザインを徹底解説!」も参考にしてください。
チラシとフライヤーの違い
フライヤーもチラシと同様で1枚の紙を折らずに使用しますが、3つの違いがあります。
- 配布方法
- サイズ
- 重視していること
それぞれの特徴を比較してみましょう。
種類 | 配布方法 | サイズ | 重視していること |
フライヤー | 必要に応じて持ち帰る | A4 | デザイン |
チラシ | ターゲットに配布する | B4、B3 | 見やすさ |
幅広い宣伝に用いるチラシは、わかりやすさを第一に考えて制作しています。
わかりやすいチラシを、ターゲットにまき散らすといったイメージです。
フライヤーは、デザイン性重視です。
デザイン性を高くすることで、据え置きでもお客様が「欲しい」と思って持ち帰ってもらいやすくなります。
フライヤーの特徴と用途
フライヤーは、英語の「空飛ぶもの=フライヤー(flyer)」が語源です。
戦時中は飛行機やヘリコプターを使って、空の上からチラシをばら撒いていました。
現在は空から広告物を配るのは禁止されていますが、空から落とすのに最適な小さくておしゃれなチラシは、フライヤーと呼ばれています。
ここでは2つのポイントについて解説します。
- フライヤーの特徴
- フライヤーの用途
フライヤーの特徴
フライヤーには、3つの特徴があります。
- チラシよりも小さめサイズ
- 厚めの紙
- デザイン重視
フライヤーは、ある程度ターゲットを絞り込んでから配布します。
ターゲットにあった、おしゃれでデザイン性の高いフライヤーを作ることで効果が期待できるでしょう。
フライヤーの用途
フライヤーは、おしゃれなカルチャーに関する告知に利用されます。
- アパレルショップ
- カフェ
- イベント
- クラブイベント
- ライブイベント など
また、フライヤーは店舗を訪れたお客さんが自ら選び、手に取っていくスタイルの広告です。
以下のような方法で配布します。
- 店舗のカウンター
- レジ先
- 紐で吊るす
- 購入商品に同封
- 店先で手渡し など
チラシのように大量に印刷して、一気に配布する印刷物ではありません。
ターゲットを絞り込むことで、簡単に捨てられることなくしっかり情報を届けられます。
フライヤーの事例
ピアノリサイタルのフライヤーです。
表面は白とゴールド、裏面はモノクロに白文字というシンプルな色遣いで上品さをひき出しています。
また、ピアノリサイタルのフライヤーでありながら、ピアノを載せていないところが大きなポイントです。
ピアニストの写真でフライヤー全体を飾り、背景に森や空を置くことで絵画を見ているかのようなデザインに仕上げています。
パンフレットの特徴と用途
パンフレットは、詩人のパンフィルスが書いた詩集が評判になり、その詩集がパンフレットと呼ばれることになったのが由来です。
ここでは、2つのポイントについて解説します。
- パンフレットの特徴
- パンフレットの用途
パンフレットの特徴
パンフレットには3つの特徴があります。
- 2枚以上の紙を重ねた冊子
- 長く読まれることを前提としている
- 写真やイラストがある
1枚の紙で制作したリーフレットとは違い、パンフレットは2枚以上の紙を重ねてつづられています。
一般的にはA4サイズの見開きで、ページ数もさまざまです。
また、一時的に消費されるチラシとは異なり、パンフレットは長期にわたって保管されることを前提に制作します。
写真やイラストをキレイに印刷するため、高級感のあるしっかりとした紙を使用するのがベストです。
パンフレットの用途
パンフレットは、商品やサービスについて詳しい情報を提供するために使用します。
広告の種類 | 目的 |
チラシ、フライヤー | タイムリーな広告宣伝 |
リーフレット、パンフレット | サービスの情報提供 |
具体的には、以下のような用途で使用されます。
- 企業の会社案内
- 製品・サービスの紹介
- 学校案内 など
リーフレットに比べて情報量が多くかさばるため、商品やサービスに対して一定以上の理解と興味のある人にターゲットを絞って提供するのが最適です。
パンフレットの成功事例
引用:「絵本ゆっくり塾 イラストじっくり塾 絵本わくわく塾」募集パンフレットデザイン | パンフレット&チラシデザイン見本帳
絵やイラストを書きたい人が集まる教室の生徒募集用として作られたパンフレットです。
思わず手に取ってしまうような、かわいらしいデザインやフォントになっています。
コースの紹介ページには、風景写真だけでなく動物の絵も描かれているため、芸術に対する意欲がわき立つでしょう。
ビラの特徴と用途
ビラは、1枚の「紙片(しへん)」を表す擬態語の「ビラビラ」が語源です。
ここでは、2つのポイントについて解説します。
- ビラの特徴
- ビラの用途
ビラの特徴
ビラは、チラシのように「宣伝のために配る」のではなく「宣伝のために貼る」といったイメージです。
ビラには3つの特徴があります。
- 1枚の薄い紙
- 単色刷りや2色刷り
- 掲示板など人目につく場所に貼る
商品やサービスの情報を提供するチラシやフライヤーなど他の印刷物とは、以下のように使いわけられます。
ビラ | 掲示板など人目につく場所に貼ってある印刷物、政治関連の宣伝物 |
チラシ | 配布する印刷物 |
フライヤー | 手渡しや据え置きの印刷物 |
ビラのサイズはA6程度の小さなものから、A4やB5までさまざまあります。
ビラの用途
ビラは以下のような宣伝や告知に使用します。
- 不動産関連の告知や宣伝
- 政治関連の広報や告知
- アルバイト募集の告知
不動産関連の宣伝は、電信柱や住宅の壁などに貼って宣伝します。
選挙時に使う応援用ポスターの「為書き」は、〇〇ビラとも呼ばれることもあります。
- 激ビラ
- 檄ビラ
- 絵ビラ
ビラの事例
選挙事務所などに貼る、為書きです。
激ビラや絵ビラともいいます。
筆書きしやすい上質紙を使用し、力強い「必勝」の文字で、選挙に出る方を応援しています。
POPの特徴と用途
POPは「Point Of Purchase(ポイント・オブ・パーチェス)」を短縮させた宣伝用語です。
「ピー・オー・ピー」とアルファベット読みをするのが正式な呼び名でしたが、現在では日本語読みの「ポップ」が主流です。
ここでは、2つのポイントについて解説します。
- POPの特徴
- POPの用途
POPの特徴
POPは売り場に来たお客さんに配るものではなく、見せるものです。
POPには、3つの特徴があります。
- 購買意欲を高めるための宣伝
- 素材は紙とは限らない
- 大量生産の必要がない
あくまでも商品やサービスについて記載したものを「見せる」ものであるため、1つあれば十分です。
PRしたい商品やサービスの数だけPOPを制作するのであって、同じ商品やサービスのPOPを大量に作るわけではありません。
売り場での宣伝物はすべてPOPに含まれます。
- 商品の説明
- プライスカード
- 店頭ポスター
- のぼり旗
- ぬいぐるみやマスコットキャラクター
- 掲示パネル など
しっかりとした紙のほか、以下のような素材も使用します。
- プラスチック
- 布
- ぬいぐるみ など
大量生産の必要がないため、手書きや手作りが多く、サイズもさまざまです。
POPの用途
POPは、飲食業やサービス業などの店舗で購買意欲を促進するために使用します。
具体的には以下のような用途があげられます。
- スーパーマーケットでの割引価格
- 書店で書籍の紹介
- コンビニエンスストアにあるのぼり など
POPを使った商品やサービスへの誘導は、売上アップにつながります。
POPの事例
引用:169 人が通ると音声で案内!立てても貼っても使える書店向け紙足付き音声POP|売れる什器事例集|ペーパーディスプレイ工場
人感センサーがついている紙足付き音声POPです。
書店向けのPOPで、人が通ると書籍のPR音声が流れます。
紙足を組み立てていても使えますし、そのまま壁に貼っても使えるため、使い勝手のいいPOPです。
リーフレット、チラシ、フライヤー、パンフレットの違いを理解してうまく使いこなそう!
販促や宣伝に用いられる紙媒体には、6つの種類があります。
- パンフレット
- リーフレット
- チラシ
- ビラ
- フライヤー
- POP
6つとも紙広告という点では同じですが、用途や情報量などに違いがあります。
広告を出稿する目的にあわせて、適切に使いわけることが大切です。
短期間に一斉に広告宣伝を効果的におこないたい | チラシ フライヤー ビラ |
提供する商品サービスの理解を促したい | リーフレット |
より多くの情報を届けたい | パンフレット |
お客さんの購買意欲を促進したい | POP |
各媒体の違いを理解してうまく使いわければ、より効果的に広告宣伝ができます。
無駄のない広告出稿で、会社やお店の業績アップにつなげましょう。
なお、弊社では、紙媒体の広告を出稿をご検討の方に「紙媒体広告の戦略本」を紹介しています。
詳しく知りたい方はぜひバナーをクリックして、資料をダウンロードしてください。
コメントを残す